「イエス・ウィ・キャン」の時代になった。
かつては「イエス・アイ・キャン」の時代だった。
自分で考え、自分の目標を掲げ、弱い者を叩いて、一人勝ちする…。
「イエス・アイ・キャン」の競争社会は、勝ち組と負け組の格差を作った。
しかも、何と勝ち組の大企業や大金持ちが、崩壊し始めた。
もう余分な競争は止めて、皆なで手を 取り合って、強者も弱者もなく、大きな天徳の命を、明るく幸福に平和に生きて行く時が来た。
勝ち組のいけない点は「自分だけが良ければ良い」「弱い者を労る心が無い」の二つだ。
孔子は「下に拝するは礼なり」と言っている。
下位の者が上位の者に、礼を尽くすのも礼の作法だろうが、もっと肝心な礼は、上位の者が下位の者を労り、慈しみ、愛する礼なのである。
世界の金融が大崩壊して、「恐慌の時代」が来る。
皆なで少ないお金を融通し合って、弱きを助ける暖かい世界にしよう。
「イエス・ウィ・キャン」の時代こそ、皆なへの思いやりと、皆なで仲良くする為の「礼」が必要となる。
知友の社長は「良樹細根」を座右の銘にして、社員一人ひとりに対している。
「良樹細根」とは、すくすくと健康に育つ木は、必ず大地の中に根をしっかり張っているという意味だ。
見落としていけないのは、その根の先には細かい糸の様な根が付いていて、この細根が、大地の栄養を吸収しているという事だ。
まだ若く入社して程ない、社員一人ひとりの力の偉大さは、計り知れない。
社長は「良樹細根」を胸に、新入社員にも和して優しく、丁寧に礼を尽くす方が良いという。