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日中外相会談は「次の大きな歴史的変曲点」に向けた「日本の予防線」を張った会談なのだ!!

2020-11-26 00:00:00 | 報道/ニュース
既に「大々的な報道」「中継報道」などが意図的に流されていますが、11月24日に日中外相会談が東京で開催されました。

これに対してSNSではかなり否定的な意見が多いようです。
中国発の武漢ウイルス・中国ウイルス・新型コロナウイルスによる新型肺炎の感染拡大が止まらず、尖閣諸島や南シナ海等での中国の横暴や圧力も露骨さを増していますから当然でしょう。

しかしながら、外交とは「武器を使わない国家間の戦争」そのものであり、「国家の宣伝戦・情報戦」の場でもあります。
冷静に観察する目を持たねば、相手側の思う壺なのです。

茂木敏充外相は11月24日、自身のフェイスブックにて、次のように日中外相会談について述べています。

『本日、王毅国務委員との間で日中外相会談を行いました。本日の会談は新型コロナの拡大により中断していた日中の要人往来の再開とも言えるものです。

(中略)

日中両国が共に責任ある大国として、国際社会の諸課題に取り組み、貢献していくことが日中関係の更なる強化につながることを改めて確認しました。

具体的には、まず、新型コロナに関し、自由・透明・迅速な形での情報・教訓・知見の共有をはじめ、両国が外交当局間を含む様々なルートで引き続き連携していくことを確認しました。
また、日本産食品の輸入規制問題については、王毅国務委員に対し、来年3月に東日本大震災から10年目の節目を迎えることも踏まえ、規制の早期撤廃を改めて強く求めました。その上で、本日、この問題の解決に向けた協議を加速すべく、「日中農水産物貿易協力メカニズム」を立ち上げることで一致しました。さらに、日本産牛肉の輸出再開と、日本産精米の輸出拡大の早期実現も改めて要請しました。
私から、尖閣諸島周辺海域に関する日本の立場を説明し、中国側の前向きな行動を強く求めるとともに、今後とも意思疎通を行っていくことを確認しました。外交当局間の様々な対話枠組みについても、本年に続き「2021年の交流・協力の年間計画」を策定し、各部門間の対話を継続していくことを確認しました。
(以下略)』

えっ、大した事を言っていない!?
それは違います。

中国側が嫌がる、「新型コロナウイルス情報の意思疎通強化」「日本産の農産物を中国への輸出拡大」「尖閣諸島」を出して、「日中両国が共に責任ある大国として、国際社会の諸課題に取り組み、貢献していくことが日中関係の更なる強化につながることを改めて確認しました。」のですから!!
何しろ、中国国民のほとんどは中国製品や中国政府に対する不平不満が高く、日本製品や日本政府の方がまだましだ、信頼出来る、と考えていますから。

これら一連の日本政府側の動きは、外交的に中国に対しての「予防線」を張っているのです。

これらの動きを裏付けるかのような記事が、同日22時35分に産経新聞 THE SANKEI NEWSに「日中外相、尖閣めぐり応酬 改善の兆しなし」の題で次のように生々しく報じました。

『茂木敏充外相は中国の王毅国務委員兼外相との会談で、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺への領海侵入など「力による現状変更の試み」を自制するよう求めた。ただ、王氏も記者団の前で自国の立場を一方的にまくし立てるなど、日中を取り巻く緊張に改善の兆しは生まれなかった。

 「尖閣諸島周辺海域に関する日本の立場を説明し、中国側の前向きな行動を強く求めた」

 茂木氏は会談後の共同記者発表でこう強調した。

 日本は王氏の訪日にあたり、周到な環境整備を進めた。中国側は菅義偉政権発足後、早期の王氏訪日を打診していた。米中関係が厳しさを増す中、米国と密接な関係にある日本との対話を重視するためだ。

 しかし、政府は同盟国や友好国を優先する姿勢を鮮明にした。10月6日に日本が推進する「自由で開かれたインド太平洋」の主軸を担う日米豪印4カ国の外相会合を初めて東京で開き、中国に結束を見せつけた。菅首相も今月12日にバイデン前米副大統領と電話会談したほか、17日にはオーストラリアのモリソン首相と対面の首脳会談を行い、強固な連携を確認した。

 あえて辛辣なメッセージを送った上で王氏を迎えたのは、菅政権でも安全保障では強硬路線を貫く姿勢を示すためでもある。

 中国海警局の船は今年だけで尖閣周辺を計300日以上にわたり航行。海警局の船に武器使用を認める法案も準備されるなど先鋭化の流れは止まらない。日中間では習近平国家主席の国賓訪日が棚上げされているが、外務省幹部は「海洋進出が改善されない限り前に進むことはない」と語る。


 ただ、王氏も黙っていなかった。共同記者発表では手元の紙を見ることなく尖閣に関する中国の主張を滔々と展開。東シナ海の緊張は日本漁船に責任があるとした上で「敏感な水域で事態を複雑化させる行動を回避すべきだ」と言い放った。会談相手と並ぶ場としては異例の態度といえる。

ードも漂う。中国とは経済協力などを通じた関係改善が進むが、安全保障分野では断固とした姿勢が求められる。(石鍋圭)』

外相同士の会談では「良い雰囲気」を演出する、そして記者会見では辛辣な言葉の応酬。
外交の本当の姿など、このようなものです。

ここからは筆者の独自分析ですが、水面下では日米印豪・台湾と中国・南北朝鮮らとの間で熾烈な軍事力の示威行動やつば競り合あいがあり、緊張状態は高まるばかりです。
そして、株価や株価指数も上昇、原油価格や鉄系・非鉄金属系もリサイクル価格を含めて資源・エネルギー価格は総じて低迷しています。

そうです、「次の大きな歴史的変曲点」という大波は、着実に、しかも確実に迫ってきています。


日中外相会談は「次の大きな歴史的変曲点」に向けた「日本の予防線」を張った会談なのだ!!



11月24日、日中外相会談を行う茂木敏充外相(右)と中国の王毅国務委員兼外相(左)
出典:茂木敏充外相自身のフェイスブック


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