日本は本当に嫌中かと中国のマスコミである国際先駆導報が日本政府やその世論について誹謗中傷する記事を掲載しました。
３月２４日０８時５０分にRecord Chinaが「日本社会は本当に“嫌中”なのか、内閣府の調査結果に対する疑問―中国メディア」の題で次のように伝えました。
『2016年3月23日、国際先駆導報は同紙の劉華（リウ・ホア）記者による「日本社会は本当に嫌中なのか」と題する記事を掲載した。
先日、日本の内閣府が発表した調査結果によると、中国に「親しみを感じない」「どちらかというと親しみを感じない」との回答が合わせて83．2％となり、昨年を0．1ポイント上回って過去最高を記録した。
この調査結果について、記事は疑問を投げかける。まず、日本人が「親しみを感じない」と回答した割合は、ロシアが79．3％、韓国が64．7％、中央アジアが67．4％となっていることを例に、「仮に嫌中であるなら、日本は嫌露、嫌韓、嫌印であるとも言えてしまう」と指摘。「親しみを感じない」と「嫌い」は異なる感情で、日本にとって中露韓印という国に具体的なイメージがわかないのはおかしいことではない、としている。
（以下略）』
この記事は、今年１月に内閣府が調査した世論調査の結果を基にしているようです。
同時に、米露中韓印の五ヶ国について、親近感や重要度を調査していますので、これを並べれば実態が良くわかります。
（わからない、の回答は除きます）
米国：「親しみを感じる」とする者の割合が84.4％、「親しみを感じない」とする者の割合が13.5％
露国：「親しみを感じる」とする者の割合が17.4％、「親しみを感じない」とする者の割合が79.3％
中国：「親しみを感じる」とする者の割合が14.8％、「親しみを感じない」とする者の割合が83．2％
韓国：「親しみを感じる」とする者の割合が33.0％、「親しみを感じない」とする者の割合が64.7％
印国：「親しみを感じる」とする者の割合が45.4％、「親しみを感じない」とする者の割合が46.7％
つまり、米国と中国への日本の国民感情は、表と裏の関係にあります。
また、中央アジアと韓国はほぼ同じ、露国は冷戦時代よりはやや改善していますが、まだまだ良好な国民感情があるとは言い難いものがあります。
そして印国はまずまずの国民感情であることが分かります。
こうなれば、少なくとも引用記事にある「嫌印」は嘘であることが分かります。
これ以外でもこの世論調査ではいろいろと分かる点があります。
例えば、日本国民の欧州と東南アジアに対する国民感情は、韓国とのそれと表と裏の関係にある、中央アジアへの国民感情は露国に近い、などです。
これからも分かる通り、統計のカラクリに注意しましょう！！
世論調査の結果を含めて、統計というものは解釈次第でどうにでも評価出来るものであり、違った見方も出来るものなのですから。
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中国：「親しみを感じる」とする者の割合が14.8％、「親しみを感じない」とする者の割合が83．2％
韓国：「親しみを感じる」とする者の割合が33.0％、「親しみを感じない」とする者の割合が64.7％
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