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岐阜の音楽館(石井式リスニングルーム)

音楽関係やオーディオの記事を紹介

石井式リスニングルーム

2018年03月05日 | オーディオ

肝心の「石井式リスニングルーム」についてお話してなかったので、遅くなりましたが、紹介してみます。

細かい点は他のネットに出ていますので、ポイントのみに絞ります。

 石井 伸一郎 氏は、パナソニックにてオーディオ設計に従事されており、1994年に同社を退職されました。

現在は、オーディオルーム・コンサルタントをされているようです。1934年生まれ 84歳

詳しくは、石井さんのホームページがありますのでそちらを見てください。

私も上記の本「リスニングルームの音響学」を隅々読んで、見様見真似で建築士を指導し、何とか完成させました。

音は、部屋ができるまで全然予想できませんでした。(少し不安!)

この本に出合わなければ、壁や屋根を傾けたりしていたかもしれません。

石井さんによると傾けても「定常波」は変わらないということです。

天井を高くしないとダメです。

 

 石井式の特徴は「反射壁」と「吸音壁」の面積比率によって音の響きを設計していきます。

 また、部屋の容積率で石井式の黄金比率があります。

縦 : 横 : 高さ  1 : 0.845 : 0.725

「反射面積」と「吸音面積」で、吸音部面積比率が、

14% クラシック向き (響きが大きいということと私は、解釈しました)

19% JAZZ向き

24% ホームシアター向き

私もこの計算をエクセルで、かなりシュミレーションして%を決めました。

 

我が家では、12畳ですので、縦4610mm×横3901mm×高さ3360mm

割と四角い感じです。

低音を良く響かせよう(ブービーにならない)とするには、天井の高さが重要です。

一般の家は、高さが2400mmです。それより1m以上高いです。

リホームで天井を高くできない方で、その分地下にする方もいます。

 

 床の基礎コンクリートは、出来上がりの床高さまで持ち上げてあります。

写真で上の方(家では、他の部屋)を見ると普通に縁取りぐらいしかコンクリートが上がっていないことが分ります。

石井式は、フローリング「直張り」を推奨していますが、当社の設計士が「時下に貼ると、空気が流れず、家が腐りやすくなるからやりたくない」と言われ諦めました。私もそう思います。(そうだね!)

でも、床板のすぐ下に「コンパネ」があり、その下に少し「隙間」があり、その下が「コンクリート」になっています。

普通の家よりは断然振動に強いと思います。

 

 フローリングは、硬い「カリン」です。値段も高いです。(石井さん指定材料)

材木屋さんに聞いた時には、「カリン」はフランス料理屋なんかに使うしか見たことがないですね?ということでした。一般の家には高級で使わないということ。

 吸音部は、「グラスウール」密度が高い高級品を使っています。

この施工で厄介なことが一つあります。

それは、グラスウールを入れてあるポリエステルの袋があります。

石井さんは、この袋がかぶっているとダメという指示です。

大工さんに初め話した時には、かなりいやな顔をしていましたが、結果やってくれました。

グラスウールの密度が高く硬いので、思ったよりが出なかった感じでした。

 

 窓は、2重扉で防火仕様

音の漏れは、扉と扉の間に空気層があった方が、漏れにくいです。 

 

部屋を設計するときには、人間がそこに住むことが前提でしたら、必ず窓が必須条件です。

最低限許される窓面積にしてあります。

中には、設計をごまかし、「納谷」で申請してしまう設計士もいますが、私は嫌でしたので、正しく設計してもらいました。

 入り口も「防音扉」ですが、出来ればコンサート会場のようにもう一枚扉があるのが理想です。

しかし、我が家ではそんなことすると、どんどん他の部屋が小さくなるので、そこまでは止めました。

扉と壁の厚みは、約30㎝ほどあります。

それでも、少しは他の部屋へ音は漏れます。

しかし、外へはほとんど漏れていません!

 外は、壁材がジョリパット(塗り壁)やタイル石の関係で、音漏れに影響しているのかもしれません。

これは、結果オーライという事です。

 どうしても、密閉度が大きいので、換気扇が必要です。

写真は、24時間換気システム(防火、防音ダンパー付き仕様)

熱交換機型換気扇で、給気と排気を同時にします。

屋内配線は、工事の今しかできないので、少し奮発しました。

オヤイデ電気の「FF-20V2]という「アクセサリー雑誌」の推薦品(評論家 福田 雅光さん)を使いました。

リスニングルームには、この配線がすべて使ってあります。

コンセントには、あえてアースはしていません。他の部屋とループする恐れがあるからです。

小さい照明が、4個あります。天井の照明を消して、ほんのり暖かい照明で音楽を鑑賞することができます。

ガラス窓も木の扉で隠すことができます。

天井に吸音部があるので、照明の形、数が決まってきます。

明かりの色は、白色から、下記の写真

暖色系に変化できます。

まだまだ、工事の細かいことは山とありますが、あまり長いブログも良くないのでほどほどにしていきます。

 

実際の音ですが、初め鳴らしたときに、なんか右の方へ低音が回りどうしよう!と1か月ぐらい悩んでいました。

ある時、右スピーカーの+-が逆になっているのを偶然発見しました。逆相になっていたのです。

正しく繋いだら、なんと中央に音が定位してくれました。低音の変な回りもなくなってて、一件落着です。

ステレオの装置を一切変えていませんので、「断然音が違う」ことが確認できます。

音量を爆音で聴くとまた、楽器の音質が判りますし、音楽が身体にかぶってきます。

(ビートルズですとリンゴ・スターのドラムが強烈に身体に感じ、目の前がアビロード・スタジオか?と思うことがあります)

ほとんどの音楽をすばらしい音で聴けるようになりました。音が良くない時は、ソフトの録音が良くない時です。

石井さんも「アクセサリーに何百万も使う方がいますが、その費用で石井式リスニングルームにリホームをすることを検討してもらいたい」と言っておられます。

こんな部屋で大きな音を出して聴くことなんか、普通の家庭ではなかなかできません。

ましてや、アパートなんかぜんぜん音が出せません。(私も引っ越ししてアパート暮らしの時は小さい音で聴いていましたから、分ります)

 

自分の家の近くにこんなリスニングルームのお友達がいたら毎週行きたいですけどね!

では、みなさんとお会いできることを楽しみにしています。

では、また。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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