今日は、「クラシック」
「ラフマニノフ／ピアノ協奏曲第２番」
アルトゥール・ルービンシュタイン（ピアノ）
ユージン・オーマンディ指揮
フィラデルフィア管弦楽団
1973年（昭和48年） 第１１回レコードアカデミー賞 協奏曲部門
1971年11月24日に４チャンネル用に再録音されたもの。
今回は、このレコードが１枚もので33回転盤と45回転盤があるのでその違いを紹介。
録音風景ジャケット。
アルトゥール・ルービンシュタイン
1887年1月28日 ポーロンド生まれ。
1982年12月20日死去 95歳
今回の録音時には、84歳であった。
帯付のジャケット。
33回転盤の裏ジャケット。
写真的には、後ろの人がジャマなのだが。
33回転盤は、見開きジャケット。
当時は、レコード全盛期なので見開きジャケットが多かった。
45回転盤のジャケット。
「スーパー・カッテイング４５」シリーズ。
写真もなしのあっさりしすぎジャケット。
45回転であるが、１枚もの。
45回転盤の裏ジャケット。
33回転盤と写真が少し違う。
オーマンディが左を向いている。
ルービンシュタインが手を上げていない。
45回転盤のライナーノート。
45回転盤のライナーノートの裏には、 45回転盤の商品が載っている。
20作品 １枚 2800円する。
33回転盤は、2500円。
33回転盤のラベル。
品番は、「ＡＲＬ１－００３１」がオリジナルのようだ。
33回転盤は、「ＲＣＡコーポレーションの原盤」を使用してプレスされている。
スピーカーが「アマテイ」になって、ピアノが生々しくなった！
45回転盤のラベル。
品番は、「ＡＲＬ１－００３１」がオリジナルのようだ。
３３回転盤。
後で45回転盤と溝長さを比べてほしい。
33回転盤は、「高品質薄型レコード」なのだ。
材料を改良。雑音が少ない。
ソリの変形に対して復元性に優れ、テーテーブルに密着しやすい。
それなら、重量盤でなくても良いということか？
45回転盤。
以外と33回転盤と溝長さが少ししか違わないのに驚く。
33回転盤のＡ面。
演奏時間 10分３秒、11分22秒 （合計21分25秒）
内周残りが、19ｍｍ
45回転盤のＡ面。
内周残りが、13ｍｍ （33回転盤より6ｍｍ少ない）
それだけ溝が長いということ。
33回転盤のＢ面。
演奏時間 11分３0秒
内周残りが、34ｍｍ
45回転盤のＢ面。
内周残りが、21ｍｍ （33回転盤より11ｍｍ少ない）
それだけ溝が長いということ。
「スーパー・カッティング45への期待」が書いてある。
上が45回転盤の溝。
下が33回転盤の溝。
1.35倍溝が長くなる。線速度が長いということ。
ＪＶＣビクターの「クォーツ・ロックによるマスタリング・システム」でカッティング。
45回転にするメリット。
〇 周波数帯域が広くなる。
〇 音の歪が少なくなる。
〇 ＳＮ比が向上する。
45回転にする欠点。
スピードが速くなるので、カッティングのときの音溝の成形や再生の場合の針先のトレース能力が技術的に問題がある。しかし、シングル・レコードでの技術があるのでさほど問題にならない。
また、スピードが速くなるので当然収録時間が少なってします。
ただ、45回転にすれば音がよくなることはない。
1. 高音質のマスターテープを使用すること。
2. ダイヤモンド・スタイラス（カッティングに使う針先のこと）やクォーツ・ロックによるマスタリング・システムを採用すること。
3. 高音質ビニールを使用すること。ＣＤ－４チャンネル用に開発された硬質の高品質の材料。雑音が少なく、音が素直なものになる。
カッティングに使う針先をダイヤモンドにすると立ち上がりの良い、シャープな斬れ味のよい音になる。
従来は、サファィア針を使っている。
アナログ・レコードは、カッティングの仕方でかなり音質が変わってくるのでＣＤより面白味がある。
今回のラフマニノフの音質評価は、33回転盤でもあっさりと左右に広がった音場でピアノの音色もきれいである。
45回転盤になると弦の音質が少し太くなり、ピアノなどの各楽器の音圧も大きくなる。33回転も聴きやすく疲れない音だと思う。
今回は、同じ曲を同じ１枚に入れて比較なので45回転盤が良いかなとも思うが、大抵は45回転盤が２枚組になってしまう場合が多いので、盤をかえる手間などを考慮すると33回転盤でもよいかと最近は思う。
では、また。