窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

艶々、ビロードの角がのびてきました

2020-06-11 17:08:02 | エゾジカの四季

エゾジカの角が順調に成長しています。5月の初めは出はじめで、T字になった

角の芽がぽわぽわでかわいらしく見えました。

おばんです。小太郎でごじゃります。

        ★ 艶々、ビロードの角がのびてきました ★

6月に入り、大人のシカが3頭で草を食べているところに出くわしました。すっ

かり冬毛が抜け落ち、鹿の子模様がはっきりした夏の毛色に変わっています。

みすぼらしさが無くなり、毛のつやが出て美しくなっています。頭の後ろから

尾まで背筋に沿った黒い毛の線が力強く、鮮やかです。

早春、艶がなくなり薄汚れ、背骨の両側の肉が削ぎ落されたようにみすぼらし

かったのに、今はすっかり肉が付き、丸々しています。

双葉で出てくるヒマワリの芽みたいに耳の前から出始めていたT字型の角は、

すくすく伸びました。ぽわぽわ感いっぱいだったのに、角の皮膚は黒光りのす

るつやが光っています。

T字が伸び、Y字になり、二又の角になりました。前に伸びた角の先は尖りだし

ています。後ろ側に伸びた角の先は先が割れT字になってきています。

ここからまた2つに分かれます。日ごとに伸びていきます。ビーロードのような

皮の下は血管が発達し、栄養をどんどん送り込んできます。どくどく脈を打っ

てる感じがします。

実際、触ったことがありますが、温かく、感触が柔らかで、ほおずりしたくなる

思いに駆られました。

勢いのある成長まっしぐらの新芽をたくさん食べ、栄養をたくさん摂りこみ骨太

でしっかりとした角を作らねばなりません。この焦げ茶色の艶々した皮の色は

秋の繁殖期のために培われます。

立派な角はメスにもてるかどうかを決めるんです。そのために必死で食べてい

ます。