右脚を痛めたタンチョウにで出会った。右脚を打撲したようです。関節が腫れて
いるようで、指先が少しだけ着きます。折れてはいません。
おばんです。小太郎でごじゃります。
★ なんでも食べるぞ ★
脚が使えないとエサ取りが大変です。タンチョウは干潟や草原、ヨシ帯などに
入り、食べ物を探します。ゆっくり歩きながら隠れている生き物を見つけ出し
嘴で捕り上げます。
片脚が使えないと自由に移動できなく、翼を広げながらバランスをとり、ケン
ケン歩きをしなければなりません。
水の中を歩けば、その振動で隠れている魚は身を潜めるか、逃げてしまいます。
どうしても捕る確率が減ります。お腹が減り、痩せてきます。羽の手入れも悪
くなり、汚れてきます。
こうなると、今まで食べなかったものでも食べなければなりません。背に腹は
かえれません。お腹に入れて少しでも栄養が取れるものであれば、乾燥したも
の、腐りかけたものでも食べます。
普段なら僕の姿を見れば、遠ざかって行くのに、その日は硬く乾燥したものを
拾い上げ、警戒することなく飲み込もうとしていました。
オジロワシが持ってきて食べれず、捨てていった魚の乾いたもののようです。
カジカかサケのかけらです。硬く乾燥しているのでスムースに呑み込めません。
元気なタンチョウなら絶対見向きもしないものです。無理やり食べて、強い胃に
任せ、消化してしまおうという強い意志です。
胃にものが入れば、力が出て、回復が早くなるはずです。それを知ってるから
こそ必死なのです。
近くには、行動の不自然さに気付いたオジロワシがやってきています。辛抱強く
ドラム缶の上に止まり、監視をしています。
オジロワシは待つことでチャンスを手繰りよせるのが仕事です。