窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

ホタテ貝漁り

2020-01-31 13:21:33 | カラスの生態

根室海峡はホタテの密度がすごく高い。毎年稚貝を10億円ほど放流し、水深

20mほどの砂地の海底を利用して天然養殖をしています。

おばんです。小太郎でごじゃります。

      ★  ホタテ貝、物色  ★

豊かなプランクトンを摂りこみ4、5年になると手のひら大の大きなホタテ貝に

なり収穫されます。泳ぐホタテは海が荒れると渦に巻き込まれ、波に運ばれ、

運が悪いと波ごと海岸に打ち上げられます。

これまで見てきた私の経験だとひどい時は浜一面がホタテ貝だらけだったことが

あります。貪欲なカラスやカモメでさえもてあまし、1週間しても食べ残されて

いたことがありました。

そんなことはめったにありませんが、ちょくちょく波に乗って打ち上げられる

ホタテはあります。多いのはソフトボール大の石がごろごろした場所で、日ごろ

から波が大きなところです。

カラスたちは波の中には行けないので、打ち上げられた貝を探します。昆布が打

上げられた中から掘り出します。気温が低く、石や昆布が凍っているので掘り

出すの大変そうです。

ホタテは酸欠に弱く、他の貝より早く死ぬせいで、ぱくりと貝を開きます。カラ

スはそれを待っていて、貝をこじ開けます。小さなものだと嘴ではさみ、他のカ

ラスに捕られない場所に持って行き、ゆっくり食べます。

1個あれば十分にその日のお腹は満たせるはずです。そのせいか、数羽のカラス

争うことなく食べています。

厳寒期に頑張れるのはこんなおみやげが時々恵まれるからです。豊かな海峡なん

です。