窓辺の小太郎

野付半島の渡り鳥や動植物の生き生きした「瞬間の美」を目指します。

コクガンがやってきたよ

2019-10-16 15:40:02 | コクガン・ヒシクイ・ガン類

この10年、毎年コクガンの初お目見えを愉しみにしています。今年は10月5日でした。

北極海沿岸で繁殖するコクガンは日本に渡ってくる雁の仲間では一番遅くに姿を見せます。

おばんです。小太郎でごじゃります。

           ★  コクガンがやってきたよ  ★

沼や湿地を越冬地に使うヒシクイやマガン、ハクガン、シジュウカラガンたちは9月から

渡ってきます。海上で越冬するコクガンは最後に現れるガンです。

コクガンを見つけるといつも「これでそろい組」とつぶやくのが、最近の私的行事に

なっています。

いつも見つけるポイントは野付湾の真ん中。湾内に入ってくる砂が吹き寄せられ、浅くなり、

干潮の時に姿を見せる砂丘です。そこに寄ってきて休息する個体を探すのがコツです。

海面に浮いていると見慣れていないと分かりづらいので、大方の人はスルーしてしまいます。

風が強く波が出ると上下して見えたり消えたりするので、とっても発見しづらいのです。

近年、根室沖で急速発達する爆弾低気圧のせいで、野付湾には大量の砂が流れ込んできます。

そのせいかどうかわかりませんが、浅くなったところにアマモやコアマモが生育しやすい

場所が増えたような気がします。そのせいでアマモ大好きなコクガンやオオハクチョウが

集まる場所が毎年変化しています。10年前に多く集まっていた場所には来なくなり、

近場で見られなくなりました。

湾の中央部が浅くなり、アマモがその周辺で多く生えるようになったからです。コクガン

から見れば、とっても安全な場所で食事ができるようになったということです。

潮周りの時間帯で群れが移動しては、餌場を変えるようです。見やすいポイントで観察

していると動きが見えてきます。

お腹が膨れると姿を見せた砂丘に休みに来ます。

13日にカウントした個体数は3829羽以上、推定4300羽くらいはやってきてました。

ときどき半島を超えて入ってくる群れがいるので、例年のごとく10000羽くらいは

やってくる模様です。