地球の裏からまじめな話~頑張れ日本

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これからの金融界

2008-09-19 07:42:36 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
いやはや今日アクセス数を見てビックらこいてしまった。この数字はかつてのライブドアで一生懸命書いていた以来である。みなさんほんとそれに対してまだまだあけっぴろげに書けなくてすまん。
まあ現場の空気とか、今私なりに考えていることなんかを少しでもお伝えできればと思って今日も眠いけど書いてみます。

既に書いたように、リーマンの破綻って言うものの直接的な影響はプロの世界の範疇にて収まるけれど、間接的な影響は必ず国民のみなさんにまで及ぶと思う。
ある意味今日くらいになるとさすがに我々もちょっとした事で大騒ぎするようなことも減ってきて、極めて粛々と黙々と散らばった小石をせっせと集めて庭をキレイにしている、そんな感じだ。

私の目の前でも昨日書いたような決済絡みの問題、これ以上の影響を食い止めるための自衛策みたいなものの策定など、やらねばならないことはあるけれど、結局オフィスで気付いてみるとマーケットをひたすら追いかけている自分に気付く。
ヨーロッパ株式市場はもとより、定期的に入ってくるCDSの気配やら、ライボーの数字、日本の騰落レシオやらVIX(恐怖指数)やら、もちろん為替、シカゴの日経平均先物、AIGやGS・MSのプリマーケットやら、金、オイル、バルチック指数・・・
そんな中でもちろん最も気になるのがNYダウな訳だけど、ダウも相変わらずのフリーフォール、スペースマウンテン状態。200ドル上がってからマイナス20ドルになって気付いてみると400ドル上がって・・・
結局色々な数字を見つつも要はな~んも出来ないのだ。
唯一出来そうなことは、刻々と変わる数字を見ながら、刻々と流れてくるニュースを見ながら、少なくともこれからの世界を自分なりに読み解くくらいだ。
それをここに書いておこうと思うけれど、みなさんあくまでもシガナイ証券マンの勝手なシナリオだから、その辺は割り引いて下さい。

あたかもマーケットは次なる獲物を求めて喰らい付こうとしている、みたいな解釈でそのターゲットがGSでありMSでありUBSである、みたいな報道が目立つ。
海外に居る証券マンとして考えるのは、リーマンもしかり、GSもMSもしかり、つまり米系証券会社の強みって何だったんだろうって事である。
私はみなさんには余りなじみがないかもしれないけれど、彼らが擁するPB部門ってのが、実は無視できないって思ってる。
スイスが長かった私がPBって聞くと、ついPrivate Bankingとか思っちゃうのだけど、この場合は違って、Prime Brokerageの意味である。
要は顧客の決済絡みを丸抱えしちゃう部門なのだね。
彼らの大手顧客は近来ではやはりヘッジファンドな訳で、ヘッジファンドは株の世界に限っていれば借株をしたりショートしたりを毎日毎日やっている。株を借りて売ればそのお金が入って来るから入ってきたお金でまた株を買う、そういう株の貸し借りやら受け渡し、それに伴うお金の出入りやらそれに伴う金利等の受け払いから全てやってあげますよ、ってのがこのPB部門だ。
さらに米系の強みは圧倒的な巨大投資家にも食い込んでいるから、特にGSなんかは例えば日本株で調達できない株はほとんど無い、とまで言われてる。
リーマンも当然このPB部門はつい先週までは相当金額を毎日動かしていたと思われ、それが止まっちゃったんだからその相手方に与える影響の大きさってのは何となく想像出来ると思う。
日系の証券会社も随分このPBビジネスに食い込もうとして頑張ったりしているけれど、米系のシステムなり調達力なりには相当劣っていたのが現状だ。と言うよりほとんど諦めて居たと言っても良い。

もちろんPBをやるからにはその相手となるヘッジファンドやらその他のお客さんに対する審査は相当厳格なはずであるが、ここへ来てのクレジットクラッシュは、証券会社から見ると相手の信用力に不安を抱く結果と成っていて、また同時に顧客の側から見てもリーマンがああなっちゃったら、じゃあ家が任せてるあそこは大丈夫かよ、って事になる。
このPB、要は私が昨日ここに書いて騒いでる決済に大きく絡んでくる所だから、これはお互いの会社の根幹を揺るがす部門なのである。
いくら優秀なFMが居たって、ここが崩壊してしまってはそのFMの活躍の場がなくなってしまう。

つまりここにもインベストメントバンクの限界があると思ってる。
地道にやってきた商業銀行系がここへ来て物凄くどっしり見えるのは、いざって言う時の資金調達力に大きな差があるからだろう。
残念ながらコマーシャルバンク系は証券会社をコントロール出来るけれど、インベストメントバンク系には限界があるのだ。
リーマン破綻の日に何かの記事で読んだけれど、証券会社あるいはインベストメントバンクが単独で生き残るビジネスモデルは恐らく同時に破綻したと見るのが正しい気がする。
天下のMSがどこかの銀行と合併交渉をし、GSもそうなるかも知れない。
でもドイチェとかバークレーズ、シティーなんてのはそういう話にはならない。
UBSはターゲットに成り掛けているように見えるけれど、私はスイス政府がUBSをどうにかするとはどうしても思えない。UBSも世界中で派手にやってるけれど要は正しいコマーシャルバンクの側面をきちんと持ってる。CSも余り話題に上らないのは同じような理由だろう。

翻ってわが国。
証券3番手の日興はシティーのバックがある。かつての新日本だ勧角だってのは今やみずほで、三菱UFJ証券だって色々な証券会社が合併して出来てる。
国内専業は別として、業界1,2位はどうか。ゆるい提携はそれぞれ銀行とはやってるけれど、まだまだ彼ら自身が優位性を保とうとしてがゆえの産物、みたいになってる。
これらが飛んじゃうってのは私も今は考えられないけれど、近い将来にどちらも商業銀行系とがっちり手を組まざるを得なくなるのでは無いか、って思う。

今日色々な数字を見ながらそんなことを結構じっくり考えてしまった。
そんな暇が実はあるんだ、ってのは無しね。
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