地球の裏からまじめな話~頑張れ日本

地球の裏から日本頑張れ!の応援BLOGです。
証券関係の話題について、証券マンとしての意見を述べていきます

JALやらジェイブリッジやら・・・

2006-07-21 04:51:22 | 正しい金融知識
ご無沙汰しました、すみません。
格差社会に関しては本当に様々な貴重なご意見を頂きまして、有難うございます!
私は私なりにそれらを消化させていただきました、ほんとに貴重な経験でございました。
コメント欄にておっしゃっていた方がいらっしゃいましたが、香ばしい匂いのする方々への対応もそろそろ限界・・・正直それはあります。
また、重要な意見は出尽くした感がある・・それもその通りだと思いましたね。

基本既にご周知の通り、私は一介のサラリーマンでありますので、有言不実行型であります。しかしながら将来的にもうちょいお金を貯めてやってみたい仕事があるのですが、それはもしかしたら多少の格差だのニートだのを減らすことが出来るかも知れないぜ、なんて思ったりしております。
格差社会を内閣の責任だ!と切ってしまう方々、確かに切実な訴えが中には必ずあるとは思うのですが、同時にそうやって世間を煽動している方々がいらっしゃるのも事実だと思われ、そしたらそういう連中には、今はまだあっしは力不足だけれど、将来必ず「じゃあ君達は何かやっているのか!」って世界の中心で大声で叫ぶことが出来ればなぁ、と思っておりまする。その際にはきっとまたBLOGなり何なりでその思いをぶつけて、賛同して下さる方々の応援を求めるつもりですので、その際はもし貴殿に力が残っていたらその100万分の1を、この小鬼にお貸し下さい。
この格差だのなんだのについてはまたここで大いに皆様と議論を重ねたいと思いますので、宜しくお願い申し上げます。

~~~
さてさて、ここから本題。
まずはJALですか・・・

日興が幹事団から抜けた段階で、他社も一部は追随するんじゃないかなぁと思っていたのであるが、無事こぎつけたようだ。
しっかし211円で幹事には198円、その差の13円が手数料か。
私がもしもヘッジファンドマネージャーであれば、この公募の話が出た瞬間に思いっきりショートを振って、そんで持って公募に申し込んで下値で買い戻す、的な事をしたと思うのだけれど、それにしてもそう考えた人がほとんどであったが故に逆日歩が9円ってのは驚いた。
かつてCBの転換売りに際して、結構この逆日歩には痛い目にあったので、当時はかなりそれに敏感だったのだが、この頃すっかり忘れてた(笑)。転換で出る利益なんてちょっと脇が甘いと簡単に逆日歩で吹っ飛んでたし。
それにしてもなぁ、株主総会の2日後にこの巨大ファイナンスを発表して、そんで持ってディスカウント率は結局4%と言う最下限で決めて(インディケーションは4-6%であったので、誰もが6%で決まるって思っていたと思う。実際決まる前に日経辺りが6%で・・・なんてちょいとリークっぽい記事を配信してたし)、当初の計画額には届かなかったものの、JALの経営陣はさぞかしほっとしているだろう、と。
今日1000株の株主さんが株主代表訴訟を起こしたらしいけれど、JALは徹底抗戦の構えで、本当は大株主の糸山氏辺りにその労を取って頂きたかった所ではあるけれど、それを彼がやっちゃってもしも勝っちゃってファイナンスが流れたら今度は株価に跳ね返って来るわけで、そしたら大株主としては困っちゃうし、まあ糸山氏もせいぜい外野で色々とご意見を述べるのが関の山、って感じで忸怩たる思いを持たれているだろうなぁ、と。

問題はこのファイナンスにてJALが本当に立ち直って、我らが日本のナショナルフラッグとして世界に恥ずかしくない企業になれるか否かだと思う。既存株主様たちは本当に気の毒だけれど、これが無ければJALの存続そのものが危うかったかもしれない、って事を考えてみた場合、さてどっち、と言う事かも知れない。
個人的にはこれは非常にふざけたファイナンスであると思うし、銀行にとっての一種のデッドエクイティースワップじゃない、ってご意見も聞いたけれど、これが成功すればどっさりお金を貸している銀行は少なくとも一件落着だろうし、そこに利益相反の懸念もあるけれども、そうやってナショナルフラッグが再度テイクオフするならば、長い目で見ればOKなのだろう。
しかしながらそれらがなんだか知らないうちに垂れ流されて、相変わらず企業風土が変わらなければ株主は報われない。
経営陣が欧州でIR活動を展開したって事はこの間書いたけれど、それに出たお客さんに聞いたところ、「ああいう会社の経営陣の方々ってのはほんとお公家さんみたいな感じだねぇ」との印象であったらしい。これをどう捉えるのかは読者諸氏のご判断って事で(笑)。
個人的には私は飛行機が大好きで、故に実はいまだにJALにはある側面憧れていて(笑)、きっと現場のパイロットやスチュワーデス、整備の人たちは今日も飛行機を安全に飛ばすことに専念されていると思うのだけれど、そういう現場の思いをもっともっと吸い上げる経営陣であって欲しいなぁ、と。
おっとこの手の事は何もJALのみならず金融界でもそうですけど(笑)。


さて次なるはジェイブリッジ。
今月頭にファイナンスを発表、その詳細はここでも書いたけれど、本日払い込みに際して、結局株価が大幅に下落したため、払い込まれたのは転換社債の20億のみにとどまったようだ。第三者割り当て公募、ワラント、そしてCBの10億は払い込まれず、だったそうな。
まあ、公募価格は546円、ワラントの行使価格は606円、CBの転換価格は546円に対して本日終値は419円だもんね。今日株価は暴騰したけれど足りなかったですね。
マーケットで500円以下で買える株をわざわざ546円で買う、となればそれはそれで非常に不自然だし、ましてやワラントにいたってのパリティーなんかを考えたらとてもそれを買う気にはならないし、ってのは充分に理解できよう。
さてCBであるが、当初30億の調達予定、10億がHarbor Bridge、20億がBest Growth Fund、って所への割り当て予定で、ハーバーが抜けてBESTのみが20億を払い込んでディールは成立したようだ。
転換価格546円のCB、本日の終値で計算するとパリティーは76.74。この会社のクレジットスプレッドだの何だのを打ち込めば理論価格が計算されるソフトがスイスには無いのでそれ以上は分からないけれど、まあジェイブリッジのクレジットを取れるのであれば、パリティー75程度のCBを買うこと自体はさほど不自然では無いと思う、今のCBマーケットを俯瞰すればね。
もちろんCB全体の活況がざっくり失われている現状を考えれば、当然迂闊に手を出せる水準とも思えないけれど、償還時にPARで帰ってくるのであれば、その間の株価の上昇に期待を持って投資したのであろうか、と。
今日もヤフーの掲示板を見ていたけれど、いまだにMSCBだなんだ、って書いている人も居て、ああなかなか世の中への啓蒙活動ってのは大変なんだなぁ、と変な所でため息をついてしまった。

ここで問題は、果たしてジェイブリッジが今回の結果をどう受け止めているか、だ。基本資金は今後のMA絡みに使う予定、って書いてあったと思うけれど、当初70億を予定していたのに20億しか集まらなかった現実に対して、しばらくはその20億の有効活用を考えて行動するのか、あるいは既70億分のMA投資予定があったのか、によって進路が変わるだろうね。あと50億の調達は、例えばこの株価水準もしくは546円以下にて再度CB発行なんて事になれば、当然今回買ったBEST Gに対しての、法的な責任は無いかもしれないけれど、充分な裏切り行為になるだろうし、本当にジェイブリッジの全く息の掛っていない投資家であったとすれば、そこでのファイナンスは禍根を残すだろうね。MSCBにしたって同じだろうし。
全く個人的な予想で、それによって貴殿が迷惑を被っても私は何の責任も取らないので念のためだけれど、少なくとも株価が546をきちんと上回って来ない限り次なるファイナンスはしにくいだろうな、と思う。
もしやっちゃったら、その時はまたここで記事にしましょうぞ。

格差社会だ・・・の続き(結構しつこいぞ、俺様)

2006-07-12 06:34:50 | その他よん
格差社会云々を書いたら非常にまたまた沢山のコメントを頂いて、もちろん賛否両論あってそれらについて随分と私なりに考えたわけである。
それじゃその考えがきちんとまとまったのかと言われればまだまだまとまろうはずも無く、でも今日ももう反論等は大覚悟の上、書いちゃえ書いちゃえ、と。

と、その前に先日書いたJALの公募の件であるが、今日こんなニュースが飛び込んできた。
~~~以下ブルーンバーグニュースより引用~~~
『日本航空は11日、月末に実施する最大約2000億円規模の増資で、引受団に加わっていた日興シティグループ証券から、引受団離脱の通告を受けていたことを明らかにした。日航によると、日興シティから7日、日航と主幹事のみずほ証券に対して
引受団からの離脱の通告があったという。日航広報部では「今回の離脱は日興
側の事情での判断だと理解している。ただ、増資については他の引受証券会社
が引き受けてくれると期待しているので、増資自体には影響はないと考えてい
る」(吉村龍雄アシスタントマネジャー)とコメントしている。一方、日興シティグループ証券では個別の案件についてはコメントできないとしている。』

昨日スイスにてこのJALの公募に備えたプレゼンテーションが行われたそうだが、それにしてもこのイシューは払込日まで予断を許さないと思う。日興が抜けたって事は今後さらに脱落するところが出ないとは限らないわけで、これが上手く行かないと結構JALはしんどいだろうなぁ、と。一部にはGSが絡んで居るから何かあるはずだ、と憶測する向きもあるけれど、現状のまま相場全体が推移したら幹事団もしくは主幹事は募残が残るだろうなぁ、と。株価も何だか不自然な動きをしているように感じているのは私だけでは無いと思うし・・・
まあとりあえずこの件はこれ以上のコメントは差し控えるけど。

~~~

さて、格差だ云々だ、の話である。
こんなやり取りを実はどっかでも見たことがあったなぁ、と記憶を辿ると、会社の机に放置されていた文芸春秋にその対談が載っていたのを思い出して、今日また何度か読み返してみた。
自民党世耕氏、東大助教授本田氏、評論家宮崎哲弥氏、学芸大教授山田氏の討論で、題して「日本人は格差に耐えられるか」。

当然自民の世耕氏の対して他の3人は格差を生んだのは小泉政権だ、とやっているの図、である。
私がどうも気になった箇所に関しての考えを述べさせて頂く。

まずは自殺者の数。小泉内閣発足以来自殺者数は3万人台の史上最多水準を切れずに居り、さらに中高年男性の自殺率が「欧米諸国に比べて」突出して高い、そうだ。(「」は筆者)
確かに自らのお命を断ってしまうことに関しては私はこうべを垂れ、ご冥福をお祈りするしかないし、それらの方々に対してどうこう言うつもりは毛頭無い。
ただ気になるのはこの「欧米諸国に比べて率が高い」と言う下り。
私はこれは宗教との因果関係をきちんと調べるべきであると思う。欧米では当然ながらこの宗教ってのが当たり前のように浸透しており、そしてそれは自殺は戒めている。実際この小国スイスにおいてはほとんど自殺と言うのは聞かない。それらが日本で高止まりしている事実は事実として真摯に捉えるべきであると思うけれど、それを欧米諸国と単純に比較して、だから今の政権は・・・と言う論理にはすっきりしない部分がある。

次に、昔はサラリーマンと言う職業は極めて安定していて、皆が当たり前のように一つの会社を勤め上げ、賃金は徐々に上がっていき、そういった年功序列のお陰で一人一人の努力が無駄にならずにある程度明るい未来が保証されていた、とある。

ほんとにそうか?かつて年功序列は日本的経営の根幹云々といわれ、その頃はその頃で私は数々の批判を見て来た。それが撤廃されたらされたで、昔は努力が無駄にならずある程度の未来が本当に保証されていたのか?
私はそんなモノが崩壊したお陰で、一人一人の努力が無駄にならずきちんと評価される時代になった、と思っているけれどそれって間違いか?
前回の記事に対するコメントで「金持ちばかり相手に商売をしているとそういう狭い視野の物言いになってしまうのでしょうか」と言うご意見があったけど、実際私自身会社に入ってから金持ちばかりを相手に商売をして来たわけでは無いし、現在だって個人を相手に商売をしているわけでは無い。
会社に入ってドブ板を踏みつつ、年功序列の波に乗ってると思いきや、どうしても自分の美学に反する事があって、サラリーマンをばっさり辞めて、スイスの田舎の聞いたことも無い小さな会社に1年くすぶり、その後さる日系のスイス現法から誘われてそこでもローカル採用、いわゆる非正規雇用だわな、になってリスクを取った。ローカル採用ってのは東京本社からの派遣駐在員とは違って、スイスでの税金から保険、家賃から教育費、何でもかんでも自分で処理しなければならず、また一歩間違えれば即首が飛ぶ。つまり明日の労働の保証が無い環境で4年居た。
そこで人並みの努力をして(傍から見ればそんなの努力のドの字にもなら無いかもしれないけれど)、そして現在の会社にやはりローカルとして移籍して途中で駐在員に鞍替えしてもらった。

この記事でも、企業は非正規雇用から正規雇用への道を開くべきだ、みたいな事が書かれているけれど、これもやはりコメント欄に頂いたけれど、派遣として入ってきても、優秀な人間はいつの間にか居なくなるけれど、それは他社で正規社員となって移って行くのです、とあったように、実際問題能力のある人間はやはり企業は放っておかないと思う。(いやあっしが能力があるかどうかは別よ)
つまりどんな企業でも仮に最初は非正規で採用したとしても、その人にやる気と能力があればきちんとそれは考えていると思う。もちろんそうでないところもあるだろうけれど、それこそがご本人一人一人がきちんと見極めるべき問題でもあろう、と。
それまでは人件費ってのは企業にとっては固定費であった訳だけれど、それが業績の変化に沿った変動費になればそれだけ企業にとってのリスクも減って、最終的には全社員の雇用の安定化に繋がるはずで、そんな中でずっと自分の仕事への工夫もせず与えられた事だけをこなしていては駄目だろう、と。仮に最初はルーティーワークであってもそこに工夫を取り入れて、そしてそれが認められれば企業だってハッピーだしそういう人材はやはり放っては置かないし、繰り返しになるけれどそれでも放って置かれるとしたらそれは本人が実際は工夫をしていないか、或いはそれまでの会社か、って事であって、目鼻の効く人間ならとっとと会社を変えるくらいの算段は取るはずで、それもこれも会社が悪い、ひいては小泉政権が悪いって言うのはどうか。

私自身、最初の会社時代に2年間学生の採用をやったけれど、その時に本当に思ったのは、結局採用の可否の分かれ目ってのは、要はやる気があるか無いか、であった。学生諸君には申し訳ないけれど、とってつけたような知識や、取り繕った体面なんてのはあっと言う間にバレる。企業側も馬鹿じゃないからその辺の壁を突き崩す仕掛けは、面接の至る所に配置されている。
近年のように採用が厳しくなると「人間力」「個性」と言ったあいまいな基準が跋扈し、採用される側にとってはそんな能力を何処で身につけたら良いか分からない、少なくとも今の学校教育では身につかない・・・と言う下りが文芸春秋にあるけれど、これは企業側がお化粧なんてしないで素顔をきちんと見せなさいよ、って言っている訳で、そんなモノが学校教育で元来身につくわけが無いし、要はそういうのってのは社会的モラルであり礼儀であり、人間の基本的部分をきちんと磨いてあるかい?って言う問いかけであると思うんだよな。そういう過程でその個々人の個性ってのが醸成されるわけで、頭の良し悪し、もっと言えば受験テクニックだのなんだの以前に、そんな当たり前の事を企業も求めるようになった、って思うんだけどな、それって甘いかな。と言うのは少なくとも私が採用担当だったらそういうきちんとした人間は喉から手が出るほど欲しいし、そういう奴なら入った後の技術的な部分の習得だってきっと早いと誰でも考えるでしょう。

なんだかんだまた長くなってしまったけれど、要は私は、北朝鮮のミサイルに対してなんだか訳の分からない、しかも全てを達観したような物言いをされている党首を抱えた民主党や、ただただ叫ぶだけで何の中味も無い社民党より(今日HPを見ましたけれど、少しは世の中に役立つことやってんですか。あれをします、これをしましょう、ってちっとも説得力がありませんでしたけど)、やはり小泉政権を支持するし、日銀の総裁は福井氏だと思うし、犯罪行為は別としても堀江氏村上氏のやってきた事で評価できるべきところは評価するし、外資はハゲタカなんて言う下らないプロパガンダには真っ向から対立するし、これからもその辺の基本的信念は変わらないし、それらに対して「この問題では貴方のそんなことは関係ない」って言われてもここは私のBLOGだから、私のここを読んでて不愉快もしくは不快に思われる方はお読みにならなくても結構ですので、これからも頑張って続けますので、ご意見お願いします。
もちろん反対意見も歓迎ですよ、但しモラルは守ってくださいな、と。

J Bridge とか

2006-07-07 07:54:34 | 正しい金融知識
一昨日、そして昨日の公約通り今日はジェイブリッジ(以後JB)の起債に関して考えるところなどをつらつらと書いてみる。

一昨日7月4日にはこのJBの起債が夕方にポロリと発表され、そして昨日5日には、ドンキホーテと日本軽金属それぞれCBの起債、そして三井トラストの公募が発表された。大型公募ラッシュに続くCB起債である。
ちなみにドンキとオカル(日軽金をこう呼ぶ)のCBはそれぞれ200億(オカルは正確には201億))の起債量。
それぞれはまた時間があれば書くけれど、オカルは既存のCBがまだ全額残っており、またドンキも既存CBがあるけれどこちらは半額近くが既に転換されている。
オカルの既存CBの当日のパリティーは90手前、反対にドンキは145近辺、つまりこの新発はドンキ完全有利であった。
実際ドンキのグレーは104前後、対するオカルはほとんどグレーが立たず、という事はこれは主幹事が意図的に抱えたか、とも推察できる。
まあ既存のオカルCBホルダーにとっては迷惑な話で、もちろん新発の方は無理やり転換価格を既存の上に設定はしたようだが、それにしても心理的な重さを払拭できるものでは無いね。

さて、本題のJB。
大型中型の起債の狭間にほんとチラリって感じで出てきた印象で、この辺も会社側が読んでいたとすればツワモノだなぁ、と。
この会社は、前回触れたように元は日本橋倉庫と言う会社であったのを現経営陣が買って、投資会社に蘇らせた。ちなみに日本橋倉庫買収時の日経平均はあのどん底の7000円台で、当時の日本橋倉庫の時価は60円前後であった。その後小杉産業なんかを買収して今に至るわけであるが、この会社の株価はマーケットの先行性がある、と言われている。調べて見るとそこまではっきりした因果関係はチャートには出て来ないけれど、それでも先行性があると言えばあるよね、って感じである。

さて起債は3本立てで行われた。
1.第三者割り当ての新株発行、約20億円
2.第三者割り当ての新株予約権発行、約20億円
3.第三者割り当てのCB発行、約30億円
マーケットキャップが約330億円であるから全体のダイリューションは約2割程度となる。

3つの割当先であるが、これがなんだか私も全然知らないケイマンだのの投資会社であるのが邪推を呼びそうな感じがしたけれど、その手の事に対して現在世間に吹いている風は非常に厳しいのは会社側も十分に承知しているはずで、ゆえにリーガル上は何処を叩いても何も出て来ないんじゃないかなぁ、と思わせる。

1の新株、払い込み価格は3日の終値の10%ディスカウントの546円で、払い込み期日は7月20日。
まあこれは特段記すことも無い。
面白いのは2のワラントと3のCBであるね。
ワラントの行使価格は606円でこれは3日の終値に合わせてある。これも払い込み期日は7月20日。
CBの転換価格はこれまた546円で、払い込みは7月20日。
何故面白いと書いたかと言うと、ワラントの行使期間及びCBの転換期間がそれぞれ払い込みの翌日からになっているところだ。両者ともスタートは21日から。
通常のCBにおいては、払い込みから数週間置いて、転換期限がスタートする。しかしながらこれは払い込んだ翌日から転換なり行使が出来る設計になっている。
しかも、ワラントは置いておいてもCBの方はきっと初めて見る、当初転換価格のディスカウントであるから、要は会社側の意図は、株を売る売らないを別にしてもまずは払い込んだら転換したら?って事のようである。

株価が本日この546円になってしまったので今後払い込みまで株価がどうなるのかが予断を許さないけれど、会社側の想定は間違いなくそれより上で推移するはずじゃ、だと思う。さもないと引受先は何らメリットが無いわけで、例えば大幅に転換価格なり公募価格を割り込むような事態になった場合はどうなるのか、ちょいと現段階では読めない。

おっと、ヤフーの掲示板を見ていたけれどこのCBが何故だかMSCBとか書かれている記事があったりして、さらにMSCB=ダイリューション、的な書かれ方もあったけれど、その辺は正確とは言えない。MSCB=ダイリューションは間違いではないけれど、ダイリューションとは何ぞやを考えれば、その等式だけでは無いわけで、その辺の正しい知識はきちんと学ぶことをお勧めする。またMSCBってのは、Moving Strike CBであって、転換価格が変わるCB、それも一般的な定義になりつつあるのが、月一回とか週一回変わるようなものを差しているわけであるね。
このCBにそのような条項は無い。転換価格が変わる時は、例えば無償だのなんだのと新たな資本政策が実施された時の調整、と言う意味で変わるだけであって、CBそのものに属している理由で変わるわけでは無いので、正確にはMSCBでは無い。
しかしながらそう言いたい気持ちは分かる。なんたってのっけからディスカウント転換価格なんだからね。

ちなみにこれは有利発行にはならないのか一応チェックしたけれど、オプション価値その他を計算して理論的にCBの発行価格が100なら100になるのであれば、一般的には有利発行とはみなされない、と言うのが見解だそうだ。もちろん弁護士によっても解釈は異なろうけれど、ディスカウントがナンボだから有利発行になるならない、と言う議論にはならないそうなので、念のため。
これらの部分も、上に書いたように、その手の事が逆風下である現状にあえてそのような事に踏み込んでいるのだから、リーガル的には問題が無いと思われる。

さて3つのファイナンスのどれも知らない投資家へのみの販売であり、ゆえに特にCBとワラントの現在値はいくらだのってのを計算している人は居ないし、当然マーケットが立つわけでも無いので、上に書いた以外の情報ってのは基本は無い。
資金使途は今後のM&A等に当てられるようで、まあ一般製造業で言う設備投資のようなものだ。これらで調達した資金が無事に業績に生きてくれば、それは会社にとっても株主にとってもそれぞれ果実をもたらすだろう。
上記したように現在株価そのものが転換価格と公募価格になってしまっているので、現時点であれこれ言うことや考えることは非常に難しい。
割当先との関係は基本無い、との事だから、とすれば尚更、払込日に仮にそれらの値段を株価が大幅に下回っていたら、起債キャンセルも有り得るかも知れない。契約書を見ていないから無責任なことは書けないけれど、でももし自分が割当先だったらどうするかを考えれば別に難しい事じゃないわな。

結局何も実のあることを書けなかったけれど、現時点で変な邪推はやはり危険なので、逐一公表されたニュース等があったら、それに対する意見を述べていこうと思うので、今日はここらでご勘弁。

ちなみに投資はあくまでもご自身の判断でお願いします。私は一切責任は取りませんので念のため。




格差社会だ勝ち組み負け組みだ・・

2006-07-06 08:05:13 | その他よん
本当はファイナンス絡みの記事を今日も書く予定だったんだけど、木村剛さんのBLOGを読んで激しく賛同してしまったのでちょいと予定変更。
本当は本日も起債が相次いだので、また昨日書いたとおりジェイブリッジと言う会社の起債に関する思うところを書く予定だったのだが、まあ起債は逃げないし、って事で今日はご勘弁。

まずは木村剛さんの7月4日の記事『[木村剛のコラム] 経済なき道徳は寝言である』と、7月5日の『[ゴーログ]中小企業の手形決済を早くしてみては?』の記事の前振りを是非お読み頂きたいね。
もう私のつたない文章力では全然書けなかった事を本当に簡潔にキレイにまとめて下さっている。

年収300万円の人にキレイごとを並べつつ庶民の味方を標榜しつつ、でもご自身は一体いくら稼がれているのか、って前に書いたけれど、その辺のなんとも忸怩たる思いを本当に理路整然と書かれているわけだ。

格差社会は小泉政権のせいだ、みたいな論調を良く見るけど本当にそうなのか?
確かにデータの裏づけはあるのだろうけれど、もっと基本に立ち返ってみたらその論理ってのは、お日様が東から昇るのは誰々のせいだ、って感じにならないのかなぁ、と思う。
昔はもっとみんな貧乏だった気がするんだよな。
私の先輩、しみじみ語ってくれたことがあるけれど、「俺が餓鬼の頃はさ、雪が降るとお椀と黄な粉を持って外へ出るわけ。そして雪をお椀に一生懸命入れて黄な粉をまぶして食ってた、これがおやつだったんよ。」
私はこの話は一生忘れないと思うけれど、その先輩は今じゃ大証券会社の大店の支店長さん。大証券会社の支店長さんって、いわゆる勝ち組だと思うけれど、これって要はその人の努力なんじゃないのかなぁ、って。誰のせいでもなくて、仮にその先輩が黄な粉の雪で満足してたんなら今頃はもっと違う人生を歩んでて、そんで持って悪いのは社会だ、って叫んでたかも知れない。

スイスの教育。
小学校5年生から第2外国語が始まって、6年生で既に将来の選択に迫られる。
中高一貫教育だけれど、出来る奴はGIMMと呼ばれる非常に勉強で大変な学校へ進む。これはクラスの上位2-3人。次点はセクンデと呼ばれる、その次のレベルの学校へ進む。そしてこの学校もA,B,Cと中で3つのランクに分かれてる。そしてもう一つの選択肢は、いわゆる職業訓練校。
GIMMに行く連中は将来医者になりたい弁護士になりたい、とにかくまずは大学へ行きたいって連中が行くのだけれど、入ったと同時に第3外国語が始まる。中1から強烈な勉強に追われるから、親も気合を入れないとならないようだ。
セクンデに行ってもAクラスに居れば、その間の成績が良くて試験に通れば途中でGIMMに鞍替えが出来る。
ちなみにこれって全てその辺の公立学校の話。特別な私立の話でも何でも無くて、日本流に言えば○○市立第5小学校から、○○市立第2中学校へ行くような話しである、念のため。
最初から実家のペンキ屋さんを継ぎたいと思えば、小学校卒業と同時に職業訓練校へ行ってペンキ屋さんとはなんたるかを学ぶ事になるわけだ。
ちなみにセクンデを終了するとごく一部は大学へ行くけれどそれ以外は社会へ出る。つまりスイス社会の根幹ってのはほとんど高卒で成り立っている。学校を出て自分の興味のある業界でOJTを経験する。ちなみに各業界きちんとそれを受け入れる。
色々言われるスイスの金融界だけど、ほとんどがセクンデが最終学歴。大卒は稀なのだよ。でもそこで一生懸命やれば普通に家が買えるし。
普通のその辺の銀行マンは歯医者さんの収入を羨むけれど、それが社会のせいで起きた格差である、なんて主張する人なんて居ないってこと、だって自分が選んだのだから。
スイスで格差があるのは社会が悪いからだ、なんて話は聞かないって。
東大に通う子弟の親は年収が平均より高い事が多い、つまり教育費にお金を掛けられるから子供が東大へ行けるのだ、的な話を良く見るけど、それだって別にそういう親が多いって事で全部がそうじゃない訳だし、わざわざそういう解釈をしてまで格差社会を宣伝したいのかなぁ、って。別に親が金持ちだって東大へ行けない奴は行けないし、行きたくない奴は行かないし、だから何、っていつも思ってしまう。

やれ格差だ勝ち組だ負け組みだって声高に叫んでいるテレビの人々だって、木村剛さんがおっしゃるように、要は彼ら彼女らだって勝ち組企業に属しているわけでしょう。じゃあそれって説得力があるんですか。非常に不謹慎な言い方をすれば、哀れんでいる、高い所から下界を見下ろしてるって取られても私は仕方が無いと思っているんだけど。

モリタクさんの今日のBLOG
「ザ・ワイドの収録で日テレにきました。「勝ち組」の眺めです。」
という一言に、日テレからの東京の風景が添えられているけれど、それって何が言いたいのだろう、と。
さすがにご本人も勝ち組気取りでいらっしゃる、と言う意図では無くて、一種羨んでいるような書き方を意図されていると思うけれど、それってどうなの、と。
それにやっぱりテレビ局ってのは勝ち組なんですね。

仕事で東京へ行くと時たま外資系証券会社なんかを訪問するのだが、まあ連中のオフィスに入ると私は同じ業界に居ながらこうも違うのか、自分自身は負け組なのかなぁ、と感じる。でも学校時代の同級生であくせく働いて会社の文句ばっかり言っている奴を見ると自分は勝ち組かも知れない、って思う。つまりそんな2者択一な底の浅い分類なんて所詮極めて相対的であってかつ意味が無いって事じゃないか、と。
ご自身を負け組みだ負け組みだ、ってNETとかで書かれているのを見るに付け、でも貴方は明日の米に困っているのではないでしょう、何故ならNETにアクセスしてるんだから、っていつも思う。
つまりこんな議論は続けてても意味も無いし、余計なねたみだの嫉みだのを誘発するだけで結局それはマスコミに取っては都合が良いんでしょう、と。
福井総裁の件だって結局そうだし。

今日は変な記事で本当にお詫びの舌の根も乾かぬうちにしゃーしゃーと、とか言われちゃいそうだけれど、やっぱり将来また自分がここを見るだろうって事を想定して書きました。あしからず。

近頃のファイナンスについて考える

2006-07-05 07:52:47 | 正しい金融知識
それにしてもドイツVSイタリアの試合はすごかったぁ。さっき終わった所だけどまだ興奮冷めやらぬ、って感じ。120分も全力疾走したその最後の2分で2点なんて、やるなぁ、イタリア。
そしてPCに向かってみるとどうやら北がミサイルを発射した、との報道。これで我が国も堂々と世界の大義名分を得たではないか、もう誰に遠慮することもあるまい。
明日の市場はどうなるのか・・・ちなみにアメリカは独立記念日で休場、そんなことも考慮に入れたX-DAYだとしたら、なんか嫌な感じ。

~~~
さて、それはそうと本題に入る。
ご存知の通り近頃大型のファイナンスが続いているのはご周知の通り。
牧野フライス、新日鉱HD、エルピーダ、そしてJAL。
どこも全部公募増資で攻めてきたのを見るにつけ、MSCB系はすっかり影を潜めてきたような印象も受ける。
簡単にまずは小さい方から見ていくと・・・

「牧野フライス」
ダイリューションは約10%、株価は翌日それに反応して窓を開けた。
マーケットでは特に大騒ぎされるような額ではないけれど、一部「株主資本比率が45%と高いにもかかわらず、たかだか65億円の投資のために、なぜ、希薄化を招く増資を選択したのか」
なんて声もあったようだ。
これくらいの額であれば今までの流れであればCBの選択が常だった気もするけれど、あえてダイリューションが絶対に起こる公募を選んだ理由ってのが今ひとつ見えて来ない、って印象があるね。

「新日鉱HD」
ダイリューションは約9.4%。翌日の株価は一時安いところもあったようだが、チャートを見る限り結局この銘柄が一番影響が少ないと感じる。窓も開いていなかったし。
ただ、最大800億円弱の調達で、当然マーケットには「相場は完全に立ち直っているわけではないので、もう少しマーケットを考えて欲しい」
って意見があるのが当然である。

日経平均の見方は色々あるけれど、私自身がもっとも信じているのは現在の状況はいわゆる「リバウンド」、出来高をそれほど伴っていないことからもやはりリバウンドの域を出ない、とする見方で良いような気がする。
加えてここから10月頃まではジリ安傾向、その頃に大底を打つだろう、ってテクニカルアナリストは言ってて、私もそれを信じている。
日経平均の大きな流れを見ると、8年周期で大底を今まで付けてきており、それがこの10月だろうと。加えて米国中間選挙、そしてアメリカも4年サイクルだかのボトムがその頃来るようで、アメリカの影響って事を考えてもそういう傾向かなぁ、と。
そして日本時間本日未明の北のミサイル発射によってそのリバウンドも終息を迎えるかも知れない。
つまりまだマーケットはそんな段階なんだから、あんまりでっかい起債をされてマーケットから資金を吸収しちゃって良いの?と言うのが市場関係者の一般的な見方であるね。

そして問題のエルピーダとJAL。
エルピーダは前々からエクイティファイナンスの噂はあった。アナリストなんかも大方これを予想しており、それにも関わらずここもとの業績の好調さ、今後の展開にはやはりお金も必要だろうし、それが入ればますます好調になろう、ってな論調であった。
ただ、それにしてもでっかかったね。。
金額にして1400億円以上あって、ダイリューションは約33%。
さすがに翌日の株価は10%程度下げたけれど、それ以降は割りと堅調な動きになっている辺り、この資金調達を会社にとっての「前向きな意味で」重要と捉えている向きが多いのだろうか。
「これだけ大規模とは予想外。しばらく株価の下振れは続くだろう」
なんて意見は当然あるだろうが、同時に、
「今期設備投資を行わなければ、来期収益の伸びが落ちるとみられていた。ファイナンスについても、韓国ハイニックスなど競合他社が転換社債を含めて積極的に実施しており、今やらないのは不利」
と言うポジティブな意見があるのも忘れてはいけない。

それに対するJAL。これにも驚いた。
最大2200億超でダイリューションは約39%!
ただ私が個人的に解せないのは今回の資金使途である。発表文によればそれは、

3.資金使途
(1)今回の資金調達の使途
今回の公募増資及び第三者割当増資による手取概算額上限222,710,000,000円につきましては、全額航空機(航空機関連部品を含む)の購入に充当する予定であります。

とある。
既にご周知の事と思うが、JALは前にCBを発行しておりそのPUTが来年3月25日の日限定で来る。この際の償還価格は100円、金額は1000億円である。
現在このJALのCBはユーロでは大体98-99前後で取引されているけれど、私が見てもこれは高いでしょう、と。
パリティーは約63、プレミアムは57%超も付いている。OAS(Opition Adjusted Spread)ベースで約150bp程度なんだよね。
あっしは今のJALだったら300bpくらいかなぁなんて思って計算すると値段は97.50くらいまで下がってしまうのだが、正直クレジットマーケットはきちんとウォッチしていないので全くのドタ勘であるにせよ、せいぜいそんな線でしょうって思っている。
さて、これからJALの株価が来年3月へ向けてグイグイと上昇して、それに伴ってパリティーが上昇、重たいプレミアムも徐々に剥げてきて、CB値段が100を超えるような展開になっていれば、なんら心配をすることは無いけれど、もしそうじゃなくて今のまま株価が低迷してCB価格もずっとこの近辺で推移しちゃったら、恐らくホルダーはほぼ全額PUTを申し込むだろう。
って事は1000億円の償還資金をJALはいずれにせよどこかで調達せねばならず、そういうちょっくら「後ろ向き」な理由でやはりファイナンスの噂が絶えなかったであるが、そしてファイナンスをしたと思ったら全額航空機購入ってほんとかよ、と。
まあこの1000億のCBの資金使途も(ちゃんと見ていないので推測だが)恐らく航空機購入なんだろうから、それを今回で借り替えたとしても間接的には正しいけれど、それにしても何かしっくり来ないのは私だけではない気がする。

また色々と聞いてみると例えば
「銀行も既に追加融資は渋っているけど、それにしても今まで銀行から借りてる分を今度は投資家に転嫁しようっていうこのスキームは利益相反ではないのか!」
なんて意見もある。
さらに問題なのは、株主総会では発表せず、それが終わった途端にこの大型ファイナンスを発表した、って言うことだと思う。いや別にそれは何ら違法では無いのだろうけれど、ほんとに1日2日の話でしょう。何だか体質そのままじゃん、って感じがするなぁ。
株主総会の記事も読んだけれど、特に東洋経済の記事の最後の部分
「トップが交代して1年経っても株主総会の情景は変わっていない。会社関係者の会社批判、制限された質問時間とそれを理由にした打ち切り、そして株主が指摘するように質問に答えない経営トップ。「全社一丸」という西松次期CEOの言葉が虚しく響く。そして、多少でも芽生えたかもしれない新生JALへの株主の期待は、総会終了までひた隠しにされた発行済み株式数の4割に当たる新株発行で見事に裏切られた。」
まあこれが全てでしょう、と。
労働組合が大体7つも8つもあるなんて、それ自体がもう異常事態。
マーケットの声も、
「投資家に売るのはなかなか厳しい。大幅なディスカウントが必要になるだろう」
「発行価格が決まるまでは下落が続くだろう」
ってな感じで、それに反対する人はまず居ないと思われる。
実際私が主幹事だったらこの公募を売る自信って正直ないもん。さらに言えば「ほんとにこれやるの?」って知り合いが言ってたけど、一応最後までこの公募が遂行されるのか否かもちょいと興味があるところではある。
引き受けた証券会社の同志達よ、頑張ってください、と言うしかないなぁ。
ちなみに国内ポーションは、みずほ、GS、野村、日興シティー、三菱UFJ、新光、東海東京、岡三、コスモ、藍澤、東洋、丸三、水戸、イートレード、松井。
海外ポーションは、みずほインター、GSインター、UBSの3社のジョイントブックだそうで・・
全て全額買取だからねぇ。

株価はすげー下落だわなぁ、と思っていたけれど、これも翌日はきっちり反応して窓を開けたけどそれ以降は割りとしっかりしていて正直これは予想外。

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とまあこんな感じであるけれど、くれぐれも本日の記事に関しての一切の責任は私は取りませんので、念のため。
投資はどうぞ各人の最終判断で行って下さいね。

おっと、今日ジェイブリッジっていう会社、東証2部だけど、がやはりファイナンスを発表した。この会社、昔の日本橋倉庫って会社で今は元証券マンが入って、アパレルの小杉産業なんかを買収して、大きくなっている会社であるが、このファイナンスが非常に不思議だった。この記事は明日書くね。


ご心配をお掛けいたしました!!

2006-07-04 05:01:55 | ライブドア問題
いやはや、ほんと色々とご心配をお掛けいたしましてすみませんでした!
ほんとあれだけたくさんのコメントを頂きまして、あっしは幸せモノでございます。コメントに一つ一つレスが書ければ一番良いのですが、すみません、それはご勘弁頂いて、でも一つ一つをきっちり読ませて頂いております。
本当にコメントを下さった方々に感謝感謝、です!ありがとうございます。
これからもご周知の通りのつたないBLOGではございますが、世間に流されること無く、純粋に一人の証券マンが見たこと感じたことをトツトツと書いていければなぁ、と思っておりますので、ご支援ご鞭撻、果てまた色々なご意見をお待ち申し上げております!!

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と言う事で、本題に入りますが。
実はここらで一旦福井総裁問題を置いておいて、直近にゾロゾロ出てきたファイナンスに関して書こうぞ、と思い、会社にて結構色々と調べて居たのであるが、その書類をごっそりと持って帰るのを忘れてしまったのだね、すまぬ。
ご存知のように、先週、JAL、エルピーダ、牧野フライス、新日鉱HDが相次いで何と公募増資に踏み切ったわけで、まあこれらをちらりと見てもお分かり頂けるように如何にMSCBが下火になっているか。
MSCBであれば、あのダイリューションだって、上手く株価が堅調に推移すればダイリューションが起こるけど、でもその頃はもうファイナンスは株価に織り込まれていて、しかも転換による売り物が出てきて、反対に売り物が株価を引っ張るけんね、しかも借りたお金は株券を印刷すればすむけんね、って言う思惑があると同時に、でも株価が低迷してたらまあ借りたお金だから最後はきちんと返すけど、その調達したお金を有効活用してるけんね、って言う若干消極的な結末もありな訳であるけれど、そんなどっちに転んでも何とかなるぜ、的なモノを一切捨てた公募増資、ってのは結構な決断だったろうと思う。
公募ならもう絶対的なダイリューションだからね。
その辺を書こうと思いきや、資料を忘れたのでそれは明日まで待ってくださいな、ちゃんちゃん+とほほ。

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さて福井総裁であるが、ここまで来ると正直辞任もあるだろう、と思う。
ご存知の通り、本日の日銀短観にて景気の良さが確認されて、恐らく遅かれ早かれ利上げがされるだろう、と言うのが市場の見方である。
結構な市場のコンセンサスになりつつあるのが、この利上げと同時に総裁は辞任されるのではなかろうか、と言う意見である。
いくら小泉政権が頑張って総裁を守ろうとしても、所詮政権は9月まで。総理にしてみればここまで来ればもうモラトリアム期間のようなものであって、ご自身の直接的な災厄以外であれば、基本「良きにはからえ」だろうと思う。
さらに橋本元総理のご逝去に伴って、マスコミもだんだんこの問題に飽きてきている気がするし、そしたら利上げ~「それも散々政府に借りだの貸しだのを作ったと言われている、それらを帳消しにしても」~と同時の辞任シナリオってのは大いに有り得ると思う。

非常に個人的には残念である。
我が持論はいまだに変えるつもりは毛頭無いし、総裁が辞任する必要なんて今もこれっぽちも感じないけれど、それでもこの世間の勢いってのは結局誰にも止められない。
民主党の松井議員にしたってなんだかうやむやなまま終わりそうだし、これにて辞任って事になれば、自民の「幸三改革」の旗手である、山本幸三さん辺りが「それ見たことか!」って感じでのさばったりするのだろう。
マスコミもこれで本懐を遂げた形になって、ますますマスコミは正義である!と言う様な論調になってしまうのだろう。
しかしながら私はウォッチしていくぞ。
結局総裁であっても、代わりは幾らでも居るのだろうけれど、それにしても元々ルール違反を犯していなくても、これだけ血祭りに挙げられちゃうこの状況ってのは、我々辞任反対派は決して忘れてはいけないと思う。
出来れば愚直なまでに最後まで任期を全うして頂きたい、と切に願うのだ。