地球の裏からまじめな話~頑張れ日本

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どうすりゃ良いのか?

2008-10-09 06:02:36 | 初心者集まれ!株を始めてみる?
今日はさる著名なエコノミストの方のお話を聞けるチャンスがあったので、体調不良もあったが、証券マン人生でそう何度もお目にかかれることの無い状況なので会社に飛んで行った。

朝の段階では日経平均の大幅な下げにも関わらず、ヨーロッパはまあ「小安い」って言う展開で、日経平均の先物(シンガポール)も結構強そうな雰囲気だったので、ちょっと小康状態かな、と思っていたところへ飛び込んできたニュースが、

COORDINATED RATE CUTS
*BANK OF CANADA CUTS OVERNIGHT RATE TO 2.5% FROM 3%
*GLOBAL CENTRAL BANKS CUT BENCHMARK RATES BY HALF A POINT
*SWEDEN'S RIKSBANK LOWERS KEY RATE 0.50% POINTS TO 4.25%
*ECB LOWERS BENCHMARK INTEREST RATE TO 3.75%
*FED CUTS BENCHMARK RATE BY HALF-POINT TO 1.5%
*BANK OF ENGLAND CUTS BENCHMARK INTEREST RATE TO 4.5%
*ECB, BOE, BANK OF CANADA, SNB, RIKSBANK ALSO CUT RATES

要は世界各国の協調利下げのニュースであった。これによって特にFTは一時プラス圏に入ったし、超円高で推移していた円も一時売られた。
本来ならばこれでかなり安定するはずだった、とみんな思っただろうし、一番それを願ったのは各国中央銀行なり政府であったろう。
残念ながら日本はあと0.5%しか無いからこれには参加出来なかった。
日銀の白川総裁がやたらと協調はどうのこうの言っていたのもこれに参加出来ない事への布石だったのかな、と思ってしまったけど。

ところが問題はここからである。この辺が今の現状・現実を如実に物語っているが、結局ヨーロッパはその協調利下げの効果は数時間も持たずに下落に転じて、終わってみればまたもや5~6%の下げだったのだね。
つまり、協調利下げは実際行ってみて全く効果が無かったことが証明されてしまった。
しかしながらNYダウは実はさほど下げずに踏ん張っていて、先ほどまでプラス圏、現在は2%程度の下げで、欧州に比べると下げが浅い(これも終わってみないと何とも言えないが)。

まずここで我々がきちんと認識しなければならないのは、前回の記事で私が書いたように、やっぱりヨーロッパは一枚岩ではない、と言うことだ。
その事をマーケットは見抜いているがゆえに、この協調利下げによる欧州圏とアメリカの株価の下げの差が出ていると思う。

今日そのエコノミストの方に質問した。
「極端に言えば、ほんと欧州は昨日までインフレインフレ、だから利下げなんて出来ない、の一点張りだったのに、何故本日協調利下げをしたのか?それはここもとの原油の下落等を鑑みて、インフレ警戒感が緩んだ証左になるのか?」
個人的に私はヨーロッパのインフレファイターぶりの徹底している事にある種感銘すら受けていたので、それがあっさりこうなるのか、と思ったのだよね。
エコノミストの方の答えも私の想像通りで、
「ヨーロッパのインフレに対する態度自体は余り変わっていない。しかしながらさすがにそうも言ってられなくなった、って所でしょうか」
ECBが世界的に最もインフレに関してはタカ派であるのは、前に書いた気がするけど労働者との緊張関係がどこの国よりも厳しいからだと言われている。世の中がどんなに不景気でも、インフレが起これば労働者側からの賃上げ圧力が高まり、そこで下手を打てば不況下のインフレ、つまりスタグフレーションの引き金を引いてしまう恐れがあるからだ。
そのインフレファイターであるECBが、直近の原油相場の下落を見て単に安心したから利下げをした、とはもちろん考えにくくて、やはり背に腹は変えられない、と言うのが本音だろう。
しかしながら当日の結果だけを見ればこれは残念ながら空振りに終わった。
もちろん徐々に金利系マーケット等ではこれが効いてくるのだろうが、少なくとも株式市場はそれに100%賛同しなかった。
その答えは上に書いたように、一枚岩じゃない、って事以外に私は今のところ的確な解を見付けられない。

欧州在住歴十ウン年の私が直感的に思うんだから多分当たらずとも遠からず、なはずだ。
考えてもみれば、例えば私がドイツ人だったら、イタリアの連中と一緒にして欲しくない、だって奴らは毎日昼間はシエスタ取って、何かあればケセラセラ、到底そんな連中とは合わないぜ。
反対に私がイタリア人だったら、あんなにしゃちほこばった、何でもかんでも四角四面なドイツ人なんかと一緒にして欲しくない、だって奴らには遊び心みたいなのもないし、何かあれば、我々はドイツ人、イッヒビンドイチェ!みたいなそんなつまんない奴らとは合わないぜ。
って事だ。

その実は一枚岩じゃない系の記事があったので参考までに引用しておく。

~~~以下記事引用Bloombergより~~
【記者:Simon Kennedy and John Fraher】
10月8日(ブルームバーグ):欧州連合(EU)の各国政府が深刻化する金融危機に対し、共通の対処策を打ち出すことができず、英国とスペインの両国は自国の金融システム保護に単独で動き出した。
 事情に詳しい関係者3人によると、英国のブラウン首相は、経営難の銀行への公的資金による資本注入を含む救済策を用意している。また、スペインは7日、最大500億ユーロ(約6兆8200億円)を投じて銀行の資産買い取りを進める計画を発表した。
 4日にはパリで欧州首脳会合、6日はルクセンブルクでユーロ圏財務相会合がそれぞれ開かれたが、金融危機に対処する共通の対策を打ち出すことはできず、英国とスペインの両国は単独で金融システム保護策に動いた。
 イタリアとフランスの両国は米国の金融安定化法に倣った救済基金の創設を提案したが、ドイツの反対で実現しなかった。また、欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁も法的な制約から介入する権限がなく、単独で金融安定化策を発動する国が今後、続出する可能性がある。
 ドイツ銀行のエコノミスト、マーク・ウォール氏は「市場はもっと各国共通の措置ないし米国並みの政策を望んでいただろうが、欧州には米国と同じような連邦制度は存在しない」と指摘する。27カ国から成るEUは共通の政策を打ち出すのに難航し、国境を越えて活動する巨大銀行が破たんしかかっているときに、共通対策を打ち出せないリスクが高まっている。
 また、欧州にはポールソン米財務長官やバーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長のような中心人物がいない。トリシェECB総裁はそのような役割にふさわしい人物だろうが、米銀JPモルガン・チェースによる証券大手ベアー・スターンズの救済買収を後押ししたバーナンキFRB議長のように、金融機関を救済する権限がない。トリシェ総裁は7日、「われわれは銀行の経営問題に介入することができず、できることには限界がある」と述べた。
 メリルリンチ(ロンドン)の欧州担当チーフエコノミスト、クラウス・バーダー 氏は、ECBにも将来、複数の国にまたがる銀行の救済権限が付与される可能性があるとしているが、近いうちに実現する可能性は低い。各国協調による銀行救済策がないことで、既に低迷している欧州経済に一段と下押し圧力が掛かる恐れがある。

~~~以上引用終わり~~~

エコノミストの方もおっしゃっていたが、EUってのは通常の状態の時はそれなりにきちんとワークしていたけれど、いざ何か問題が浮上するとやはりこういう足並み問題が出ますよね、と。全く同感である。
もっと言えば、アイスランド問題ではご存知かも知れないけど、アイスランドの銀行に結構お金を預けていた英国人は多くて(金利が高かったので)、その銀行には英国人の口座数だけで30万口座くらいあるそうなのだが、そのWEBサイトがそのニュースでクラッシュしてWEB経由で一切預金を引き出せなくなったそうだ。ちなみにアイスランド人の預金は全額保護されるけど、英国人に関しては約1万6千ポンド(300万円程度)の保護しか受けられない模様で、英国政府はアイスランド政府を訴えることにしたらしい。
ちなみにロシアがアイスランドに融資するって話も非常に不思議だし。

一時が万事大混乱で、いくらサルコジだのメルケルだのブラウンだのが仲の良いところを見せても、結局は市場に見透かされているって訳だ。

今の状態はかつての日本の1993年~1997年に似ていると言う。
かつての住専、三洋証券破綻、長銀、日債銀の国有化・・・
リップルウッドが入ってきて、あの惨憺たる日本の状態にリスクマネーを果敢に投じ、彼らはそれで成功を収めた。
今現在、それと同じようなことが同じような順番で起こっているわけで、では日本がやって各国がまだやっていない事。
これはエコノミスト氏によれば、資本の強制注入だ。日本も紆余曲折して最後は金融機関は強制注入を受け入れた。
もっともその後それで景気が一時的に浮揚したので、そこを日銀が見誤り先手を打って金利を上げていったのが間違いだった、と氏は言っていたけれど、なるほどね。
残念ながら世界的レベルで果たして資本の強制注入があるだろうか。これは当然即効性があるので、最後の劇薬かも知れない。問題はいまだにそういう話題が出ると、「国民の税金でウォールストリートを助けるのか」の議論である。私もこの議論には実は多少賛同してしまうのだが、ただこれはウォールSTを助けるのではなくて、金融システムを守るのだ、と言うことである事をきちんと理解してもらう必要がある。
そうは言ってもなかなかねぇ。

この辺はまたきちんと整理して書く。
とりあえず今日はここまで。
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1 コメント

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ロシアの融資 (通りすがり)
2008-10-09 07:56:51
ぐっちー氏が、なぜロシアがアイスランドを助けるのかに触れていました。

http://blog.goo.ne.jp/kitanotakeshi55/e/008e4a91d392d3c306af8d845de0e486

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