地球の裏からまじめな話~頑張れ日本

地球の裏から日本頑張れ!の応援BLOGです。
証券関係の話題について、証券マンとしての意見を述べていきます

ちょっと言わせていただきます

2006-06-30 06:22:41 | ライブドア問題
いやはや非常に手厳しいコメントを頂きまして・・・
私自身のモットーは謙虚さなのですが(微笑)、そして私自身証券業界にずっと身を置いて来て様々な事を経験して来ておりまして、特に悪かった事に対する反省は素直にして、、一人でも多くの方にこの業界に対するさらなるご理解を深めていただきたく、このBLOGを続けております。

私がこの業界に飛び込んだ1986年と言うのは、バブルが忍び寄ってきた頃でございまして、例えばあの頃は、飲みに行ってもタクシーは捕まらず、タクシー会社の裏電話番号を先輩から引継ぎ、10円玉を20枚ほど持って、公衆電話に10円を入れちゃあ裏番号に電話、話中、すぐ切って次の10円玉を入れてまた電話・・を繰り返し、20-30回もやってようやく繋がる、って時代でございました。しかしながらそこでタクシー5台とか言ってもそんなにあるはずは無く、よって上司用のタクシーを呼べるだけ呼んで、そして彼らを送り出した後、また10円玉戦争を行って、自分達が帰る、って事をしておりました。
しかしながら何てったって飲み代は若い奴は1銭も払いませんので、翌朝はどんなに二日酔いでも6時半には出社し、その後に来る上司に「昨晩はご馳走様でした!」の挨拶をし、そして1日が始まりました。
あの頃のバブルに一番乗っかったのは、これは紛れも無く金融界でしょう。証券のみならず、銀行系だってそうでした。それによって世間様の常識と我々の常識がずれていったと思います。さらに調子に乗って、結局損失補てん、総会屋事件、飛ばし、ETCで、一時は小菅の拘置所はホワイトカラーのエリートで満杯、とか言われておりました。
その頃の証券会社が設定する投資信託なんてのは、半ばゴミ箱状態、上場時にとんでもない値段の付く新発の転換社債は、大手投資家に優先的に回り・・・

しかしながら、それらをきちんと証券界は反省してきております。結局鉄砲の弾が当たった人はみんな業界を去りました。一時11万とか12万とか言われていた証券人口も今は8-9万だと思います。
これだけ個人に対する要請が厳しくなっている昨今、疑わしきはやるな、の一点張りで、そういう意味での一種ダイナミズムを犠牲にしても、業界の浄化に努めています。

銀証が一体化している昨今、証券出身の私からみるとやっぱり銀行マンってのはエリートです。彼らは勉強の仕方を良く知っています。頭も非常に切れます。私が幾ら言っても、彼らの言う事に結局一理も二理も素直に感じてしまうくらい、彼らは理路整然としています。彼らは例えどんな批判があろうが、日本の教育システムの中できちんと勉強してきているんですね。その点証券マンはいい加減ですが・・私はそこが好きですけど。
ある国に転勤になりますと、その国のレギュレーションによって、試験を受けなければ業務が出来ない、と言うケースがあります。ある国ってのも変ですが、例えばアメリカなり英国なり、です。
銀行出身者はその試験に全員一発で合格するけど、証券出身者で一発で合格した奴は居ない、ってオフィスが弊社にもあります(笑)。
銀行マンと証券マンの文化の融合は、お互いいまだにけん制しあっているケースが多々ありますけれど、でも私は大事なことだと思います。お互いに良い所を学ぶチャンスなんですね。
そんな銀行マンもたくさん混じってきているのが現在のこの証券業界です。

頂いたコメントは謙虚に受け止めさせて頂きますが、ただこの一文にだけは言わせていただきます。

「世間は証券業界そのものを立派だとはみなしていません。株は、どう言いつくろってもギャンブル性があり、その点ではパチンコや競艇と同じ。一般的なサービス業のように、お客さんに貢献した分だけ対価を得られる商売ではありません」

証券業界でもっとも人間が多い部署が、営業です。国内外を問わずこの営業が一番重要視される部署であることは論を待ちません。では何故この営業の中で給料やボーナスに格差が出ると思われますか?
これはお客さんにきちんと貢献した人間が、結局それだけの手数料を頂くからに他なりません。つまりこの業界も一般的なサービス業同様、お客さんに貢献した分だけ対価を得られる商売なのです。
さらにここでおっしゃる「世間」とは、一体どこを指されるのでしょうか。
証券業以外の方々全員ですか?
株をパチンコや競艇と同義と考えられるのは自由です。という事は世間はパチンコ業界や競艇の選手も、立派だとはみなしていないのですね・・・
それじゃあ問題の多い消費者金融業界、建設業界、もっと言えばマスコミ業界、果ては政治業界(って言うのかどうか分かりませぬが)はどうなんでしょう。
世間が「立派だ!」と言っている業界と言うのはどこなのでしょう。

どんな業界にもそれなりの噂もあれば、悪意に満ちた中傷もあると思います。しかしながらどんな業界であろうが、そこで一生懸命頑張っている人が私は大多数であると思っています。この業界において私は自身の事を立派だなんて毛頭思っておりませんけれど、でも一生懸命頑張っているつもりです。

福井総裁だって、決してルールを欺くようなことをコソコソとやってのけたわけでは無いでしょう。
それを鬼の首を取ったみたいにああだこうだ言っている方々、彼ら彼女らは本当にそんなに偉いんですか?清廉潔白なんですか?一点の曇りも無い人生を本当に今まで歩んできたのですか?
これだけ諸外国から信任の厚い世界の雄たる日本の中央銀行総裁を、本当に辞めさせちゃって良いんですか?

ノーパンしゃぶしゃぶではきちんとそれによって日銀を去られ、個人的な投資は極めて正当な方法でされ、年金だってきちんと納めるべきを納めて来られた結果、金額が700万だかになっただけでしょう。

この考えが果たして本当に世間の常識から大きく乖離しているでしょうか?
いかがでしょうか・・・

ちょっと抑鬱期ですなぁ。お下品な文章はすみませんでした!

2006-06-29 04:32:27 | ライブドア問題
私は福井総裁擁護の立場を変えない。ただこの頃双方の対立と言うか議論が激化するに乗じて、私自身のこのBLOGの言葉も非常に下品になってきて、お里が知れます、と言うご指摘をコメントで頂いた。
全くもってその通り、少々熱くなり過ぎて、言葉遣い等が下品になってしまい、それに伴ってお読み頂いている方々には不快な思いをさせてしまい、すみませんでした。
以後きちんと気をつけます。
また、長いものには巻かれろ、的な発想で誰かに頼ろうかなぁ、みたいな文章に対してもやはりコメント欄にてご指摘を頂きました。これも非常に浅薄でございまして、謹んでここでお詫びをさせて頂きます。
すみませんでした!

さて、とは言うものの私の福井総裁擁護は続く。
証券マンを十数年続けてきて、私の中に培われている常識と、世間様の常識ってのはかけ離れているのかも知れない。
私自身が正しいと思うことも、全部結果はその反対になっているのが何よりの証拠である、とほほ。
ライブドアしかり、村上ファンドしかり、そして今回の問題しかり。
そういう観点からは、珍しく私自身非常なる無力感を感じているのも事実である。
しかしながら、私にだってプライドがある。私の業界に絡むことが起きれば、私はそれを淡々と今後も説明していきたいと思うし、それが私達の常識と世間様の常識の距離を少しでも縮めることになると信じる。

今日もこの記事を見て思った。アメリカって国は別に絶対ではないけれど、こう言う文化は羨ましいなぁ、と。
『米財務省の次期長官に指名されている投資銀行大手ゴールドマン・サックスのヘンリー・ポールソン最高経営責任者(60)が27日、青年時代に不法侵入の容疑で逮捕された経歴があることが分かった。長官への就任を承認するかどうか検討する米議会の公聴会で配布された資料で判明した。
 69年8月、23歳の時、インディアナ州ウェストラファイエットにある公共の水泳プール施設で、営業時間外にさくを乗り越えて不法侵入し、泳いだという。指紋を採取されたが、罪には問われなかった。当時はハーバード大ビジネススクールに在籍していた。
 議会は同氏の長官就任を承認する見通しで、公聴会でも質疑の対象にならなかった。米国では中央銀行総裁にあたる連邦準備制度理事会議長を含め、大統領が指名する要人らの経歴チェックが比較的厳しく、同氏も求められた書式に回答した。金融投資などの利益相反の可能性については財務省との倫理審査で解決済み、としている。』

福井総裁のノーパンしゃぶしゃぶを天下の大新聞社の記者だか解説委員だかの方が大きな声では言えないが、と言いつつも大声で堂々と発表している、そんなのに比べれば何とこの寛大なことよ。質疑の対象にならなかった、ってのがいい。
そんな若い頃の暴走、それも他人様に迷惑を掛けたわけでも無いだろうし、そんな事でこの能力を亡きモノにするほうが惜しい・・・って感覚だろうなぁ。

今日、前の会社の時の同僚だったスイス人@日本株では常にトップセールス、とほんとに久しぶりに昼飯を食べた。
彼はとにかく日本に対しての自信に常に溢れていて、私より5つ年上なんだけど、あの日本株に対する知識、それも世界との対比の中で語らせたら天下一品であるが、彼の饒舌な語りに私はわざと水を差してみた。

「確かにさ、日本のファンダメンタルなんかは悪くないし、でも日本ってやっぱり不思議な国ね、と思うのがあの福井総裁バッシングだと思わない?そういうことってファンダメンタルとは関係ないしね」

すると彼は即座に一言
「That's A Joke」

彼はこの問題も良く勉強していて、2月に総裁がファンドを解約したのはやはりあらぬ疑いをかけられても仕方が無いかもしれないけれど、それにしてもあれはJOKEだろう・・」と。
何がJOKEかってのは言わなくてもお分かりいただけると思うけれどね。

民主党は松井議員カードの自由な取り扱い権をGETしたけれど、それにしてもやはりそれを政争の道具に使うなんてのは、我が国のためになるとはどうしても思えない。
民主党も民主党ならこちらも負けちゃいない、って感じで、このベタなネーミングなんかはもう正直私にはモノの哀れを感じちゃうのですけど。

「社民党の福島党首は28日の記者会見で、規制改革・民間開放推進会議議長の宮内義彦・オリックス会長について「規制緩和で金もうけをできるようにルールを変えている」と述べ、自派に都合よく選挙区を変える場合に使われる「ゲリマンダー」をもじって「ミヤマンダーだ」と批判した。
 また、オリックスの投資事業組合が福井俊彦・日銀総裁の村上ファンドへの拠出金を管理していた点について「一定権益を持つ勝ち組インナーサークルによる共同謀議だ。説明責任を全く尽くしていない」と語り、宮内氏の国会への参考人招致を野党共同で求め続ける考えを示した。」

規制緩和で金儲けを出来る、なんて言葉が政党の党首から出てきて良いんですか?
まあ間違いなく福井総裁問題が仮に落ち着いたら次なるターゲットは宮内氏なんだろうけれど。
それにしてもそれだったら規制でがんじがらめ、諸外国からは、CONVOY SYSTEMと呼ばれていた護送船団方式的な時代の方に戻ったほうが良いのですかね。
「一定権益を持つ勝ち組インナーサークルによる共同謀議」
とほほ・・・
私は日本って国を誇りに思いながら、日々こんな世界の果てのド田舎に住んで働いているけれど、それにしても日本って国はきちんと自由が保障された資本主義国家じゃなかったっけか。どこぞの発展途上国とは訳が違うと思うんですけど・・・

何だか我がスイスが誇るあのホスピス思想の創始者である、キュブラーロス先生が提示された、人間が死んでしまうまでに経験する4段階の2番目に今の自分が入り込んでいる気がする。
仮に余命いくばく宣言をされると人間は、
1.怒り
2.抑鬱
3.取引
4.受容
と言う段階を経るのだそうだけれど、今私は怒りが終わって、抑鬱期に入っている感じだなぁ。

何だかなぁ~~

今日は取りとめが無くて済みませぬ。

福井総裁問題~ここまで来ると大いなるいじめだね・・

2006-06-28 02:45:07 | ライブドア問題
相変わらずマスコミは偏狭に満ちた報道を繰り返し、それによってみんなが洗脳されていくのを見ていると本当に恐くなる。
それにしてもちょっと酷すぎないか、この世論の醸成のされ方は??

今日も色々と記事を追っ掛けてみたけれど、まあ特に三流週刊誌以下だと思われるのが、まずはこの毎日の記事だね。

『大きな声では言えないが:日銀の前科? 牧太郎』

って奴で、まあかつて98年当時福井総裁がノーパンしゃぶしゃぶに行ってただの何だの、だから何?
大きな声では言えないが・・って大きな声以上の、大新聞にて堂々と言ってるじゃないの。こういうのは私は非常に卑怯だと思う。
こうやってまた福井総裁=ノーパンしゃぶしゃぶ、って刷り込みが大いに行われているわけで、それにしたってもう8年前だよ。
当然こういう事にまたまたマスコミは飛び付いてあーだこーだ、だから辞任じゃ!ってな事を繰り返すのだろうけれど、これってそれじゃあ昔スカートめくりをしてたらもうアウト、風俗に行ったら即アウト、ナンパなんてもってのほか、って感じで、正直反吐が出そうになった。
そんなにもG7の国の中央銀行の総裁を諸外国の笑い者にしたいのかね。

それでもって、もっと恐いなぁ、と思ったのは、あの例の「そうはい神崎」さんのコメントに対する小泉首相のコメントの解釈の仕方・・

読売はきちんと
『小泉首相は27日昼、日本銀行の福井俊彦総裁に関し、公明党の神崎代表が「自らの責任で出処進退を判断すべきだ」と指摘したことについて、「当然の発言じゃないか。(対象が)誰でも」と述べた。
 どんな立場であっても出処進退は自ら判断すべきだ、とする見解を示したと見られる。首相官邸で記者団の質問に答えた。
 神崎氏の発言は福井氏の自発的な辞任を促したものと受け止められているが、この日の首相の発言については、政府筋は「それ(辞任を求める趣旨の発言)とは違う」と語った。』
まあこれは普通の解釈だろうって、って言うか対象が誰であれ己の出処進退を決めるのは己であるのは当たり前、って私も素直に受け取ったけれど、読売以外はこれを違う方向に誘導しているように感じる・・・

朝日はこの首相発言に対して、
『福井氏については与党内にも辞任はやむを得ないとする声があり、首相の発言は進退問題に影響を与える可能性もある』」

サンケイは
『首相の発言の微妙な変化は、福井氏の進退問題に影響を与える可能性がある。』

毎日は
『首相はこれまで福井氏擁護を鮮明にしてきたが、神崎氏に理解を示したとも受け止められる発言だけに、引責論議に影響する可能性もある。』

まあとにかく各紙とも辞任に追い込みたいようで・・

そして本日のいじめに関する「とり」は何ていってもこの方にご登場頂かないとならないだろうなぁ、とBLOGを見てみたらちゃんとお書きになられていらっしゃいました。
年収300万円時代だけどみんな頑張ろうよ、ってご本人は一体お幾ら位稼がれているのか知らないけれど、私からみれば偽善者にしか映らない、モリタク氏である。
彼のBLOG、ほんとに見たくないのだけれど、たまにはエコノミストとしてのお仕事もされているようなので、それは気付いた時に読ませて頂いている。でも普段の「つながる」BLOGは、まあ、あそこへ行きました、今日はこのテレビ局で○○さんに会いました、ここで何を食べました・・・ってな、一体貴殿のお仕事は何でしょう?って感じのBLOGであるが、まあいいけど。
それはこちらですけどね・・

正直言って突っ込みどころ満載のこの記事ですが、いちいち反応していたのでは私もモリタク氏と同レベルに自分が堕ちてしまう気もするのであるが、それにしても看過出来ない部分が幾つかある。

『先進各国のメディアで大きく採り上げられ、当然辞任してしかるべき大スキャンダルであるのに、福井総裁は居直ったのだ。』

まずはほんとに大きく取り上げられたのか?証券市場の、しかも先進各国の一角に相当するだろう国に身を置いているあっしはそんなの見なかったぞ。そもそも初期の頃にここでご紹介したように、各国の受け取り方は「やっぱり日本ってそんな事で中央銀行総裁が魔女狩りに遭うなんて不思議な国ね」ってな感じで大きく取り上げられたんじゃないの?先進各国も「もう絶対辞任しなきゃいけないもんね!」なんて言ってるのか?
彼の狡猾なところは、単純に「大きく採り上げられ」って言ってるだけ、ってことだ。これを見ればほとんどのモリタクファンの方々は「まぁ、外国でもやっぱり辞任すべきって言ってるのよねぇ」ってなっちゃうだろうって。
諸外国からみればこんなのスキャンダルでも何でもないっつーの。

その後の文章は、まあつらつらとエコノミストらしからぬ、三流記者のような勝手な解釈のオンパレードで、まあ良くぞそこまで考えるわなぁ、と。
6月13日の株安の原因ですら「ダブル福井ショック」とか書いて悦に入っているしね。。その日のマーケットコメントをお送りしましょうかね?一応今日バックデートでもう一回取っておいたけど。

そしてさらに許せないのは、最後の〆の部分・・
『福井総裁は、村上ファンドの顧問をしていただけでなく、総裁就任前にはゴールドマンサックスの顧問も務めた。さらに、日本振興銀行の木村剛会長とも懇意にしている。「株主価値の向上」を旗印に、「会社は株主のもの」という誤った風潮を作り上げることに福井総裁は深く関与してきたのだ。
 格差社会の原因を作った海賊型資本主義に、間接的であるにせよ、お墨付きを与えてきたことの責任は大きい。その福井俊彦氏を日銀総裁に任命した小泉総理の責任はもっと大きい。
 繰り返す。福井俊彦日銀総裁は、即刻辞任し、小泉首相とともに表舞台から姿を消すすべきだ。』

ゴーログの木村剛さんの名前をさり気なく出してるけど、だから何?
木村剛さん、どうかさり気なくこの方をゴーログでこき下ろしてください。
総裁就任前にGSの顧問をしてたから何?
昨日書いたポールソンさんもどうかこき下ろして下さい。

私は初めて海賊型資本主義なんてくそつまらない造語を聞いたけれど、会社ってのは株主ありき、でしょうが。
今までの日本は株主軽視ではなくてもう株主無視だった、ってのは前に書いたけれど、それらがようやく修正されつつあるのに、ここでまたそんな庶民の味方づらした書き方で時代を逆行させるようなことして、恥ずかしくないのかな、エコノミストとして。
会社は株主のものじゃなかったら、それじゃあ誰のものなの?不特定多数の株主が嫌なら上場なんてしなければ良いだけの話でしょうが。それを「誤った風潮」って・・・
そこまで偽善者ヅラをすればあれだけマスコミにちやほやされるのか、って感じの反面教師だなぁ、それにしても。

景気ってのは基本周期的なものでしょう。ある方の総裁時代に景気の波が上に振れればそれは良いし、ある方の時代に下に振れる事だってあるでしょうが。その振幅と言うかボラティリティーを最小限に食い止めるのが日銀総裁の仕事だと思うわけですよ。但し幾らその時の総裁が頑張っても、波のみならず当然日本の景気ってのは世界景気にも影響されるわけですから一筋縄には行きませんわなぁ。
今回の一連の報道が最後は「この福井時代は酷かった」的に徐々になっていっている気がするんですが、だとしたら大間違いでしょうが。

もうこんな集団のいじめは止めるべきだ、ってほんと思うけどなぁ。
子供になんて説明すれば良いんでしょうね。
こうなったら今ネット界では一番影響力があるだろう、きっこさんにでもメールを送ろうかなぁ、と。彼女(?)もここへ来てあの野党の連中の姑息なやり方に腹を立てられているようだしね。




福井総裁~まだまだ続くよ

2006-06-27 02:42:31 | ライブドア問題
京都の芸妓 しんこ さんの日記にて拙BLOGをリンクしていただき、さらにコメント欄に頂いた平河総合研究所のメルマガなんかを読むに付け、ますます私の論調自体は間違っていないことを確信して来た。
如何にマスコミがずれた報道をしているのか、今日は各社の社説を改めてじっくりと読んでみたけれど、正直ライブドアの時と全く一緒、長いものには巻かれろ的な大衆迎合そのまんまで、ほんとじっくりなんて読まなきゃ良かった。
さすがに日経だけは割りとまともな論調であって、特にこの部分は他社もしっかり考えるべきだ。

~~~以下日経6月21日社説より引用~~~
『日銀の服務規定は総裁に就任した日から自分が責任を持つ事項であり、今まで変えなかったことに問題はないかという思いも禁じ得ない。しかしルール違反はしていないし、社会常識に著しく反しているかどうかは意見の分かれるところだろう。
 一方、投資の利益が昨年末までに評価益を含め1473万円にのぼる事実を公表した。金融緩和策で預金金利が極めて低い時期に自らは巨額の利益を得ていたのは問題だという声もある。だが、ファンドへの拠出は元本割れのリスクが伴うことなども考えれば、そうした批判は必ずしも当を得ていない面がある。
 総じていえば、野党のように「辞任に値する」と断じるほどの根拠は現時点ではないのではないか。』
~~~引用終わり~~~

最後の部分で「現時点では」なんて言い方でリスクヘッジをしているのが少々気に入らないが、他社の論説読むに付け、まあまともだわなぁ、と。

サンケイの論調はみんな問題視しているけれど、正直酷いもんだ。
引用なんてしないけれど、彼らの言い分
「日銀は平成10年の日銀法改正で世界の中央銀行でもトップ級の独立性が保障された。その象徴が、首相といえども解任できない日銀総裁の地位であり、それを担保するのは、公正性・中立性だ。当然、誰よりも自己を厳しく律する精神が求められる。」
な~んて書きながら、今回の問題をわざわざ

「国民の信頼を取り戻すどころか、日銀の中立性・公正性を毀損(きそん)しているのが現実ではないか。」
な~んて書き方をして、

「市場などには、日銀のゼロ金利解除時期をめぐり、憶測が流れ始めた。逆風に抗するため、解除を早めにするのではないか。あるいは逆に、福井氏を擁護する政府に配慮し、解除を遅らせるのではないかというのである。
 9月には自民党総裁選、来夏には参院選がある。政治の日銀への圧力が強まることは予想される。そのたびに、村上ファンド問題が蒸し返され、同様の憶測が交わされる可能性は高い。」
な~んて感じに〆にかかって、首相といえども解任出来ない、って言っておきながらも、政治の圧力を匂わせるような書き方は正直どうよ?
大体市場にほんとにそんな憶測が流れているのか?少なくとも舞台になっている株式市場にはそんな噂のかけらも無いぞ。
そういう噂を捏造してる、風説の流布を平気でして居るのは何を隠そうマスコミの皆様ではあるまいかねぇ・・・と。

そこで今日面白い記事を発見したのでそれをここに載せよう。
元の記事は英語で、それを訳した記事が以下のものである。私が訳したのでは無いので念のため(笑)。

~~~以下ブルーンバーグニュース6月26日付け、より引用~~~
『次期米財務長官に指名されているヘンリー・ポールソン氏(60)は、最高経営責任者(CEO)を務めるゴールドマン・サックス・グループを、ウォール街第一のリスクテーカーに変貌させた。一方、自身の個人資産については、安全志向の投資スタイルをとっているもようだ。
 米政府倫理局(OGE)への届け出によると、同氏の資産は4億8000万ドル(約560億円)相当のゴールドマン株を除いて、最大1億6000万ドル。そのうち最大で3分の1が、現金、マネー・マーケット・ファンド(MMF)、米国債だという。最大2500万ドルの地方債ファンドも保有している。
 サンフランシスコの資産運用会社コチス・フィッツ・トレーシー・フィッツヒュー・アンド・ゴットのサンドラ・ブラガー氏は「7500万ドルを地方債と米国債に投資しているのは、ずいぶん慎重だと思われる」と語る。
 ポールソン氏の下でゴールドマンは、他社に先駆けて代替投資の分野に進出した。LBO(レバレッジドバイアウト)の助言やヘッジファンド向けの証券引き受けで上位を占めるばかりでなく、自らも、資産210億ドルを運用する世界最大のヘッジファンド運用会社となっている。
 ポールソン氏はまた、ゴールドマンのトップとして在職した8年間に、同社の自己勘定トレーディングを増やし、第2四半期(3-5月)の1日当たりのVaR(バリュー・アット・リスク、最大損失可能額)は今までで最大の1億1200万ドルに達した。
 ポールソン氏の資産はほかに、銀行預金やフロリダ州にオフィススペースを持つ不動産会社など。投資ファンド2900万ドルも保有している。ヘッジファンド投資は510万ドルのみ。
原題:Paulson Liked Hedge Funds for Goldman, Treasuries for Himself』

~~~以上引用終わり~~~

アメリカの次期財務長官になるポールソン氏のご自身の運用内容である。
日銀の総裁とは立場が異なるけれど、この資産運用に関してこの原文の英語記事は、単に事実をトツトツと書いているのみで、やれ資産がありすぎだのどうのなんて事には触れていない。
投資ファンドに2900万ドル、ヘッジファンドに510万ドルも入ってて、さて彼が財務長官に無事就任される暁には、これらの運用をぜ~~んぶキレイさっぱり止めて、せいぜい銀行預金に変えるのだろうか???
ありえないでしょう。だってこれはきちんと倫理委員会に出した報告で、それでもってあちらの国では株式運用を「汚れている、穢れている」なんて発想は無いだろうし、どこぞの国のように「身ぎれいに」なんて事を言われるはずも無い。
ましてや「こんなに自分の資産運用を好き勝手にやっている人が財務長官なんて、これはブッシュ政権打倒の持って来いのチャンスだ!」なんて叫ぶ3流政治家諸氏も居なければ、それを天からの使者の如く迎合するようなマスコミも居ないだろうって。

いや別にアメリカが良いとかそんな低レベルの話をしているのではないよ、あくまでも福井総裁は何ら臆することなく職務をきちんと全うされるべきだ、と言っているのです。
ここで下手に辞めたりしたら、それこそ野党は鬼の首を取ったようになるだろうけれど、そんなことしたら本当に世界の笑い者になるだけだ、って事が言いたい。

公明党の「そうはい神崎」代表
『日本銀行の福井俊彦総裁が村上ファンドに出資して多額の運用益を得ていた問題について、「庶民感情からは納得できないものだ」と指摘した上で、「日銀は独立
性が認められており、政治家が『辞めろ』と言うことは慎むべきだが、自らが自らの責任で出処進退を判断すべきだ」と述べ、自発的な辞任が望ましいとの考えを示唆した。
 同党の冬柴幹事長も26日の政府・与党協議会で同様の考えを示しており、公明党として問題の早期決着を求めて動き出したとの見方が出ている。来年の参院選や統一地方選への影響を懸念したと見られる。』

これって「辞めろ」って政治家が言ってるんでしょうが。
慎むべきなら何も言わないのが本当であって、自分で決めるべきだ、って言ってるんならこの記事の記者も「自発的な辞任が望ましいとの考えを示唆した」なんて言って、さり気なく世間を誘導するなっちゅーの。
このような事が選挙に影響するとか言う前に、もっとちゃんとしようよ、政治家の先生方。


ちなみに引用記事の英文が必要な方はコメント欄でおっしゃって下さい、お送りしますので。

頑張れ 福井総裁!

2006-06-25 17:44:20 | ライブドア問題
福井総裁問題に関して今一度私の疑問点をまとめてみたい。

まずは、本当に良く出てくる言葉「身ぎれい」「汚れている」ってな言葉に関して、これはせめて証券業界に身を置く人間ならば、個々人の本音は別としても、決して看過してはいけない言われ方だろうと思う。またきちんとした投資をされている個人投資家の方々も反対すべき言葉だろう。

村上ファンドに投資していたから、株式運用をしていたから、ゆえに身が汚れていてそんな方が通貨の番人たる日本銀行の総裁をしていて良いのか?って論調は、要は株に手を染めているのは身が汚れている、って事であって、それは証券投資を直球勝負で万人に勧めている我々を冒涜するものである。
もちろんかつての証券界の態度には色々と問題があったのは認める。損失補てんだの総会屋問題だの飛ばしだの・・
個人的に思うのは、結論的にはこのネットの強烈な普及によってかなりの部分がガラス張りになって、ゆえに急速な勢いで色々なことが浄化され、業界特有の薄暗い部分がなくなってきたと言えると思う。
どの業界もそうだろうけれど、証券業界と言うのはこのネットによって歪みが補正された業界の代表例ではあるまいか。
株が上がろうが下がろうが我々の生活には関係ない、と言う論調も多く見られるけれど、直接的にはそうかも知れないけれど、間接的には本当にそうかどうかもう一度考えてみても良いと思う。

いずれにせよまずは「身ぎれいに」云々の言い方は止めていただきたい。我々は決して穢れちゃうような商品を取り扱っているのでは無いのである。
それを政治家自ら率先して使うなんて、言語道断。

そして次に気になるのが「インサイダー」「究極のインサイダー」って言う言葉。
確かに村上ファンドはエクイティーのみならずボンドも金利も入っては居ただろうけれど、基本はエクイティーファンドでしょう。エクイティーが不振のステージではキャッシュ比率を上げると同時に金利系ボンド系で安定運用を図っていた時期もあったかも知れない。
しかしながらそのパフォーマンスの大元はあくまでもキャピタルゲインであり、配当収入であったはずだ。
さて、仮に総裁が為替でもやっていたのならこれは私も確実なインサイダーだと思う。だって日銀自体が強烈な円の買い手であり売り手であるわけで、あの日銀介入ってのはもう無尽蔵なお金を使ってその方向性を180度変えるようなオペレーションであるから、仮にその介入前に総裁が円を売ったり買ったりしていればそれは言語道断だけど、そんな事は無い。
さらに金利政策云々だって、それじゃあ金利上げるって言われて例えば話を単純化して、0.1%が0.5%になった場合の1000万の金利収入ってのはどれほど違うの?1万円が5万円になっただけだよ、年利換算で。

それではこの金利上げ下げに対する証券市場の反応は、って言えば、もちろん教科書どおりなら金利上昇はマイナス要因、金利下げはプラス要因だけれど、それじゃあ一体どの銘柄に直接的に影響が及ぶの?
もちろん金利敏感株と呼ばれるところに来るのだろうけれど、それじゃあ具体的に1万円が5万円、みたいな計測が本当に出来るの?
実際影響は及ぼすけれど、森に影響があってもおのおのの木に対して具体的にどのような影響があるかなんて、結局誰もきちんと計測なんて出来やしないわけで、それを単純に「究極のインサイダー」とか言ってる連中の意味するところを聞きたいね。

日経平均が2003年に大底の8000円割れを付けて、それから比べれば現状は大体2倍になっているわけで、つまりやる気があればその時日経平均に対して感応度の高い銘柄、或いは極論すればその時日経平均自体を買っていれば、今はその時の投下資金は約2倍になっているはずでしょう。
それを「庶民が低金利であえいでいるときに、一体なんじゃ!」ってな議論にすり替えているけれど、それは本当にすり替え以外の何物でもない。
日経平均のちゃんとしたチャートを見るべきだって私は何度も言っているけれど、ここで大まかな日経平均値を書いておこう。

2000年4月 高値20833円
2003年4月 安値 7603円
2006年4月 高値17563円

これをきちんとご覧頂くだけでも、世の中に出回っている詭弁の数々がお分かりいただけよう、って。
結局まだ2000年の高値にも届いていないし、ましてや金融緩和解除によって下がった下がったとか言ってる日経平均は実は4月に高値を付けて、本格的に下げたのは5月だし。

~~~
私もこの件に関しては相当な数の日記やBLOGを読んでいる(仕事もしてます、一応)。
そんな中で是非読んでいらっしゃらない方がいたらお読みいただきたいのが、今回拙BLOGにもコメントを頂いた京都の芸妓しんこさんのさるさる日記や、今回も引用いただいた木村剛さんのゴーログや、TBを下さる貞子ちゃんの日記等である。

どうかマスコミの刷り込みに洗脳されることなく、もう一度この問題を個々人で振り返って見て、そして如何にずれたところでこの刷り込みが成されているかを、もう一度お確かめいただきたい。これもネットの威力なんだから。

福井総裁、いい加減ほって置いてあげたら・・・

2006-06-21 05:28:24 | ライブドア問題
しっかし相変わらず福井総裁に対する風当たりは強いようで、ほんともういい加減にしたら、って思う。
最初に投資した1000万が今幾らになっているかだの、社外重役を務めてた会社の株が今幾らになっているだの、ほんと人の財布の中身を覗いて喜んでいるのと同じじゃない。
特に株式に関しては、それだけまともな企業の社外重役を勤められていた、って事の証左でしょうが。だから株式価値が上がっている訳で、それは誰をも責められるようなことでは無いと思うけど。
そしてファンドの方だって一時は元本を下回っていた時期も当然あった訳で、仮にこの問題がその時出ていたら、なんていう「たられば」論議は意味が無いって分かっていても、ここまで責められたらいい加減そうも思いたくなるよなぁ、と。

中央銀行って言えばかつて、かれこれ10年くらい前になっちゃうけど、最初のスイス赴任時に、一時債券ビジネスにも関わっていて、その勢いで、どうせなら中央銀行ってのはお客にならないかなぁ、と考えて、ほんと正面突破でようやく辿りついた方にアポを頂いて、そしてそこへ当時の現地法人の社長と一緒に訪問して色々とお話を伺って、まあ結局お客にはならなかったけれどそこで得たその方とのコネはその後も東京から役員とかが来た時の表敬訪問に随分役立った、って事があった。
その方当時は日本語で言う「政策委員」の方で、立派な個室を持っていて、そして何より物凄い品がある老紳士だったのだね。
そして今日何気なくニュースを見ていたら、なんと彼は今スイス中央銀行の総裁になってるって事を知ったのだが、要は何が言いたいかって言うと、彼だって自分の財産はしっかりとスイスのプライベートバンク等にて運用しているのは間違いない、って事だ。
これだけ世界的に悪名高きスイスのPBだけど(笑)、だからと言ってその財布の中身を覗かれるなんて事は今後1000年の月日が経ってもありえないだろう、って。
中央銀行の総裁になるんだから、特に我が国ではその審査に相当な時間を掛けるだろうし、そして基本的には疑わしいような行動が過去に無いわけで、つまりご自身の資金運用だってきちんとしたルールに乗っ取っていれば誰も本来なら問題にもしないはずだよね。

それに対してあの鳩山さんだの小沢さんだのはほんと鬼の首を取ったような騒ぎ。
しかしながら、コメント欄にもあったけど、それじゃあ身内の松井議員は良いのかね?

『民主党の松井孝治参院議員(46)=京都選挙区=が20日、京都府庁で記者会見し、証券取引法違反容疑で逮捕された村上世彰容疑者(46)が代表を務めていた村上ファンドの関連会社から秘書給与の肩代わりを受けていたことを認めた。また、本人も平成12~14年に、村上容疑者の関連会社と雇用関係にあり計約160万円の給与を受けていたほか、同ファンド側に出資していたことも明らかにした。
松井議員は「世間を騒がせおわびしたい」と謝罪したが、進退については「職責をまっとうすることが私の責任」と述べ、議員辞職などの可能性を否定した。
松井議員によると、給与の肩代わりを受けた秘書は2人。いずれも13年から翌年にかけてで、給与肩代わりの額は計約150万円としている。
村上容疑者と松井氏は東大の同窓で旧通産省の元同僚。
                   ◇ 
 民主党は20日午前の役員会などで、松井議員の問題について、説明責任を果たした上で、政治献金としての処理を怠っていた政治資金収支報告書を修正すれば「それほど大きな問題ではない」として党としての処分などは見送る方針を固めた。』

こんな餓鬼の喧嘩でもこれほどレベルが低くないぜって言う論理が本当にまかり通っちゃうの?
村上氏に志があった頃に村上ファンドに出資したことより、その逮捕されちゃったご本人の会社に雇用されてて、されに秘書まで給料もらってた方がどう考えても分が悪いんじゃないの??
それに対して総裁は、当初の1000万すらも寄付するとかおっしゃっているのでしょう?何だか怪しげな感じでもらった秘書や自分の給料なんて、1000万に劣るし、返す必要も無いし、だからなんだか書類を修正すればそっちは済んじゃうの?
そんなの将来子供に聞かれたらオトーさんは一体なんて答えれば良いんですか?
さらに一国を代表する政治家の先生がファンドに出資する分には何もお咎めが無くて、総裁ご自身が就任前の民間企業に居た時に出資したのは天下の罪悪なんて。。

だから民主党ってほんと嫌い。やってることと言ってることがこれほどはっきり違う政策集団なんてはっきり言って不要だね。
福井総裁に対してけしからん、と思っている方々はこの問題との対比をどうお考えなのかとても興味がありますな。
さらにこの松井議員の記事の扱いってほんと小さいし。

加えて笑ってしまったのが、この記事。
『長野県の岩田薫・元軽井沢町議が20日、福井総裁を証券取引法違反(インサイダー取引)などの疑いで東京地検に告発した。
 岩田元町議は告発状で、福井総裁が今年2月、同ファンドに出資の解約を申請したことについて、(1)捜査情報を入手した(2)株価下落が予想される今年3月の量的緩和政策の終結を知り得た――結果だったとし、インサイダー取引にあたるとしている。
(中略)
 一方、千葉市の会社顧問の男性(52)は「総裁になるからには、株を手放し、身辺をさっぱりしてからなるもんだと思っていたから、こんなに株を持っていたのは意外だ」。東京都江東区のメーカー勤務の男性(56)は「投資目的ではなく付き合いで買ってる感じだ。ライブドア株とかを持っていたらもっと騒ぎになったはずだ」と話した。』

まずこの元町議さんって何者なんですか?
特に(2)に関して盛んにこれでインサイダーが言われているけれど、3月の量的緩和終結後の株価の動きってのをちゃんと見てよ、この間も書いたけれど。
それにさ、個別銘柄のインサイダー情報なら分かるけど、これらマクロ的な情報ってのを自身の株式運用に活用しようってのはかなり大変な話だと思う。
個別の銘柄が明日上がるような話を今日知ったら、それはインサイダーだろうけれど、中央銀行が何か政策を変更する、って事を事前に知り得ても、果たしてそれらの情報が一体どの銘柄に覆いかぶさってくるのかを判断するのなんて、一流のストラテジストやらエコノミストだって出来ないって。
相場全体が上がるか下がるかにしたって、大体それらの政策自体、実際にそれを政策決定する前からそれとなくマーケットでは噂になって、そしてそれらの噂をマーケットは徐々に織り込みに行くわけだから、いざ政策決定が公になった時にはかえってくすぶっていた悪材料出尽くし、って事で相場が上昇するなんて事だって日常茶飯事な訳で。
それを持ってインサイダーとするならば、もう根本的に何かがおかしい、って言わざるを得ないと思うよ。
さらにインタビューを取ってるその方々の受け答えのなんと稚拙な・・・
どこの記事だか忘れちゃったのでちょっとすみませんけれど、それにしてもそんな下らないインタビュー結果を載せてるってこと自体、もう何をかいわんや、でしょうが。

そして、それに絡めは出来ないのだけど、本日の立花証券の誤発注ね。
果たしてマスコミが大騒ぎしたように、この誤発注にて当然利益を取った人が出て来るのだろうけれど、その後の各方面の対応が楽しみね。
この件に関してはまたゆっくり書くけどね。

村上ファンドと福井総裁問題に関して~その2

2006-06-17 05:23:57 | ライブドア問題
いやはや毎度毎度拙BLOGに対してのコメントやトラックバックの数々、本当にありがとうございます。
特にコメントはほんと秀逸なものが多くて、私自身非常に勉強させていただいておりまする。賛同されるご意見や反対のご意見、どちらもほんと考えさせられる内容で、世の中つくづく頭の良い人が多いなぁ、と思っちゃいますね、ほんと。
世界の中心で愛を叫ぶどころか、世界の片隅でだみ声で叫んでる、こんなチンケな一証券マンの声がこんなに色々な形で色々な人に届いているのかと考えるに付け、ああ時代は着実に変わっておるなぁ、と感じますね。
コメントの数が多くてかつ内容も非常に吟味されているので、拙者ごときの生半可な知識と中途半端な時間ではとてもコメントバックが出来ない状態が続いておりますが、一つ一つを大事に考えながら読ませて頂いておりますので、どうぞ今後ともレスが無いからなんて偉そーな奴だ、とか思わずにお願いします。

さて、やはりどんな反論を受けようがやはりこの問題だけはどうしても譲れないので今日も犬の遠吠え小鬼の遠吠えの如く書かせていただく。

まずは秀逸な談話はこの方だろうって。
~~~以下ブルーンバーグニュースからの引用開始

『生命保険協会の横山進一会長(住友生命保険社長)は16日の離任会見で、日本銀行の福井俊彦総裁が「村上ファンド」に資金を拠出していた問題に関し、「重要なことは、こういったことで今後の日銀の金利政策運営が歪められることがあってはならない。そこを心配している」と述べた。
横山会長は、この資金拠出について、「民間に在籍していた当時のことで、それ自体はまったく問題がない」と強調。そのうえで、「今、日本の金利運営は重大な局面を迎えている。こういったことで、日本の金融が大局を誤ってほしくない」と語った。
また、福井総裁の責任問題については「預け先のファンドの責任者が逮捕されるということは、当時は誰も予測できなかった。道義的な責任もあるとは言えない」と述べ、「日銀の服務規程の見直しを提案するということは非常に前向きな提案でいいと思う。責任問題の追及を行うことは得策ではないのではないか」との考えを示した。
さらに、横山会長は「むしろ、いろいろなことを皆さんから言われる前に、総裁が一番感じておられると思うが、総裁自身が最も反省していると思うが、その反省している心の傷に皆で塩を塗りたくって、すり込んでいるのが今の実態ではないか」とし、「これも村上ファンドの責任者が逮捕されたから、問題になるわけで、それがなければまったく議論にもならなかった話」と語った。』
~~~以上引用終わり

ほんとにそう思うな。責任者が逮捕されたから問題になっただけで、仮に総裁がN村の旗艦ファンドやらD和の債券何たらファンドに投資していたら問題になったのだろうかね。
或いは実は村上ファンドのパフォーマンスが目を覆うばかりのものだったら、とかね。
解約後にマーケットが下がった下がった何て事を言っている議員さんも居るようだけど、実際きっちり日経平均のチャートをご覧頂きたいね。

コメント欄にあったけれど、私は何も総裁がファンドに投資してなにが悪い?ってな一点突破を主張しているのではなくて、そういう点をわざわざ取り上げてマスコミを利用して全て村上に関わった奴は悪でござる、的な発想なり世論の醸成されようが非常に危険だという事を言いたいのですな。

『民主党の鳩山由紀夫幹事長は16日午後、党本部で定例記者会見を開き、日本銀行の福井俊彦総裁が「村上ファンド」に資金拠出していた問題について、「市場の信用を失った方。一刻も早くお辞めになるべきだ。居座れば、居座るほど信用を失っていくばかりだ」と述べ、「職責として辞任されるべき」との考えをあらためて強調した。
 鳩山氏は「(ファンドへの拠出は)法には触れないが、日銀には疑われるような個人利得行為は慎むという心得がある。これには明らかに違反している」と指摘。そのうえで、「利得行為を平然と行い、国民の多くが超低金利であえいでいた時に年間数百万円もうけていたのは言語道断」と批判。今後とも問題を追及するとともに、閉会中審査を要求する考えを示した。
また、日銀総裁の保有資産の情報公開についても「金融の総元締めの要にある方。個人的な利得に関しては最も潔癖でなければならない。閣僚並みの資産公開は最低限必要だ」と述べ、見直しを求めていく考えを明らかにした。』

私はこのお方のこの言い様を本当に「そうだそうだ!」って信じる人が居るのかなぁと思う。
かつて銀のおしゃぶりだか銀のスプーンをくわえて生まれて来た方、とか揶揄されたんじゃなかったっけか?そのような由緒正しくきっとお金に関しては何らご苦労をされた経験なんて無いだろうに、それをよくしゃーしゃーと、「利得行為を平然と行い、国民の多くが超低金利であえいでいた時に年間数百万円もうけていたのは言語道断」とか言えるなぁと。
それじゃあ鳩山家ってのは利得行為なんて言語道断で、国民がみんなあえいで働けど働けどわが暮らし楽にならず状態においては一緒になって飲まず食わずの状態をお続けになってきたのかなぁ、って。
利得行為なんて銀行にお金を預ける事だって極論すれば利得行為なんじゃないの、と。不動産の値上がりだって一種の利得行為なんじゃないの、って。
って事は鳩山家の流動資産は全てタンスの中に眠っていて、固定資産は値上がりが一切無いように逆ヘッジでもされていて・・・っていわゆるそういうこと言っちゃうと、餓鬼の喧嘩状態になっちゃうと思うんですけど。
要はすっごくしらけるわけですよ、はっきり言って。

身奇麗で居るべきだとか何とかってのは、これは暗に、或いは結構直球勝負で、株式なんて事に手を染めてるのは穢れている、って言ってるようなもんで、それは我々証券業界でせこせこ働いている連中に対しての冒涜ですわな。
大体政府が英国の金融ビックバンに触発されて、徐々に徐々に株式投資をポピュラーなものにすべく努力して、それにこのネットの驚異的な発展が伴ってここまで証券投資ってのが身近になった訳ですけどね、それまでのある種閉鎖的空間における、例えばマル政銘柄の存在とかね、そう言うのを本気で知ってる人間がまだまだこの業界にはわんさか残っているわけですよね。
そういうのをぜーんぶうっちゃらかしておいて、とりあえず村上って言う目の上のたんこぶを叩いてみたら埃が出そうになったからってその尻馬に乗っかってついで政争の道具にしてやろう、ってな魂胆が本当に我が愛すべき日本の将来を考えての政治家の行動だろうか、って事ですわな。

コメント欄にてムネオ氏が、「彼は今、時の権力の丈夫な傘の下ですからですね」とおっしゃっているが、そうだと思う。総論においては今回の件はそうでなければいけないと思いますね。確かに各論においては辛酸をなめている方が世の中にゴマンと居るわけで、それは我々同業者にもたくさん居ます。
ただこれが見せしめとなって、投資と言う極めて純粋な行為が、やっぱりグレーよね、ってなっちゃう事を、しつこいけど大いに危惧している訳ですな。

やたらと見かける「日銀に対する信用を失った」って言葉がありますけど、ほんとそうですかね?通貨でも暴落しましたか?
私は実際問題、日銀が信用を失ったなんて言ってる方々は実に狡猾だと思ってますけど。そうやって大局的な言い方をすればほとんど全て包括されちゃいますもんね。それで正義を語っているように聞こえちゃいますもんね。

ご意見、お待ちしてますぜ。




村上ファンドと福井総裁問題に関して

2006-06-16 04:25:11 | ライブドア問題
日本出張後の体調不良にてアップが滞ってしまい申し訳ない。
病床(と言うのも大袈裟だが)に着いていた時に目にした福井総裁のニュースに関しては正直驚きを通り越して呆れた。
いや誤解されては困る、私は総裁はなんら間違ったことをしたとはどうしても思えない。むしろそう言った尻馬に乗るかの如くの野党のトップ連中のような政治家がこの世の中に存在することに対して呆れたのである。
あの日日経平均は物凄い勢いで下げたが、その理由は色々あろうが、特に外人連中がそのような政治家が実は日本に居る、という事に関しての大いなる失望がその大きな理由の一つと言っても過言ではなかろう。

その日、かなりの外人が色々なコメントを出していて、その大半をざっと読んだけれど、
「日本は実はEmerging Market(新興市場)である。その理由は、経済的基盤や法律よりも、政治家の一言に大きく左右される市場だからである」
「この場面での小泉総理の福井氏に対するレスキューが大いに期待される」
と概ねこのような感じであった。
もちろん政治家の発言にはどの国のマーケットもある程度は左右される。左右されるけれどそのされ方が何だかちっとも正しくないのだな。

『民主党の平野達男氏は、2月に解約を決めたタイミングをとらえて、「3月に量的緩和政策を解除する情報を知り得る立場での売り抜け行為ととらえられても仕様がない」と指摘。これに対し、福井総裁は「日銀の政策決定は合議制で、経済情勢を受けて決める。私が独裁で決めているわけではない。議事要旨をよく読んでもらいたい」と反論、「2月の段階では損益は確定していない。情報に基づく判断とは断ち切れている」と語気を強めた。』

この民主党のこの方の発言なんてのはほんと、お里が知れるって言われても仕方が無いわなぁ。ほんと議事要旨をよく読んでから発言しないと、単なる無知な集団と捉えられちゃうと思うな、民主党。

『民主党の大久保氏は「オリックスが拠出した当初資金の3億円が100億円になったと言われている。総裁が拠出した1000万円は現在、どの程度値上がりしているのか」と質問した。』

これだって非常に下種な質問と言わざるを得ないだろうって。
そんなことを知って、じゃあ仮にオリックスと同じように約30倍の3億円になってる、ってでも答えたらどう切り替えしたのでしょうな。それは利殖の範囲を超えている、とか言っちゃうんだろうな。

大体就任当初にはあっしもちょっとは期待した小沢氏がまずは事を大きくして、それに鳩山氏が乗っかって、それでもってこれを大きな問題にして自民党を揺さぶろうって考えなんだろうけれど、それにしてもこんな揺さぶり方は百害あって一利なし、の王道を行ってると思うな。

一体FUNDとは何ぞや?って事をご承知の向きがどれくらい居るのかね。
その辺の証券会社で売ってる、○○債券何チャラファンド、とか、xxグロース株ファンド、と村上ファンドの違いをきちんと説明して欲しいね。説明できる民主党議員が居るのか?
さらに、『何だか投資ってのはグレーなイメージね』と言う刷り込みが私は恐い。

FUNDすなわち投資信託ってのは、私が度々言っているように、日本の証券会社はきちんとこれを育ててこなかった、と言う歴史がある。それに対して諸外国では普通の人はまずはこのファンドを自分の資産運用に必ずと言っていいほど取り入れている、つまりファンドに対する個人の認識も違えばその各国の育て方もまるで違っている訳で、その点日本はほんとファンド後進国だと思ってきた。
それがこの所各証券会社のファンドがかなり頑張るようになって来て、この一つの理由ってのは、ファンドの格付け会社なんかが現れてきたってのが大きいと思う。
これによって、それまでは、証券会社のファンドを運用しているファンドマネージャーなんてのも所詮はサラリーマンよ、3年経てばどっか別の部署に異動になって、次の奴がその運用を引き継いで・・ってやってるからパフォーマンスだって大したこと無かった・・的な発想の転換を迫られてきたと考えてる。
つまり最近のファンドはパフォーマンスもあからさまだし、それによって集まるお金も違ってくるからかなり各社真剣に取り組んでいるのだね。

そうなってきて、ようやくある意味株式への直接投資には興味は無いけど、まあある程度安全でリスクも知れているならファンドでも・・・って思う向きも出てきた矢先の、これである。
それも何だか村上ファンドだけ、全く異次元の世界で募集されて、まるで運用主体は火星にでも居るような言われ方して、普通の人には全く縁の無い世界なのに中央銀行の総裁がそんな特権のようなものを振りかざしていいのか!的な言われ様は、それは普通の認識を持っている人は???となるわな、と私は思う。
たちが悪いのは、村上ファンドも普通のファンドも基本的構造は全く同じであるにも関わらず、ある時は一緒くたに、そしてある時は異次元対現世、って感じにTPOに合わせてマスコミに勝手に使い分けられちゃっているから、余計話がややこしくなって、結局上に書いた刷り込みが再び起こっている気がする、すなわち、
「やっぱりファンドってのはグレーなイメージなのよね」とね。。

ちなみに総裁は幾つか社外重役を勤められた会社の株式も持っているそうだが、何が悪い?自分が社外重役を務める会社の株を自らのリスクで持ち、自分がその会社のために一生懸命頑張って、そしてその会社の業績が上がってその株が上がれば自身の励みになるでしょうが。
それをオプションって形で行っているのが、いわゆるストックオプション制度でしょうが。まあこれも法改正で止めるところが相次いでいるらしいけど。
私はむしろ、総裁が全く関係ない株式を持っていた方がよっぽど問題だったと思うし、それがファンドであれば通常投資家はファンドマネージャーに「あの株を買え、この株を売れ」なんて指図は出来ない訳だから、それを持ってインサイダーであるだの、由々しき問題であるだの、って言う方が由々しき事だと思うけどね。

本当に民主党のトンチンカンな発言なり質問をされた諸氏は、穴があったら入ったほうが良いと思う。このレベルじゃとても自民に取って代わるなんて夢のまた夢だ、と。

「就任のときに慌ててやめなければいけない投資など、あるのだろうかと私は伺いたい」
と言う、与謝野金融相の発言には快哉を叫びましたね、久々に。

村上ファンド~その3

2006-06-09 02:12:33 | 正しい金融知識
ちょっと東京を離れていたので間が空いてすまぬ。
コメント欄に寄せられた沢山のご意見、ほぼ予想通りであったね。どうもありがとうございます。賛成も反対も色眼鏡で見ずに、きちんと私のつたない脳内で考えさせていただいております。

今さら村上氏があんなにも早く、いわゆる可及的速やかにご自身の容疑を認めたことに関して言いたい事が沢山ありますが、ご自身が認めたのであればそれはそれで受け止めるべきだと思うので、ここでは言及は致しませぬ。
しかしながら何度も証券関係者と彼の足跡を議論していますが、やはり私の意見は変わりません。
彼が罪を問われた部分に関しては、これは法治国家においてはもう議論を挟む余地はございませぬ。これは彼は悪い。この部分に関してはどんなに割り引こうが、現在の日本では許される余地はありませぬ。これは私も認めます。
しかしながら何度も言うように、これは証券関係者の意見で筆が甘すぎる云々と言う意見があるのは合点承知の介ではありますが、やはり彼の打破しようとした事をここできちんんと記憶に留め置くべきだと思っております。
私は彼が動いている映像を見るのが今回日本に来てほぼ初めてでありますが、正直マスコミが今まで集めた彼の映像、そして言動等には言われも無い不快感を覚えましたとも、ええ。
偉そうだし、人を食ったようなあの物言いにはとてもとても拍手喝さいを送るような気分にはなれませんわなぁ。
しかしながら我々がきちんと彼がその手前までやってきた事を評価し、忘れないで居る事はどうしても必要だとの意見は変わりませぬ。
きちんと『マスコミ』の増幅部分を見ていく上でもこれは必要な事だと思いますね。
証券関係者甘い甘いと言う意見は重々承知した上です。

その思いを新たにしたのは、例のシンドラー社のエレベーター事件です。
たまたまこの2日滞在していたさる地方都市でのテレビニュースを見ていたのですが、
「愛知県(だか名古屋市、だかは忘れました)は、過去にシンドラー社のエレベーターでの事故が6-7件あったと談話を発表したが、それは他社のエレベーターと比べて取りたてて多い数字ではない」
みたいなニュースを盛んにやってました。

この内容、事実としては正しいのでしょうね。シンドラー社のみならず、B社もC社もD社も同じ位のトラブルがあったぜ、って内容でしょう。
そんだったら別に談話なんて発表しなくても良いじゃないの。
百歩譲っても、シンドラー社以外の具体名をきちんと出した各社の正確な数字を出すのが公的機関の正しい姿勢だと思うし、マスコミもそこをきちんと聞いて発表すべきでしょう、と。

村上氏はご本人が認めている以上、その部分は罪ですから私も何も申せません。
しかしながら氏がやってきた事を、下手なオブラードに包まずに例え1社でもその辺の報道をしてくれるような世の中にならないと、日本は私の目には「やっぱり日本って不思議な国ね」って映ってしまうのです。

村上ファンド~その2

2006-06-06 01:02:58 | マスコミ、企業
日曜の夕方日本の実家に到着、今朝からお客さんと企業訪問をしております、小鬼であるが、途中で聞いたのが「村上氏、インサイダーを認めて、FMから引退する」ってな報道であった。
う~ん、色々と考えるなぁ。

コメント欄にたくさんの賛否両論を頂いているが、私は自分の基本的な意見を変えるつもりはない。
村上氏、まあご自身で認めたのであればその件に関して私がとやかく言ったって何が変わるわけでは無いし、ご自身の行動が全てであろうから、これはやっぱり罪なのであるね。

ただ、私の目から見れば、彼がやってきた合法的な部分は何ら非難されるべき物では無いと、昨日今日のマスコミ報道を見て、あらためて思う。
彼のやってきた事は、やはり極めて正常な投資行動であり、もちろんインサイダーの部分までを擁護はしないけれど、彼がやってきた事をきちんと評価する所は無いのか?
じゃぶじゃぶキャッシュを溜め込んでいる企業やら何やら、彼の行動によってターゲットになった所はもちろん、それに類似する企業で、自身の経営方針をもう1度きちっと洗いなおした所だってあろうと思う。もしそれが無ければ将来は暗い。

ある方の言葉を借りれば、
「日本って国は、株主軽視じゃなくて、株主無視、だからね」
あ~私は素晴らしい会社の株主になって本当に良かった!って思える人は今どれくらい居るのだろう?
もちろんそれぞれお好みの株式を買って儲かった方々はそう思うだろうけど、それ以外はどうよ。例え株が下がっても、株主である事に喜びや自信や夢を持っている人はいらっしゃいますか?
そんな夢すら持てないのは、我々かたぎじゃないかもしれない(と言うコメントを頂きましたが、我々だってかたぎの人間ですので、念のため)ブローカーの責任かい?
それともマスコミ?
そんなの企業の責任に決まっているでしょう。
貴殿が例え最小単位の株主でも、株主であれば、そして何かその会社が間違った方向に進みそうだったら、モノを言うべきだと思うけどな。

昨日、まあ家庭の主婦の代表みたいな妹が、「村上さんって渋谷の松涛に豪邸建てているんだよね」
私は思ったね、ナンでお前がそんな事知ってるの?
彼女曰く「村上さんは今まで散々マスコミを利用してきたのだから、マスコミに裸にされるのは仕方が無いよ」
なるほど、と思ったけど本当にそうなのかなぁ。

またある人曰く、「やっぱり鉄道は駄目でしょう。旧内務省、ですからね・・・」

つまり彼だって目立たなければ大丈夫だった、ってなんとなくみんな思ってる。
確かにテレビでの彼は決して好感を持たれるような感じではないけれど、でもあれだけ声高に言わなければ変わらなかったことが沢山あると思うんだよな。

実家のPCなので、今日は取り急ぎ・・