地球の裏からまじめな話~頑張れ日本

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忘れちゃいけない、ドンキVSオリジン&イオン

2006-02-16 07:13:43 | マスコミ、企業
まずは昨日の拙記事においての引用の仕方に関して、とても有意義なご忠告をコメント欄にて頂きました。
確かにおっしゃる通りで、早々に昨日の引用部分に関しての説明を加えました。
いやぁ、ほんと私はその手の事に疎いので、今後ともそのような事がございましたらお手数ですがご指摘いただければ幸甚です。
COLEさま、そして小株主さま、有難うございました!!


さて、本日は東京及びロンドンから人が来ていて、そのミーティングは午後一杯掛り、その後は彼らと晩飯に行ったので碌な記事を発掘できていない。
しかしながら、やはりライブドアVSフジテレビから始まったこのBLOGにて、この記事に触れないわけにはいかないなぁ、と考え、それについて簡単なコメントを試みようと思う。

証券マンの大多数が使っている情報端末の記事から。
『ドン・キホーテは15日、オリジン東秀の株式を市場で買い増して持ち株比率を46%強に引き上げたと発表した。子会社化を目指した株式公開買い付け(TOB)は失敗したが、当初の目標である次世代コンビニを実現するためには株式追加取得が必要と判断した。さらに株式を買い足すことで出資比率を過半数にしてオリジン東秀を子会社にする方針も示しており、TOBを実施中のイオンとの対立色が強まっている。
 オリジン東秀の株式を当初31%保有していたドン・キホーテは、15%分の株式を10日から15日に市場で取得した。この結果、持ち株は当初の546万1398株に追加取得分269万9400株を合計した816万798株、46.21%に増加した。株価売買高加重平均(VWAP)から試算すると、買い増しに要した資金は84億円弱。
 ドン・キホーテはオリジン東秀の子会社化を目指して9日までTOBを実施したが、失敗に終わった。それでも次世代コンビニのためにはオリジン東秀の弁当や総菜が必要との方針は堅持して、翌10日から株式を市場で取得していった。
 さらにドン・キホーテは「保有比率を51%程度まで市場で追加取得したい」との意向も示した。その際にはオリジン東秀の上場を維持する方針としている。

この日のドン・キホーテの発表に先立ちオリジン東秀は15日、ドン・キホーテに10日以降の株式取得の有無などを質す文書を送り、午後5時までの回答を求めていた。10日以降の追加取得が当初の31%保有と「一連の取引」とみなされれば、追加取得はTOB規制が適用される(TOBにより実施する必要がある)。オリジン東秀は、株式追加取得があれば「一連の取引」とみて、ドン・キホーテの行為を取引等監視委員会に報告すると通告していた。
 これに対してドン・キホーテは、当初の31%保有後にTOBによる追加取得を試みて失敗しており、その後の市場での株式買い増しは「一連の取引」ではないとの立場をとっている。この点については法律顧問の江尻隆弁護士(あさひ・狛法律事務所)が「証券取引法に違反するものではなく、証券取引法の規制の趣旨に照らしても何ら不適切な点はない」とコメントしている。
 M&A(企業の合併・買収)に精通している西村ときわ法律事務所の岩倉正和弁護士は、株式を市場で買い増して3分の1を超えること自体に問題はないが、31%取得した時点でその後の市場の買い増しを視野に入れていたかどうかがポイントと指摘した。そのうえで「ドン・キホーテの説明が正しいと認められれば、法についての問題はない」と述べた。

ドン・キホーテに敵対的TOBをかけられたオリジン東秀は、イオンに要請して友好的な第三者「ホワイトナイト」(白馬の騎士)の立場についてもらった。イオンは現在オリジン東秀にTOBを実施しており、最大で553億円を投じて全額出資子会社にする。
 イオンの登場にドン・キホーテのTOBは失敗したが、今回はドン・キホーテが市場で買い増すという手法で先手を打った。オリジン東秀をめぐるドン・キホーテとイオンの対立色が強まっており、次のイオンの対応が注目される。
イオンは現在1株3100円でオリジン東秀にTOBをかけている。期間は3月1日までで、結果は翌2日に公表する予定。ドン・キホーテのオリジン東秀株式の買い増しについて、イオンがどう対応するかについてのコメントは現時点では得られていない。』

手元にはドンキが出した記事がある。ドンキのプレスレリースに加えて上で出てくる法律事務所の見解、つまりオリジン側からの質問に対しての回答書が添付されている。
法律事務所の見解は素人の私が見ると結構難解な文章で綴られており、それらを総括して説明したのが上の記事となる。

イオンのホワイトナイトに関しては、これはオリジン側の要請による、って記事を読んだことがあったけど、それにしても随分ええカッコしぃやなぁ、とその時思ったのを覚えている。但しその割には単純にTOBを掛けただけでそれ以降のイオン側の活動に関してこれと言った記事を見なかった。
恐らくイオン自身、ふふふ、俺様たちが出た時点でドンキも手を引くべぇなぁ、って単純に思っちゃったんじゃないかなぁ、って。
その時点で私も何となく勝負の帰趨は決まったような気がして追っ掛けていなかった。
しかし、ドンキは諦めていなかったんだね。この姿勢には何となく共感を覚えた。
この3社の位置関係、ってほんとどこぞでかつて1年ほど前に見たような(笑)。
どこかどこ、とは言わずともお分かりになると思うけれど。
でも業態が若干地味なのか、何故に1年前の件と比べて遥かにマスコミの取り上げ方が小さいのかなぁ、と。
まあ単純に派手さが違うわなぁ。

この問題も良く記事を読んでみると若干グレーな部分がある。お互い法的に譲らないだろうし、私のような第三者から見てもとても判断が付かない漠然とした部分である。
「10日以降の追加取得が当初の31%保有と「一連の取引」とみなされるか否か??」

ドンキの言い分は、9日までのTOBは完全に失敗したので、気持ち新たに10日から株式を市場にて買った、と言う事で、前に取得していた株式と10日以降の株式取得は「一連の取引ではない」と言うもので、ゆえにこれはTOBルールには抵触しないのだ、と。
反対にオリジン側は、これらは当然の事ながら「一連の取引」であるから、これは規則に抵触、よって証券取引等監視委員会に物申す、と。

パッと見では、これはオリジンの言うことの方が常識的で、ドンキの言い分は何だか言い訳がましく聞こえる。
またイオンの存在を考え、またオリジン側の従業員一同もドンキ傘下ではなくてイオン傘下になりたい旨を言っているようだから、1年前の例を考えてみても、マスコミがどちらを正義の味方に、そしてどちらを悪者にするか、何だか分かりきっているような気もする。

ドンキ側の弁護士の回答書の最後の部分にこんな箇所がある。
『(筆者要約)イオン側の公開買い付けは、ドンキがその特別関係者と併せて30%超を保有する状況下、イオン公開買い付けへの応募株券が50.01%に満たない場合には応募株券の全てを買い付けない条件で実施されているから、客観的にはドンキが持っている一部または全部をイオンの公開買い付けに応募しない限り成功する可能性は極めて低いと考えるのが通常である。
イオンはその公開買い付けの実施に際しては投資者に適切な情報開示を行うためにもドンキの意向を確認すべきであった。しかしイオン側からは協議等の申し入れは無かったので、そのような状況ではイオンの公開買い付けは当初よりその成功の可能性が極めて低かったと考えるべきである』

一連~とは別にこのような意見を述べている辺り、なかなかのもんだなぁ、と素直に感心してしまうのだが。
果たして軍配はどちらに上がるのか?これもきちんと追いかけてみよう。

~~~
PS
ライブドアの件でスイスの金融機関はCSFBだったような記事が出てましたね。
既に捜査官の方がスイスにいらしているようで。
CSってのは組織が非常に複雑なのでマスコミもきちんと調べて記事を書いたほうがいいと思う。
CS本体なのか、CSPBなのかCSFBなのか・・どうも見ているとその辺がごちゃごちゃになっている気がするのですが、まあクレディスイスってことで片付いてしまうのかな。
捜査官っぽい方を見掛けたら書きますね(笑)。


1 コメント

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突然で恐縮ですがご招待です (素町人@思案橋)
2006-02-16 10:05:35
「ドン・キホーテとオリジン東秀」に関するクイズを作ってみました。

「『ドン・キホーテ』と『びっくりドンキー』と『アーレフ』の関係は?」

というタイトルの記事です。

問題は「ドンキについての記述で誤っているものは?」

解答の選択肢は □昔は「泥棒市場」という店名 □創業時は業態が違う □びっくりドンキーは系列 の3つ

正解は→ http://q-q.at.webry.info/200602/article_61.html

 他にも「雑学クイズ」が400問ほどあります。

 お近くへおいでの節は、どうぞ拙宅へもお立ち寄り下さい

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