Aloha Days

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スパイバウンド

2005-02-05 | 映画 サ行
実際に起きた事件と元スパイだった女性の証言を元に書かれた作品。

一言。
最初から最後まで<淡々と>した映画。
100%<おフランス>映画です・・・

ハリウッド作品に慣れていると、ついつい、いつ盛り上がるの?とか、ここで逆転劇があるのね?とか、この人実はこうなんじゃ?みたいなトリック的な展開を期待してしまうところだけど、この作品に関しては、何にもないので、頭を切り替えて見たほうがいいなと思います。

実はね、「オーシャンズ12」を見た直後にこの映画を見ることにしたので、予告が流れている間に念仏のように「これはフランス映画これはフランス映画これはフランス映画・・・」と頭を切り替える努力をしておりました(苦笑)

だって、「オーシャンズ」のヴァンサンのイメージがどうにも消えそうになかったんだもん。
事実、物語が始まってすぐにヴァンサンが出てくるんだけど、その時もついつい「オーシャンズ」で見せたスマートでスノッビーなイメージで見てしまったし・・・
でもすぐにそのイメージは吹っ飛びます。

この「スパイバウンド」のヴァンサンは正義or悪に徹してるわけでも、007みたいに不死身のスパイでもなんでもないんだよね。
会話も最小限に抑えられているし、、感情が現れるのも最小限だし、わかりにくいと言えばわかりにくかったな。
でも、そこのところの描き方がハリウッド映画では絶対にあり得ないほど、<淡々と>していてリアルで、かえって本物のスパイってのはこういうものなんじゃないか、と思わせてくれる作品でもありました。

ヴァンサンの妻役には、実生活でも妻であるモニカ・ベルッチ(濃い夫婦だ、笑)
こちらも実に<淡々と>していました。ネタバレになっちゃうかもしれないけど、物語の終盤で見せる彼女の心の葛藤も、「まさかこのまま進まないよね?」という思いを見事に裏切ってくれたし。
ラストも「まさかこのまま終わらないよね?」と思っていた通りに終わっちゃったし。

どうしてスパイの2人が夫婦になったのか?とか、スパイになったいきさつとか、その辺が一切語られてなかったのがちょいと残念だったかな。
回想シーンでも入れてくれればわかりやすかったのにな。

とにかく、会話もアクションシーンも展開も<淡々と>進む映画でした。

で、結局面白かったのか!?

どうだったんでしょう・・・?よくわからないや・・・でもつまらなくはなかったですよ。

決して私の好みの映画ではなかったけど、見終わった後、私のいる世界とは明らかに違う場所で、こういう人たちが実際にいて、ニュースでしか知りえないようなことを本当にしてるんだろうなぁ、と今の世界情勢のことなんかを色々と考えてしまいました。
こういう話は映画の中だけでいいよ~、それが見終わった後の感想かな。


それにしてもスパイってのはどうも憂いがあって身のこなしがスマートでカッコいい、ってイメージがあるよね・・・黒スーツにサングラス、シルクのブラウス(笑)、みたいな・・・
実際にスパイの職についている人達ってどうなんだろう?
あまりにも映画みたいにスパイ然としてる人だったらすぐにバレちゃうよねぇ・・・

そう言えばむかーし、勤めてた会社に定期的に来ていたアメリカ人の男性(白人、30代後半、薄毛、痩せ型長身)、頭の先から靴の先までまーさーに「あなたはKGB!」って感じの人だったんだよね~(笑)
しかも映画だったら前半で真っ先に撃たれちゃう役みたいな・・・笑笑笑
思えば、よくヘンなところに出張に行かされてたなぁ・・・シベリアとか(どんな仕事だ!?)

今頃、どこでなにしてるんだろ・・・ヘンなこと思い出しちゃったよ