東京昆虫記

東京の自然環境に棲む昆虫たちの生態写真
.My Real Insects Photo Style in Tokyo.

水際で

2013年04月29日 | トンボ
春に最盛期を迎える各種のトンボが次々と羽化を始める時期の到来。今年は昨年に羽化観察を済まていない種類に重点を置いて、このゴールデンウィークを利用して都内各地の水域に訪れる予定でいる。この土日は河川中流域に生息するアオサナエの羽化を狙った。


D80+AF-S DX NIKKOR 10-24mm f/3.5-5.6G ED

昨年、羽化中の個体を発見したものの、撮影条件が悪い場所での個体であった為、撮影を断念してしまった種。今年は確実にと思い、時期、場所、羽化開始時間を念頭に置き、羽化個体を探した。しかし、次々と羽化殻ばかりが見つかり予想に反して早くもピークを過ぎてしまっている様子。

アオサナエの羽化殻

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

その事により気落ちしながらも、遅れて羽化をおこなう個体に望みを託して両岸際を断念に探す。すると、川面から出た石の水際で羽化をおこなっていたサナエトンボを発見。

ヤマサナエ ♂(羽化)

D700+AF-S VR Micro-Nikkor 105mm f/2.8G IF-ED

ヤマサナエの羽化はヤゴの腹部が水に浸るほどの水際でおこなうため、水没を避けなくてはならず波立たせずゆっくり慎重に接近しての撮影を心がけなければならない。この状態だからこそ発見できたが、ヤゴの体色はまるで石に付着するゴミやコケと化している見事な擬態だ。次回はその擬態姿を含めた定位状態での撮影を望みたい。

撮影日:4月27日

撮影地:東京都多摩川水系支流域中流部


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