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そろそろお花見です…

2010-03-30 | 本と落語
今日もまたまた寒かったですが、明日は少しは暖かくなるとか…。

明日はお休みなので、軽く花見でもしてみようと思っています。





花見というのも、いかにも日本的な風情に満ちた年中行事ですネ。

わずか十日あまりしか咲かず、しかも美しいまま花びらがいっせいに飛び散ってその「生」を終える…。

その「桜」という樹木が日本中に分布していなかったら、日本人の感性もだいぶ違ったものになったことでしょう。





能や歌舞伎にも桜は登場しますが、私はやはり落語です。

もっともポピュラーなのは『長屋の花見』。

貧乏長屋の連中がケチンボ大家さんに連れられて花見に行きます。

でも、一升瓶に入っていたの「お酒」ならぬ「おチャケ」(つまりお茶)。

「卵焼きとカマボコだと思え」と言って出されたのが、タクワンにダイコンの漬物。

長屋の連中はヤケになって、おチャケを飲み、タクワンを齧って酔ったふりをします…。



本当のこと言って、私はこの噺が、長いことあまり好きではありませんでした。

「卵焼きとカマボコ」すら持ち寄れない、いい年をしたオッサンたち…というのが、いかにもリアリティがなかったからです。

昔ならともかく、今の日本に、そんな人たちいないよ…って。

ところがここにきて、ニワカに彼らに親近感を感じるようになりました。


さすがにまだ「卵焼きとカマボコ」くらいは調達できるけれど、しかし、これからはどうなるか、本当に分らない。

でも、自分の貧乏に絶望したり極度に卑屈になることなく、笑って対処する…という心映えは、なかなかどうして見習いたいものだ…と思うのです。

そういった「庶民の生きる知恵」が、落語にはたくさん詰まっているのですネ。




というわけで、そろそろ皆さんも、桜を見ながら一杯、どうですか?
(あ、私は休肝中だった…)









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