北西の風 気ままな野鳥詩

行く先々で出会った野鳥を中心に自然の画像や映画鑑賞の感想などアップします

 映画「アナウンサーたちの戦争」

2024-09-05 16:37:03 | 映画

 映画「アナウンサーたちの戦争」を観ました。今頃は戦争に関する作品が幾つかあるのですが今年はこの作品

しかありません、先の大戦から79年となりますが語り継がれる事が次第に薄れてしまうのでしょうか。

 太平洋戦争では軍の戦いとは別の戦いがありました、ラジオ放送による「電波戦」です。声の力で戦意高揚・

国威発揚を図り偽情報で敵や国民を混乱させた、それを行ったのが日本放送協会とアナウンサーでした。ラジオ

放送のアナウンサーという切り口から戦争の姿を描いた内容であり事実を元に作られています。

 アナウンサーの和田信賢(森田剛)は天才と言われていた、アナウンサーである声を通して彼の苦悩と葛藤が

描かれる。太平洋戦争はラジオの開戦ニユースと玉音放送で終わった、両方に関わったのが和田アナでした、声

により国民を熱狂させ戦意を高揚させたのです。1942年6月5日から7日に掛けてミッドウェー島周辺でミ

ッドウェー海戦があり主力空母の赤城・加賀・蒼龍・飛龍の4隻が海に沈んだ、3千人が戦死となるが事実は伝

えられず大本営は大敗の事実を隠し日本軍有利の情報を流し続けた、この戦いを機に日本は敗戦へと向かう。

事実とは違う内容を伝える事になるアナウンサー達はアジア各国に100を越す放送局を設置して100人に迫

るアナウンサーを派遣した、放送を使って日本文化を広めたり偽のニュースを流して軍の作戦を支援したのです。

 太平洋戦争では軍人と一般人とで約310万人が亡くなっているとあります、この重い事実を忘れてはなりま

せん、この作品を通し戦争の恐ろしさを考えなければと思います。この作品も今年の観るべき一作です。

 

「アナウンサーたちの戦争」のパンフレットとチラシ(裏)。


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