欧州雑派

欧州に関する気になった情報の備忘録

ウエルベックの新作「滅ぼす(原題:Anéantir)」について

2023-07-21 | ウエルベック

昨年の1月にフランスで出版されたウエルベックの新作「滅ぼす(原題:Anéantir)」が、やっと日本でも読めるようになった。

アマゾンでは、予約が開始され、手元に届くのは7月29日~31日らしい。早速、予約した。

7月末から8月上旬にかけては、多くの時間をウエルベックの新作に投入することになるわけだ。いまから楽しみだ。

ブログを再開してから決意したことは、書評や映画評は別のブログを立ち上げて書いていこう!だが、そんなことできるかなぁ、、、。

このブログは、個人的な備忘録なので、欧州に関する出来事を書いて行くだけだから、、取りあえず、記録として、ウエルベックのことも残そう。

 

ウエルベックは全ての作品を読んできて書評も書いてきた。唯一、「セロトニン」だけ、書評を書いていない。感想メモは残っているので、新しいブログ(note)で、開示してみたい。新作「滅ぼす(原題:Anéantir)」も同時に書いてみたい。(本ブログのこれまで書いてきた書評や映画評も新しいブログに移管していく予定)

 

ネットでは、日本のメディアはウエルベックを紹介する時、(ウエルベックを)フランス文学界の「反逆児」と表現している。⇒https://globe.asahi.com/article/14562805 

僕には、ウエルベック=「反逆児」としては全く考えられないのだが、、。これを書いた人と僕の感性のズレは何だろうか? 

 

前述のリンク先には「『素粒子』(1998年)では女性をモノ扱いしていると多くの人の反感を買い、イスラム政権がフランスに誕生する近未来小説『服従』(2015年)など、ウエルベックの反イスラム的発言にショックを受けた人も少なくない。」とも書いてあるが、?????

 

『素粒子』にしても『服従』にしても、これを書いた人は、(ウエルベックの小説を)表面的にしか読んでいないのだなぁ、、と落胆してしまう。

ウエルベックはペダンチックな作風なので、そのように読んでしまうのだろうか?

 

日本では発売前だから、新作の詳しい情報はネットを探しても皆無に等しい。

しかし、フランスメディアでは、かなり紹介されている。現在もフランスでは、ベストセラー第1位だそうだ。

 

 

以下、フランス、欧州メディアの紹介コメント

 

①ル・モンド
これまで以上にウエルベックの書くものは、希望とまではいかなくても、少なくとも新しい価値を見出そうとしている。その力の全開において、彼は世界に住み、人生に耐えることを可能にする道徳を提案する。- 

②ル・フィガロ
"今日、世界で最も有名なフランス人作家が、現代社会の弊害を描いた偉大な小説で帰ってきた。混沌の瀬戸際にある世界についての傑作小説。" - 

③Público(ポルトガルのメディア??不明)
"『消滅』は、文学、芸術、技術、医学への言及に満ちた、複数の物語アークを持つ葉っぱのような物語である。その構成は特によく練られており、読者に驚くべき流動性を提供する。[個人、夫婦、家族、友情、そして集団の視点から、人生の神秘と意味について大きな問題を提起している。- 

④エクスプレス
「フランス文学界のスターは、8作目の小説で、家族のドラマ、政治的叙事詩、テロリストの活動の間を行き来する、長く困難な旅へと私たちを誘う。極悪非道なウエルベック的物語。" - 

 

 

 

 

 

 

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
再開 (みさ々)
2023-07-21 09:20:57
コベマルさま、ブログスタートおめでとうございます。
ブログが毎日の励みになるといいですね。
私は視力が弱く本読みが今はホントに苦手になりました。
どうぞご無理をせず、良い記録が残るといいですね。応援しています。
※ブログの投稿、拝読は問題なく生活圏のなかです。
>再開 (みさ々) (コベマル)
2023-07-23 09:10:59
みさ々さま、初めまして(^○^)
コメントありがとうございます。
とても嬉しいです。
返信が大変遅くなり失礼しました。
久しぶりに書いたからでしょうか、
コメント確認を忘れてました。
今朝、発見した次第です。

ブログを再スタートしてみて、
書くことは日々の励みになるな、って
改めて思う次第です。

今後ともよろしくお願いします。

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