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親を困らせる、子どもの「試し行動」の原因&たったひとつの対処法

2016年09月15日 | 新聞や雑誌の記事
“試し行動”とははわざと相手を困らせて、自分がどこまで悪いことをしても相手は受け入れてくれるかを大人にテストする行動です。

今日は『〈マンガとQ&Aで楽しくわかる〉1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』の著者の立石美津子がお話しします。

心当たりはありませんか?

子どもがあえて親を困らせる行為をしているような気がして困っているあなた。

以下、心当たりはありませんか?

最近、赤ちゃんが生まれて下の子の世話にかかりっきりになっている 両親ともに仕事で忙しくなかなか構ってあげられない 子どもを叱ってばかりいて認めていない 「あなたなんてもう知らない!」「そんな子、うちの子ではありません!」「何度言ったらわかるの!いい加減にして!ママを困らせたいの!」など突き放す発言が多いこのように言われて「いい子にしていよう」となる子もいますが、親を困らせる悪い子になって親の気を引こうとする子もいます。

「はじめまして、愛しています」

間もなく最終回を迎える、テレビ朝日の連ドラ「はじめまして、愛しています」。

日本に実在する特殊な養子制度を題材に“本当の家族とは何か”という普遍的なテーマに挑んだ作品です。

子どものいない夫婦が、親に捨てられた見ず知らずの5歳の男の子を自分たちの子どもにしようと決断し、“本当の家族”になろうと奮闘する6カ月の物語。『はじめまして、愛しています』イントロダクションより

この中で子どもが大人に対してあえて悪さをする“試し行動”の場面がありました。

わざと牛乳やジュースを床にまき散らしたり、おしっこを漏らしたり、赤ちゃん返りしてオムツを付けたがったり哺乳瓶でミルクを飲みたがったり、親の身体に噛みついてみたり……。

でも、これらって養子縁組の里親と子どもの間で起こる特別な現象ではなく、実の親子の間でも起こることなのです。

虐待を受けた子ども

虐待を受けている子どもは大人のことを信用しておらず、特にこれが強く出ると言われています。

大人になってもこれは続き、恋愛中もどこか相手を信用できないところがあり、あえて相手が嫌がるであろうことをして気を引こうとする行為に出る人もいます。

例えば彼氏の気持ちを引き留めておこうと「私はこんなにもてるのよ」と見せつけんばかりに他の男性に誘われている振りをする女子。

根には「見捨てられはしないかという強い不安感」が渦巻き、「ここまでやっても自分を追いかけてくれるか」試しているのかもしれません。

しかし、男性はそんな彼女のことを取り戻そうとはせず、別れを切り出したりします。親子の間では解決しても、他人の間では取り返しのつかないことに発展することもあるのですね。

虐待を受けていなくても起こる

私は長年、多くの幼児に指導をしていましたが、その中で教師に対して“試し行動”をする子に何人が出会いました。

決して家庭で虐待を受けている子ではありませんでした。

それはやってなならないこととわかっているのに、「先生が他の子に関わっていることが悲しい」「自分だけの方を向いてほしい」と感じていて、先生が嫌がる行為、例えば教室から脱走する、エンピツを投げる、わざと机に落書きするなどの行動にあえて出るのです。

そんなとき、教師が「あら、あら、○○君、それはやってはダメよ」と他の子への関わりを中断してその子のところへ行ってやると、本人にとっては“叱られる、注意されること”もイコール“先生が構ってくれた”ことになるのです。

しかも、他の子よりも優先して自分の方だけに来てくれたことになるので、ある意味、計画通りことは運ぶのです。その子にとっては嬉しいこと、だからますます、悪い行為が増えていきました。

気を引く行為の原因

その行動の原因はさまざまあります。

1. 家庭で関心を得られない

下の子が出来て家族全員の関心が赤ちゃんだけに行ってしまい寂しい、愛情を独り占めしたい。母親が仕事で忙しくかまってもらえない……。

自分はないがしろにされていると感じるような状況になったとき、他人である先生を母親代わりにして、素直に甘える方法は取らず“試し行動”的な行為をすることがあります。

2. いい行動をするのにはハードルが高い

他の子のように勉強が出来ない、運動も今一つ、着るのも食べるのもグズグスしている。

こうなると親の思う“理想の子ども”に近づくのは遠い道のりです。

そうなると手っ取り早く“悪い行動”に出た方が簡単です。年齢の低い赤ちゃんのようになってしまうことで親や先生の気を引こうという手段に出ます。

解決策はただ一つ

子どもの「こんな僕/私でも愛されてるのか?」を確認したい気持ちから起こる“試し行動”を止めさせる方法はただ一つ。

悪いことも良いことも含めて大人が受け入れるしかありません。

「クレヨンを折る子は嫌いよ」

「ママはそんなことをする子はもう知らないから(=“捨てます”のニュアンスが含まれる)」ではなく…

「それは悪い行為だけれども、あなたのことを嫌いになったわけではない」という事を伝えていかなければなりません。

たとえ勉強もできず、日常生活でも他の子と同じようにそつなくこなせない子どもであっても、「愛している」ことを繰り返し繰り返し親の態度と言葉で伝えていくのです。

わが子が悪いことをして、たとえ「いつもそうなんだから」「なんど言ったらわかるの」と感情的になってしまっても、他の場面では遊んだり、抱っこをたくさんしてやったりして“存在そのものを受け入れている”ことを感じさせるのです。

まとめ

親が子どもを叱る行為は、悪いことも許す“甘やかし”ではないはずです。子どものために良いこと、悪いことをしっかり伝える大人の愛情の証でもあるのです。

叱られてもいいから構われたいと、他人である教師にさえも“試し行動”をする子どもです。

“試し行動”を取る場合、叱ることで愛情不足になっているのではなく、問題はその“叱りかた”かもしれません。

「あなたのことが嫌い」と子どもの人格を否定するような言いかた、親の気分によって叱ったり許したりする一貫性のない躾、いい子だったら愛するけれども悪い子だったら愛してやらないという伝え方…これらは子どもを不安にさせるだけです。

そして、結果的に悪い行為が増幅してしまいます。

「子どもがなぜそんな行動をするのか」疑問を感じたら、その原因を分析し、かける言葉を注意してみましょう。


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