ちっちゃい旅…『明』へ～あるいは薄暮競馬のすごし方

　千種からＪＲで可児へ。多治見での乗り換えで30分待ち。今の時代、ネットの「えきから時刻表」あたりをしっかり見ていけばいいのだが、無計画な行動は嫌いでも、計画的な行動が苦手。調べてプリントアウトしながら、結局、いきあたりばったりになる。30分というのはほとんど街中オンリーの生活の私にとって、短い時間ではない。そんななか、たとえば食パンや牛乳の入った買い物袋を下げたいかにも地元といった様相の人たちが発車まで20分以上も待ちがある段階で、普通に次々の乗車してくるのが何とも妙だった。生活空間の交通手段で、13時発の電車に30分も前に、というのはしっくりこない。私の日常とは時間の感覚が違うのだろうなあ。
　そうそう、多治見の駅にはいくつもの風鈴がざわめくほどに鳴っていた。街中なら、騒音と言われかねないほどに…。
　可児の駅を降りる。あとから「盆地みたいな感じもあるから、暑い時は暑いですよ」と聞いたのだが、そんなに暑さは感じない。北へ上がってきたという意識や、山の見える風景というのもきっとあるのだろうが、空は一面のブルー。雲が見当たらない。つまり、たうぶん湿気が少ない。台風の残り香か、ほどよい風がある。いくつか流れる川や用水の涼を運んでくれている。

　可児に行こうという目的。「ヴィオラさんのブログ」を拝見して、「明ハウス」という自然食レストランに心をひかれたから。

　1050円のランチを注文しました。
『大豆の麻婆豆腐・大根ヨーグルトサラダ・南瓜ネギみそまんじゅう・手づくりとうふ・ひじき麺トマトスープ・玄米ごはん・玄米粕つけもの・汁物・お麩ティラミス・タンポポコーヒー』というＨＰのメニューとは多少、違っていました。
　暑くはないとはいえ夏です。駅から20分ほども歩けば、十分に汗ばんできます。最初に出てきた冷えた手づくりとうふに癒されました。ひとつひとつ美味しかったです。ネギみそではなくかぼちゃのサラダ風のものがあったのですが、火を通しすぎていないから、甘さが抑えられていて、夏にフィットします。玄米ごはんは個人的な嗜好としては固めの方がいいのですが、こちらのはきっと意識して柔らかく炊いてあったのでしょう。
　デザートのティラミスはなしでもよかったかなあ。美味しかったものの、余韻をもっと楽しみたかったですから。
　お店に入るかどうかぐらいからメールでヴィオラさんとやりとり。「チャットの気分」と言われましたが、確かに…。
　いいお店を、教えていただき、ありがとうございます。季節がうつろいランチメニュー
が変わった頃、また行きたいですね。お会いできなかったのは残念。計画的な行動が苦手で、待ち合わせも苦手で…、という困った男です。

　可児駅14時50分発のワンマン電車に揺られて、岐阜経由で笠松へ。競馬場についたのは16時頃です。薄暮競馬ですから５レースほど楽しめました。



　馬券も好調で、足代、食事代は軽くクリアです。可児の青い空を想いだしてというわけではないのですが、その立役者となったのはブルースカイロードという馬名でした。

　根が出不精の私。『明』に「ひょっとしてヴィオラさんに会えるかな？」、「笠松で薄暮競馬があるし」というプラスアルファが重い腰をあげてくれた面は多々あります。
　少しお出かけの方。薄暮競馬もサイドメニューに入れてみませんか？