キツネノマド

松岡永子
趣味の物書き
(趣味とはなんであるか語ると長くなるので、それはあらためて)

ゆらゆら

2010-04-17 06:00:13 | 500文字の心臓
「ほら、おみやげ」 照明を落とした高層マンションの一室。ボクはライトアップされた水槽に放たれた。 「わあ、きれーい。透明でちょっとだけ白くて、まん中にピンクの星がある。…クラゲさん、だよね?」 少女が目をきらきらさせて言った。できるだけ光るよう、ボクは精一杯、裾をひらひらさせた。 「そうだよ、ゆみは何でもよく知ってるね。」 にこにこしていたパパが真面目な顔になって言った。 「パパ、出張で明日と明後 . . . 本文を読む