コルベット・インディ

eBay相乗り落札、２個目はコレ。エアロベットと同じくコルベットのミッドシップ化を想定したコンセプトですが、時代はずっと下って１９８９年発表。キットもおそらくその当時の物だろうと思われます。

８０年代末から９０年代前半、ミッドシップ４ＷＤのスーパースポーツというのは、コンセプトカーやエキゾティックカーの世界における一種の流行、だったですよね。ニッサンのミッド４やブガッティＥＢ１１０、ジャガーのＸＪ２２０（量産型は２駆になっちゃったけどね）なんかが思い浮かびます。ＧＭも当時そういう潮流の中にいた訳ですな。

エアロベットの時とは違って、コルベット・インディは量産を意図したプロトタイプではなかったようです。全面ガラス張りのキャノピールーフはショースタントらしく非現実的ですし、ルームミラーもサイドミラーも無く、リアビューはカメラとモニター、というのもいかにもコンセプトカー、ですよね。

他にも、ナビゲーション・マッピング・システム（要するにカーナビですな）やら、エンジンのパフォーマンスをグラフィックに表示するＣＲＴディスプレイやら、８９年時点での「近未来テクノロジー」がてんこ盛り。
キットの説明書の実車解説を読むと、「グランプリ・マシンの為に開発されたところのアクティブ・サスペンションは明日のコルベットをハイパフォーマンス・サラブレッドへと変身させるであろう。」なんて書いてある。泣けます。
ＧＭってグランプリ出てないだろうに、と思いましたが、そういやロータスってこの時代ＧＭ傘下でしたよね。ロータス９９のアクティブサスか…。

このクルマ、コルベットの量産車には技術的にはほとんど何の影響も与えていない感じですが、Ｃ５のヌルっとしたスタイリングには確かに繋がっている感じはあります。エアロなホイール形状は、Ｃ４の後期型で同じモチーフが採用されてます。
全体のカタチは、むしろ９３年登場の４代目カマロに行ってる気がしますね。顔の造形やフェンダー／サイドシル形状、リアフェンダーからテールエンドにいたる面構成なんかソックリ。カマロのルーフとピラーはブラックアウトされていて、キャノピールーフ風に見せてますしね。
カマロはかのケン奥山氏のデザインだそうですが、って事はコレもそうなのかな？

キットはもちろんアメプラの王道、エンジン＆シャシーきっちり再現。４ＷＤ駆動系のドライブシャフトやフロントのデフは省略されてますが、まあそこまでは要求しません。ボディや大きなクリアーパーツの歪みも無く、モールドはすこぶる良い状態です。
これ、もう長らく絶版になってるもんですから、中古キット屋さんやヤフーオークションなんかだと、エラく高いんですよ。コンセプトカーは日本ではイマイチ人気無い筈なんですが、一定数の熱烈なマニアはいるようで、たいてい結構な値段につり上がります。
しかし、あちらでは別段珍しくもない代物なのか、驚くほどリーズナブルでした。

今回の買い物、どちらもファクトリーシールドがかかったままの状態で、２個で送料こみ３２６０円。珍しく通関に引っかかって税金取られたそうです。多分、箱がすんごく大きかったんでしょうね。６人分で結構な個数でしたから。
１個あたり１６３０円ということは、エアロベットは日本国内の店頭価格の半額以下、インディの方はオークション相場の１／３以下ってところかな。なんとも嬉しいお買い得でした。
コルベット・コレクション、どんどん充実してます。とりあえず１／４３を２個作ってから、１人コルベット祭に突入する予定。