LITTLEWHEEL Modeler's Diary

モデルフィニッシャー北澤志朗が、カーモデル作りに明け暮れる日々の暮らしを赤裸々に綴ります。

ジャガーXJ-SC(JIELGE)

2012年01月12日 10時21分29秒 | キット入手
2012年最初のヤフー・オークション落札品はこれ。XJ-Sの中途半端なカブリオレ、XJ-SCです。
ハセガワからプラモデルが出ていたのとまったく同じ仕様ですね。

1970年代から80年代にかけて、この手の煮え切らないオープンカーって色々ありましたよね。オペル・カデット・アエロとか、BMWの3シリーズのバウアトップとか、トライアンフ・スタッグとか、ブリストル412とか。
一説には、アメリカの安全基準が厳しくなって、フルオープンは認可されにくくなった(というか欧州メーカーがそう思い込んだ)のが原因らしいですけど、私はこの手のクルマがとても好きなんですよ。空冷時代のポルシェ911も、実はタルガが一番好きだったりします。邪道好き(笑)の心の琴線が揺さぶられるんですよね。

XJ-Sってリアの裾を引いたようなフィンが魅力的なんですが、それをばっさり切り取って真っ平らなデッキにしちゃったSCも、意外に魅力的。水平基調にピャーッと伸びやかなプロポーションは、陸を行くモーターボートみたいな風情があります。

メーカー名のJielgeってなんて読むのかな? フランスだから「ジェルジュ」でしょうか。今はもう活動してないようです。このキットは実車現役当時のものらしく、説明書に1986と書いてありました。熟成されてコクが増した24年ものですね。

↑キットのスタイルは初期プロバンス・ムラージュ…というよりはその前身のレコードみたいなシンプルな内容ですが、プロポーションはなかなかイイ感じです。まあボディのモールドを仔細に見ると、どうやらエレールのプラモデルを改造して作ったような形跡が。そりゃあ形はいいはずだ(笑) エレールは初期型、こっちは中期型なので、バンパーの形はちゃんと変えてあります。
届いた時、右側ドアサッシの上あたりがちょっと押されたように歪んでいたんですが、やかんでお湯を沸かして、ルーフ部分をちゃぷんと浸けて、下から指先でちょいと押してやったら、あっさり治っちゃいました。

↓ボディもインテリア/シャシーもバリが多くてけっこうガタガタです。シャシー裏にはサスペンションや排気系などのモールドがあるんですが、これまたエレールそのもの。誤摩化そうという気すらないんだなぁ。黄色っぽいレジンは、グレーになる前のアレザンにちょっと似ています。いかにも旧時代的なフォーマットのキットですが、こういうのをピシッとさせるのが好きなんですよ、ワタシは。



↓ホイールはホワイトメタルの塊で、これはエレールとは違う形になってます。スポークの間は抜けてなくて、安物ミニカー然とした感じ。タイヤは劣化していてカチカチでした。ヒートプレスのウィンドウはかすかに黄変の兆しがありますが、一応使えそうです。ヘッドライトはイエローバルブ化しちゃってますね。テールライトをちゃんと赤いレジンで抜いてるのはエラい。エッチングはワイパーのみという潔さ。



↓説明書は字だけ。一応内外装の色指定などは書いてあります。まあ無くても別に困らない程度のキットです。説明書によるとデカールは金と銀のストライプがついていたはずなんですが、金の方しか入っていませんでした。といっても少々太すぎる感じなので、作る時には多分使わないでしょう。エンブレムはリアのロゴだけで、ノーズのジャガーマークはありません。



落札価格は2000円で、競り合いもありませんでした。XJ-Sって人気があるのはレース仕様だけで、ロードカーのキットはたいてい競り合い無しで落とせますね。
エレールのXJ-Sはすでに作ったし、アレザンのXJ-SRとプロバンスのコンバチも手に入れているので、これでジャガー純正のXJ-Sは3車型が揃ったことになります。あとはリンクスとかアーデンとかのシューティングブレークが欲しい。オークションにはときどき出てくるので、まあそのうち手に入るチャンスもあるでしょう。


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