昨日の記事のコメント欄に、「やまざき」さんから「下地シルバー塗装」に関する御質問がありました。
重要な事なので、コメントのレスではなくこちらに解答します。
ボディの成型色が赤だと、塗装をしていくにつれて赤い染料成分が塗装の上に染み出してくる場合があります。
白や黄色などの明るい色に塗装する場合、普通にサフェーサーやベースホワイトだけで下地を作ると、クリアーコートまで終わった段階で、ボディが赤みを帯びたマダラ状態になります。
この現象を塗装用語ではブリード(出血という意味ですね)と言います。
全体が均等にピンクっぽくなるならまだマシですが、塗装が厚い所ほどハッキリと染まるので、パネルラインの谷やスジ彫りの周囲は特に濃い色になります。
ボディに改造をした場合など、元の赤プラの部分はピンク色に染まり、プラ板やポリパテで出来ている部分はそれが起きないので、あからさまに色味が違っているのがよく分かります。
ブリードは分子レベルの現象なので、どんなにサフェーサーを厚塗りしても効果はありません。
唯一、効き目があるのが、金属成分で塗膜を作って染料の分子をブロックするという方法。工業塗装の現場では、下地をメッキしてブリードを防止するそうです。
プラモデルの場合はそこまでは出来ませんから、下地塗装の途中で1回シルバーを吹くという方法をとります。Mr.カラーの8番「シルバー」や、グリーンマックスの8番「ステンレスカー用」は金属成分が多いので、効き目があります。
ただ、シルバーの塗膜は弱いので、塗装後のマスキングなどでシルバー層からベロッと剥がれたりするリスクも多くなります。
そこで私は、サフェーサーにシルバーを50%ほど混ぜたのを使ってみましたが、これでもかなりブリードを防止できました。
ブリードは赤いプラだけでなく、黄色や青、緑のプラでも起ります。タミヤのモーガンは旧パッケージでは緑のモールドでしたが、アイボリーに塗ろうとしたら見事に薄緑になりました。
ただ、色プラでも染料着色ではなく顔料着色のものもあり、その場合はブリードは起りにくい様です。ですから、色プラの全てに下地シルバーが必要というわけではありません。
また、赤いプラを赤く、あるいは黄色を黄色に、といった塗装の場合は、ブリードが比較的目立たないので、下地シルバーは使わなくても大丈夫です。
そういうわけで、今回私が塗装したアオシマのトレノには、下地シルバーは使っていません。
それから、メタリック色は金属粒子を多量に含むので、それ自体がブリードをブロックする効果があります。この場合も、下地シルバーはほぼ不要と言えるでしょう。
重要な事なので、コメントのレスではなくこちらに解答します。
ボディの成型色が赤だと、塗装をしていくにつれて赤い染料成分が塗装の上に染み出してくる場合があります。
白や黄色などの明るい色に塗装する場合、普通にサフェーサーやベースホワイトだけで下地を作ると、クリアーコートまで終わった段階で、ボディが赤みを帯びたマダラ状態になります。
この現象を塗装用語ではブリード(出血という意味ですね)と言います。
全体が均等にピンクっぽくなるならまだマシですが、塗装が厚い所ほどハッキリと染まるので、パネルラインの谷やスジ彫りの周囲は特に濃い色になります。
ボディに改造をした場合など、元の赤プラの部分はピンク色に染まり、プラ板やポリパテで出来ている部分はそれが起きないので、あからさまに色味が違っているのがよく分かります。
ブリードは分子レベルの現象なので、どんなにサフェーサーを厚塗りしても効果はありません。
唯一、効き目があるのが、金属成分で塗膜を作って染料の分子をブロックするという方法。工業塗装の現場では、下地をメッキしてブリードを防止するそうです。
プラモデルの場合はそこまでは出来ませんから、下地塗装の途中で1回シルバーを吹くという方法をとります。Mr.カラーの8番「シルバー」や、グリーンマックスの8番「ステンレスカー用」は金属成分が多いので、効き目があります。
ただ、シルバーの塗膜は弱いので、塗装後のマスキングなどでシルバー層からベロッと剥がれたりするリスクも多くなります。
そこで私は、サフェーサーにシルバーを50%ほど混ぜたのを使ってみましたが、これでもかなりブリードを防止できました。
ブリードは赤いプラだけでなく、黄色や青、緑のプラでも起ります。タミヤのモーガンは旧パッケージでは緑のモールドでしたが、アイボリーに塗ろうとしたら見事に薄緑になりました。
ただ、色プラでも染料着色ではなく顔料着色のものもあり、その場合はブリードは起りにくい様です。ですから、色プラの全てに下地シルバーが必要というわけではありません。
また、赤いプラを赤く、あるいは黄色を黄色に、といった塗装の場合は、ブリードが比較的目立たないので、下地シルバーは使わなくても大丈夫です。
そういうわけで、今回私が塗装したアオシマのトレノには、下地シルバーは使っていません。
それから、メタリック色は金属粒子を多量に含むので、それ自体がブリードをブロックする効果があります。この場合も、下地シルバーはほぼ不要と言えるでしょう。
以前T社のフェラーリのF1を作っていてフロントウィングなどで初めてこの現象に出会いパニックになったことがありますw
メーカーにはあらかじめ配慮してほしいものですね。
でも、年少者や初心者、家庭環境的に塗装が難しいユーザーのことを考えると、ボディには色がついていた方がいい、という考え方もあります。
ま、模型愛好者の裾野を広げるためには、下地シルバーで我慢した方がいいかな。
こんばんは。モデルカー・ミュージアムから飛んできましてはじめてコメントさせていただきます。
プラスチックのブリード、あまり経験がなかったのではじめて知りました。怖いですねえ…ガタガタブルブル
最近のプラスチックもやはりその辺は改善されてないんでしょうかね
最近出たフジミのロードスターも目を見張るほどの赤ですが、やっぱりこれも…
下地にシルバーを使うソリューションはいいですね。参考になりました。
別室の北澤組HPのほうで載せて頂いたフジミのフェラーリ550マラネロですが、ブリード対策とかそういうことは一切考えてなくて、単に「ちょっとひんやりした感じ」の青になったらいいな~くらいの感じでシルバーの下地にしてみた次第です(笑)。
そんな効果があるとは知らなかったっす。勉強になりました!
ちょうど成型色は赤ですし、結果オーライでしたね(笑)。
とりあえず、現在製作中のフェラーリF1をシルバー塗装したところです。これから、ベースホワイト吹いて、赤を吹いてと先は長そうですが、そんな現象があるなんて知らないと、後から泣きを見ますね。本当に有難うございました。
フェラーリきれいに仕上げて下さいね。
>ばーちぃさん
マラネロのブルーは実にイイ感じでした。メタリックフェチな私としては、ゾクゾクしちゃいましたヨ。
>rocketeerさん
私はあの赤プラがイヤで、マツダスピードの方を買いました。これまでの経験からいうと、あの赤は上がってくる可能性が高いと思います。
はじめまして、ゼットモデルといいます弱小パーツメーカーをさせていただいてます岡田と申します。
いつもこちらのサイト楽しみに見させていただいています。
私も模型製作を趣味にしていまして、プラモデルを最近よくつくるようになったのですが、正にこの現象でなやまされていました。もう回避する方法はないとあきらめていたくらいですので、今回こちらの情報をみさせていただき大変助かりました。
どうもありがとうございました。
そのうち塗料メーカーから金属成分配合のサフェが出たりするかもしれませんね(笑)
私、シートベルトはいつも注文品の製作に使わせてもらってますよ。大変重宝しています。
いつもはショップ経由で買っていたんですが、ホームページもあったんですね。これからは直で行かせていただきますね。
また、ジョーダンやBARなどのキットも仕事で作ったことがありますよ。
ここを見ていただいていたとは!
メタルやレジンはブリード現象とは無縁ですから、43からプラモデルに入って来られた方は驚かれるみたいですね。お役にたてて良かったです。