フェラーリ５５０マラネロ（プロバンス・ムラージュ）

ヤフー／オークションで落札。

青箱時代のプロバンスのキットで、1996年に実車が登場した直後にリリースされたもの。以前仕事で何台か作りましたが、自分のは持っていなかったので、お安く出てくるのを待っていたのです。
同じクルマのキットがBBRからも出ていましたが（それも作ったことある）、どちらかというとこっちの方が、プロポーションの解釈が好きなんですよね。

スタート価格1000円だったので、とりあえず1800円上限で入札しておいたんですが、終了の丸一日前に競合者が出現。このヒト100円ずつ9回も入札して1900円で高値更新したんですが、その直後に2000円、立て続けに2500円まで突っ込んだら、それ以上競り合いはなく、退いていかれました。
どーしても落とすぞ！という意思表示と見たのか、それとも単に終了時刻を忘れちゃったのか？

結局2000円で落札。定形外で送ってもらったので、送料・オークション手数料込みでも2500円まで行きませんでした。
1/43キットの世界では、ロードカーってちょっと分が悪いみたいですよね。キレイに作っても、小さいと地味だからかな。これがGTレーサーだったら、もっとずっと高くなっちゃうところです。
基本ロードカーなヒトである私としては、ありがたい傾向です。

↑ボディは素の状態で見ると、ちょっとずんぐりした感じがしますが、なかなか悪くない。コルヌー名人の原型なので、おとなしめではありますが、破綻無くきれいにまとまってます。

↓特筆すべきはこのテールエンド部。一体モールドのテールライトが、さながら別パーツかのようにクッキリ抜けてます。これは削り落として別パーツ化するのはもったいない気がする。デカールで表現すべきかと。幸いデカールの劣化は全く無いようです。



↓シャシー／インテリアはこんな感じ。ダッシュは一体ですが、シートが別パーツなので、塗装しやすそうです。プロバンスといえば何もかも一体のインテリアが悪名高い（笑）けど、品番1000番以降のキットはこのスタイルが多くなりました。私は一体モールドも好きですがね。



↓ホイールはアルミ挽き物にレジンのヒトデをはめるタイプ。エッチングは必要最小限ですが、ブレーキディスクが入っているのが嬉しいところ。自作しなくて済みます。
タイヤは白く粉吹いてますが、劣化はしていません。このタイプのトレッドパターンがハッキリ入っているタイヤは、割と劣化しにくいみたいです。ただ、ホイールに対してサイズがビミョーなんですよね。



↓ヒートプレスは４面バラバラな構成。この方が合わせやすくて良いのです。今のところ全く黄色くはなっていません。
塩ビには加熱成型した後、黄色くなるのとならないのがあるらしいんですが、これは後者であることを祈りたいです。買った後でいつの間にか黄色くなっていた、という事も結構ありますからねえ。



↓プラモ・オンリーな人はたいてい絶句しちゃう紙っぺら１枚の説明書。これでも初期の頃のモノクロコピーの奴よりはよっぽど親切になってます。まあ、説明書なんか無くたって作れるくらい単純な構成のキットですがね。



1/1の世界では、マラネロはフェラーリのフラッグシップとしては、あまり人気が無いらしいですね。確かにカッコは三菱GTOのちょっと上等な奴みたいだし、テスタロッサや512TRのような神々しいカッコ良さはありませんわね。
ピニンファリーナのチーフデザイナーが変わってから、フェラーリのスタイリングもガラッと変わりましたが、その分岐点がこのマラネロだったような気がします。

でも、275GTBへのオマージュだというヘリティッジなデザイン、私は結構好きです。
昔ながらのオーソドックスなファストバック・クーペのようでいて、よく見るとルーフからリアデッキにかけてのマス・バランスが不思議なところで釣り合ってる感じ。実はありきたりなカタチじゃないあたり、結構イイなぁ、と。
これはやはりベタに赤く塗りたいですね。でもってインテリアはタンかな。