(マニラの鉄道線路では、トロッコがスラムの人たちの交通手段)
今日、関空からマニラに向かいます。今回は、京都新聞のHさんと、Sさん母子、Sさんの弟さんの4人と一緒。Sさんの息子のR君はまだ3歳、今までにサマールに来た人の中では最年少です。
午後、マニラに着いて、エドガルさんの家に荷物を置いてからみんなでサンタメサにでかけました。マラカニアン宮殿の近くです。
この付近の鉄道線路は、両側にスラムがぎっしりと並び、鉄道線路は人々の生活の場。人々はトローリ(トロッコ)で行き来します。もちろん「違法」なことですが、人々にとっては重要な移動の手段です。
電車が来ると、ヒョイとトローリを線路から外して電車をやりすごし、電車が通り過ぎるとすぐに元に戻すのです。
かってはマニラ首都圏の各地で見られたそうですが、線路脇のスラムの撤去とともに消えてしまい、今ではこの付近にしか残っていません。しかし、ここも、今年の4月、周辺のスラムが撤去されるのでトローリも無くなってしまうとのこと。その最後の様子を映像に残そうとやってきたのです。
1台のトローリに7~8人が乗り込んで、後ろから男が押してくれます。もう夕暮れが迫り、線路脇には一日の仕事を終えた人々の陽気な風景があふれています。子どもたちは線路上を走り回り、その横では大人たちがギャンブルに熱中しています。走るトローリから手が届きそうなところで、お母さんたちが夕食の準備をしています。その横では、素っ裸の子どもが水浴び。わくわくするような光景が続きます。
ビデオを向けていると子どもたちが大騒ぎで手を振ってくれます。トローリは、そんな人々の間を潜り抜けるようにして走り続けるのです。
マニラではスラムがどんどん撤去されているのですが、このトローリが無くなるのは寂しいですね。