社会人から教員に ~40代後半での教員採用試験体験記~

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試験問題づくり

2012-05-19 07:50:00 | アニメ好き教師
5月も後半に入りました。東京都教員採用試験の申込み期間も終了し、社会人特例で受験される皆様は今夏の試験に向けて準備されていらっしゃると思います。学校現場では今年度最初の考査期間が近づいてきました。私は必修の世界史A、3年生選択の世界史Bと地理Bの3科目を教えているので、考査期間の前は試験問題づくりが大変です。当初は「今年は去年作ったテストをベースにできるので楽だろう」と思っていて、確かに世界史Aと地理Bはそうなのですが、世界史Bだけは去年以上に大変な状況でした。

勤務校では昨年、世界史Bを試験科目に選んで大学受験をする生徒はいなかったので、生徒たちの学力や関心に合わせた難易度や内容で教えていました。ところが今年は世界史Bで受験する生徒が数人いるので、ズバリ、去年よりはるかに難易度の高い内容(といっても標準レベルですが^^;)にせざるをえず、当然、教材や試験問題はすべて新作を作る必要がある、というわけです。大変ではありますが、去年の内容は受験指導レベルではなかったので、「いずれあるだろう異動への前準備」と考えて取り組んでいます。

・・・そう考えると地理Bの受験指導レベル版も用意しておかないといけませんが、これは今後の課題ということで(^^;)。

モラルの欠如

2012-05-05 10:15:00 | アニメ好き教師
今日は「モラルの欠如」について書こうと思い、改めて「モラル」について調べてみました。「モラル(moral)」は英語で、「道徳」「倫理」「良識」などのこと。日本語では漢字6文字以上書かなくてはいけない概念を、カタカナ3文字で的確に表してくれる便利な言葉なので「日本語化(外来語化)」したのでしょう。

私が生徒たちにしつこく言っているモラルは以下のようなものです。
「チャイムが鳴った後でロッカーに教科書などを取りにいかない」
「授業に関係ないものは机の上に置かない」
「授業中に、足を組まない、机に突っ伏さない、許可なく立ち歩かない」
「飲食しながら廊下を歩かない」
「職員室で先生を呼ぶときは、まず自分が誰かを名乗る」

残念ながら、最近は街中で「モラルの欠如」を見かけることが多くなりました。その中でも私が特に憤っているのは下記のようなものです。
「人ごみの中なのに、傘の先を後ろ向きにして大きく振って歩く」
「電車で、人が下りる前に乗車する」
「夜、無灯火で自転車に乗る」
「雨の日に傘をさして片手運転で自転車に乗る」
これらのことは、生徒たちにも時々「こういうことはしないように」と注意を促しています。

勤務中では下記のようなことが気になります。
「長時間自席を離れるのに、周囲の人に行き先を言っていかない」
「机の上がいつも乱雑なので、帰ったのかどうか判別できない」
「電話が鳴っているのに、その分掌の人が電話をとらない(見かねて遠い席の人がとる)」
「外部の方と電話しているのに、周囲は大声で雑談している」
「忙しくしている最中にいきなり雑談を話しかけられ、その話がなかなか終わらない」
「外部の方(大学・短大や専門学校の担当者など)がしょっちゅうアポなし訪問してくる」
これらは民間時代にも多少はありましたが、教員に転職してから圧倒的に頻度が増えた「イライラ」です。

最後に、というか、私的にはこの記事のメインイベントなのですが、このブログを始めてから私が実際に遭遇し、不快な思いをした「モラルの欠如」を紹介します。
「あいさつなしでいきなり質問してくる(ここは知恵袋などのような質問サイトではない!)」
「コメントやメールへの返信に無反応(『礼くらいは言ってほしいものだな』byシャア)」
「調べてすぐにわかることを質問する(教員志望者たるもの、まず自分で調べないと!)」
「過去ログに何度も書いてあることを質問する(教員志望者たるもの(以下同文))」
「他人に教えを求めている立場なのに、自分から相手に連絡する方法をろくに探しもせず、自分あてにメールをしろと言ってくる。連絡方法がわからないのかと思って教えたのに、そのコメントに対して一か月以上無反応。(それでも40台半ばのサラリーマン?)」
・・・・ああ、我慢できずに書いてしまった。私って、度量の狭い人間なのでしょうか?

「緩さ」に流されない

2012-05-04 06:46:00 | アニメ好き教師
教員経験ゼロで、民間からこの世界に飛び込んだ私にとって、昨年度(特に前半)は、正直試行錯誤の連続でした。今、思い返してみると、一番苦労したのは「生徒や他の先生方との距離感」だったような気がします。別の言い方で表現すると「私は遠慮し過ぎていた」ということです。

民間企業と学校(勤務校)との違いはたくさんありますが、そのひとつに「緩さ」があります。年若く発育途上の生徒たちが「緩い」のは当然として、大人として生徒たちを指導すべき教員側にも「緩さ」があるのです。民間企業には「黒字を出すという全体目標」があるため、「緩すぎる」人や「緩すぎる」部門はやがて淘汰されます。ところが、学校ではよほどひどくないと淘汰されず、緩いことが緩いと指摘されにくいので、私の目からは「緩すぎる」ように見える先生方が結構たくさんいらっしゃるのです。

昨年度の私は、正直、「緩さ」に妥協して「一見やさしい対応」をしてしまうことがありました。その理由は、「まだ学校に慣れていなかったから」「民間時代と違い、黒字を達成する執念や、上司による厳しい管理がなかったから」「1年の試用期間中に余計な波風を起こしたくなかったから」など。

でも、今年度は違います。「一見やさしい対応」は、特に生徒たちに対しては結果的に「全然やさしくない対応」であることがわかったので、自信を持って「当たり前のルールを守らせる指導」「厳しい(=本当の意味でやさしい)指導」をやっています。また、1年間教える内容や学校のスケジュールが把握できたので、民間時代には当たり前だった「半年以上先を見越して先手を打つ仕事」を始めています。今後は「緩さ」に流されることなく、いい意味での民間スピリットを生かしていきます。

・・・・「いいわけだね」「遅すぎるよ」「去年も似たようなこと言ってなかったっけ?」というご指摘には、素直に「スミマセン」と言わせていただきます(^^;)。
(※4月30日に一度掲載した記事を一部変更し、再掲載しました)