社会人から教員に ~40代後半での教員採用試験体験記~

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日々是研鑽

2011-11-27 07:12:00 | アニメ好き教師
先週は長男が通っている某都立中高一貫校の授業公開でした。長男の授業を見るのもそこそこに(もう入学4年目で、すでに何度も見ているので^^;)、私が向かったのはもちろん歴史の授業。いわゆる進学校ではどんな授業をしているか、生徒たちはどんな授業態度で、教師のどんな行動にどんな反応をしているか、参考にできるテクニックはないか、などを確認したかったからです。

その結果、基本的な授業の進め方については「私が今やっていることもさほど負けていない」と少し自信がつき(偉そう?)、生徒たちの態度については、「すごくまじめで、すぐに授業が始められたり、教科書・ノート忘れや内職や居眠りの注意をしなくていいのはいいなあ」と思ってしまったり。そしてテクニックについては、すぐにマネさせていただきました。それは、教える内容に関連した画像(この時は人物や美術作品)を印刷した紙(A3からA4サイズくらい)を黒板に磁石でペタペタ貼っていく、というもの。私もこれまでは学校にある大判写真や大地図などは授業で使っていましたが、一回の授業でせいぜい2~3枚程度で、黒板に貼り続ける、ということはしていませんでした。

早速、月曜日の授業から実践。幸い、インターネットの画像をカラー印刷できる環境は整っているので、その日教える内容に登場する人物の画像を5枚ほど印刷して授業に持参しました。そしてこれまでは「この人の顔は教科書○ページに載ってるから見て!」と言っていた代わりに、「この人はこんな顔です」と言って黒板に磁石で貼ってみると、生徒たちの反応がまるで違う!「変な顔~」「結構イケメン」「○○君に似てる」「かっこいい」「先生に似てる」などの声が自発的に出てきました。さらに、机間指導の際に後ろから黒板を見てみると、これまでは字ばかりだった黒板のあちこちに画像が貼ってあって、黒板自体がカラフルな参考書のよう。これはいける!ということで、先週の授業はそのパターンでやり通し、今後も続けるつもりです。・・・・今までやってなかったの?というご指摘には素直に「すみません」と言うしかないのですが・・・・。

そうそう、以前に書いた、ノートチェックの時に使っている「ワンピース」のレアスタンプ。絶大な力を発揮し続けているようで、向上心に燃える生徒達はそれを獲得する事に喜びを見出している感じです。また、今回のノートチェックでは、ただコメントを書いて戻すだけでなく、返却の際に生徒一人一人に講評を口で言いながら渡すことにしました。授業中に静かな生徒たちとは普段の会話が少ないなぁ、と思っていたし、地道に頑張っている生徒達に「よくやってる」、テストの成績やノートの内容が落ちてきている生徒達には「どうした?」と直接言いたかったので。すると、思っていた以上に、生徒達はなんだか嬉しそうなんですね。その後の授業でも、何か今までより「好意や関心を持って聞いてくれている」ような感じがしました(気のせいかもしれませんが)。ノート返却のための時間はかかりますが、このやり方も今後も続けるつもりです。・・・・こちらも、今までやってなかったの?というご指摘には素直に「すみません」と言うしかないのですが・・・・。

進路指導は、推薦やOAで受験する生徒たちの面接練習をこのところ毎日やっています。面接はもう直前に迫っているため生徒も必死で、指導を普段より格段に素直に聞いてくれる(笑)ため、ほとんどの生徒がみるみるうちに上達していきます。生徒は喜ぶ、こちらも嬉しい、という雰囲気です。という感じで、日々是研鑽の日々を過ごしております。


言葉の感覚

2011-11-20 12:36:00 | アニメ好き教師
そろそろ次の定期考査問題を作り始める時期になりました。学校行事や祝日があって試験範囲がとても狭くなり、他の先生方と「問題作りに苦労しますね」という話をよくしています。前回の定期考査では問題文に「○○ないし××」と書いたところ、生徒から「ないし」とはどういう意味か尋ねられました。また、「貨幣」の意味がわからない生徒もいました。そのことをベテランの先生にお話ししたところ、やはり同じ悩みがあり、問題文はできるだけ易しくしているそうです。いわゆる進学校ではそんな悩みは少ないのでしょうが・・・・。こうした「言葉の感覚」の違いも、経済活動の第一線から教育現場に移ってきたギャップの一つなのだなと感じ、今回の問題文は多少はそうしたことに配慮しようと思っています。

「言葉の感覚」の違いといえば、今年のプロ野球日本シリーズで使われている「外弁慶」という表現にとても違和感があります。両チームとも敵地でしか勝っていないことを言っているのですが、弁慶が外で強いのは当たり前で、「白い白馬」「前へ前進」と同じく重複表現だと思うのですが。弁慶のように「外で強く内に優しい」のが普通(望ましい状態)であり、「外で弱く内でだけ強い(=外で弱く家の中でだけ威張る)」のはイレギュラー(望ましくない状態)だからこそ、悪い意味で「内弁慶」という慣用句がある、だから「外弁慶」なんて言葉はない(実際、辞書にはない)、と私は思っていたのですが・・・・。ネット上での個人の書き込みだけでなく、一部の大マスコミでさえ、カッコつきながら「外弁慶」を使って報道していて、自分の感覚の方がおかしいのか?と自信が揺らいでしまいました。

今日は振替休日

2011-11-15 16:00:00 | アニメ好き教師
土日に学校行事があったため、今日と明日は振替休日です。いつもの時間に目覚め、奥さんと子供たちに朝食を作ってあげて送り出したのですが、睡眠不足が続いていたせいか、その後ベッドに倒れこんで爆睡。予定は狂いましたが、なんだかスッキリした感じで、体のためにはとても良かったようです。

学校には土日も休まず、部活指導や教材研究のために出勤する先生方がいらっしゃいます。試合や行事の前だけ、ということならわかるのですが、どうもそればかりではないようで、民間企業の管理職だった立場から見ると、健康や家庭生活は大丈夫なのか?と心配になります。教員だって人間だし、良い授業や指導をするためには、教員自身の健康や充実した個人生活がベースになるので、休むべき時には休むべきだと思うのですが・・・。教員になってみて「自分の常識とは違うな」と思ったことの一つです。

さて、睡眠はとれたので、これからの時間は最近の忙しさのために放置していたことに取り掛かるとします。なお、明日は運転免許証の更新です。

開設1周年

2011-11-06 12:12:00 | アニメ好き教師
早いもので、このブログを開設してから1年がたちました(正確には昨年11月3日に開設)。今年受験された皆さんに、少しは役立てていただけたようで嬉しく思います。

去年の今頃は、友人、職場、取引先の皆さんから、合格お祝い&送別会の声がたくさんかかり、忙しい日々を過ごしていました。あの時、挨拶で話した「自分なりの教育の理想」が実現できているかというと、正直まだまだです。民間企業歴のみ24年9か月の私は、社会人としての経験値は豊かですが、教員経験値が圧倒的に不足していて、試行錯誤の日々が続いています。毎日の授業や生徒指導は、営業的な表現だと「毎日が締日」、広報的な表現だと「毎日が発表日」。教員ゼロスタートの私は、現状は「仕事に追いまくられている状況」ですが、できるだけ早く、前の会社でやっていたような「仕事を追いかける状況」に変えていきたいと思っています。

さて、今回合格された皆さんは、そろそろ採用説明会がありますね。特に中高共通など、複数の校種区分の方は、どの校種になるかが最大の関心事ではないかと思います。私も中高共通で合格し、高校志望だったので、申告カードにどう書くか迷いましたが、最終的には高校(全日制)と中等教育学校に希望有、中学は希望無と書いて提出しました。都の教員の方から「申告書には自分の希望を書いておいた方がいい。それだけやって、それでも希望校種以外から連絡がきたら、納得できるはず。」とアドバイスを受けたからです。そして、あくまで私の場合はですが、志望通り高校からお話をいただくことができました。

全員の方の希望を聞いていたら、たぶん、都の学校の人事はまわらないのだと思います。希望が叶わない方も出てくることでしょう。とはいえ、できるだけ多くの方々の希望が叶うことを祈るばかりです。