きりのみやこ

ソプラノ歌手「みやこ」の音楽する日々

発声における呼吸法 

2009年03月12日 | 音楽のこと
発声において、基礎となる呼吸法。
なのに、確立されたものがなく、色々なセオリーが飛び交っている。
実際、教師によって教え方も本当に様々だし、全然コメントしてくれない教師さえいる。

私自身は、やはり様々な先生に付き、様々な形で教わった。
今実践している呼吸法は、ベル・カントの発声法による。

「1ヶ月間呼吸の練習しかさせてもらえなかった」
と言ううわさを聞きつけて、当時自分の呼吸法に疑問を持っていた私はその先生にすぐにコンタクトをとった。

それまでは、ロシア人の先生に付いていて、呼吸の指導はひたすら、おなかと背中の下の方に向かって息を思いっきり吸い込み、息を吐くときは体の内側から、外側に向かってぐっと力を入れて、プレッシャーを与えながら声を出す、と言うもの。
それがとてもつらくて、腹筋は発達したものの、胴体がいつも緊張しているので、歌っていてもずっと苦しい。

歌でもスポーツでも、体を使うものはなんでもそうだが、「苦しい」と言うのは「正しくない」可能性が高い。
まして「歌う」という行為は、実に自然なものだから、何一つ発声するに当たって「苦しい」などと言うことはあってはならないのだと思う。

呼吸法の基本は、「おなかに力が入っていてはいけない」のだと言う事を、意外に知らない歌手は多い、と聞く。
おなかは、常に柔軟で、必要なときに必要な筋肉が動くことがとても重要だ。

それから呼吸法においては、「吸う」行為よりは、「吐く」行為のほうが重要である。なぜなら、正しく「吐く」事ができれば、「吸う」行為は体が勝手にやってくれるからである。

来週は、具体的な呼吸練習法を書いてみようと思う。


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