きりのみやこ

ソプラノ歌手「みやこ」の音楽する日々

世相

2008年05月01日 | 音楽のこと
音楽もそうだが、芸術と言うのは、世相を映す鏡だと思う。

クラッシック音楽のジャンルにおいてだけここでは言及するが、常に音楽は人々の心に影響を与え、また音楽は人々の心に影響されてきた。

先に、近代音楽について少し触れた。
近代音楽は、クラッシック音楽がおそらく、世界的に一番影響力を持っていた時代のものであろうと感じる。
まだポップスやロックなどがなく、いわゆる一般に「音楽」と言えば「クラッシック」を指した時代が、確かにそこにはあった。
だからこそ、世界戦争の時代ではあるが、近代音楽にはある種の勢いと大きさがあり、思想があり、また、夢や希望がある。

そこでふっと思った。
では、クラッシック音楽界において「現代音楽」と、呼ばれているものはどうか。

個人的に、現代音楽が好きかと問われると、答えは「イエス」であり、「ノー」でもある。
「イエス」の理由は、現代音楽には、ものすごい緊張感があり、大きな刺激を得られる。
「ノー」の理由は、暗い。

クラッシック音楽だけで生きていた人々が、他の音楽を求めたのはなぜか。
ポップスや、ロック音楽から得られるものは何か。

毎日のように、人は世界のどこかで銃器を使って殺し合う。
国内でニュースを見ていても、毎日毎日家族を殺し、自殺をする人が絶えない。
挙句の果てに、自然に生きる動物や、人々の心を癒そうと植えられた花まで殺される。

クラッシック音楽は、見事に現在も、世相を反映していると言える。
人々が驚くような「刺激」。平和なようでいて次に何が起こるかわからない「緊張感」。

今の「現代音楽」が「近代音楽」と呼ばれるようになり、新たな明るい、希望に満ちた「現代音楽」が生まれる事を、期待したい。


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