きりのみやこ

ソプラノ歌手「みやこ」の音楽する日々

オペラ鑑賞のマナー

2017年04月09日 | 音楽のこと
先日創作オペラ「マノンとマスネ」の公演にご来場くださったお客様の多くから、
「オペラが初めてで、どうして良いのかわからなかった」
「拍手をしたかったけれど、していいのかわからなかった。。。」
「次回公演までにマナーを教えておいてください!!」

と、言うような趣旨のご感想を数多くいただきました!
実は思ってもみなかったことだったので、しばらく考え込んでいました。。(笑)

なので、こちらに私、オペラ鑑賞のマナー講座を書くつもりはあまりありません。(そのつもりでここにおいで下さった方、ごめんなさい!!)

と、言うのも、オペラは時代時代で、ずいぶん変化してきた伝統芸能だからです。
昔はオペラと言えば、宮廷や貴族の娯楽で、食事をしながら、会話を楽しみながら、何となくちらちらと鑑賞するものでした。
それに振り回されて、数々のただ長いだけのオペラをいくつもいくつも作った作曲家もいれば、それに反抗して、もっと一般民衆が楽しめるオペラ座を作って、大衆的な内容のオペラを作った作曲家もいましたし、スター歌手を登場させて、その歌手がアリアを歌う時だけ盛り上がっておけば良い!
みたいな作風のものもあったりしました。

しかし現代は、コンサートのように、観客は皆舞台に向かって座って鑑賞するようになっています。
でも、例えば上に書いたような貴族の娯楽のためのオペラを、現代の形式で上演したら、どうなるでしょう?
おしゃべりもしちゃだめ、劇場は飲食禁止!
休憩は2回。上演時間は3時間!!

私が、常日頃から思っている、「オペラは時代に合っていない」という意見は、このあたりから来ています。
そして今回の創作オペラの上演。
私が今までずっとやりたかったこと、これからもやっていきたいこと。
つまりは、新しい取り組みです。
なので、今あるべきオペラの鑑賞のマナーを、必ずしも当てはめなくても良いのかなーと、私としては思います。

演劇だと思って観ていただいたら、それで幸せなのです!(演劇だったら、終演まで、普通拍手はしないですよね??)

が、一応リクエストにお応えして、オペラ鑑賞のマナーをここに記すとすれば、オペラの中では1曲歌い終わったら、そのたびに拍手をします。

そうそう、それで思い出しましたが、今回もう一ついただいた感想が、
「お客様ともっと目を合わせたほうが。。。」
と、言うもの。

以前のブログにも書きましたが、普段のコンサートではお客様を凝視しながら歌うため、
「つい目をそらしてしまう」
「緊張しちゃう」
なんていう感想をいただく私なので、これまた新しいご意見!!
これに関しては、正直、私はスポットライトを浴びていてお客様がどこにおられるのかわからなかったので、全く意識していなかった、が、一番正直な答えです。。。(笑)
でも、内容的にも、私自身はお客様に向かって語りかける場面はほとんどないので、自ずとそうなってしまったのでしょうけれど。。。

どちらにしても、真剣に私たちの公演に目を向けてくださっているお客様のお気持ちを、心から嬉しく思ったみやこです☆
これからも、いろいろひっくるめて精進します!!!


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