きりのみやこ

ソプラノ歌手「みやこ」の音楽する日々

言霊

2009年07月30日 | 音楽のこと
「ことだま」と聞くと、なんだか霊魂の世界でちょっと怖い感じがする。
けれど何百年も昔から、何億、何十億の人々の、色々な感情を表すために使われてきた「言語」に、魂が宿っていたとしても何の不思議はない、と思う。

現に、特に毎日使っている母国語の日本語で歌うときは、言葉が勝手に「歌ってくれる」と感じる事が多々ある。
私が何もしなくても、歌詞がひとり立ちするのだ。

他の言語で歌っているときも、十分に練習を積むと同じ感覚を味わう事ができる。
歌手はあくまでも、伝えるのが役目なんだな、と感じる瞬間でもある。

ジェシー・ノーマンと言うソプラノ歌手がいる。
彼女が超一流だな、と思うのは、ドイツ語やフランス語などで歌っていて、こちらは意味がわからずに聴いていても、おのずと「何か」が伝わってくるところ。
あんな歌手になれたらと切に思う。

言霊の恩恵を受けるには、その「言語」を熟知するより他に方法はあるまい。

京の修行はまだまだまだまだ続く。。。