きりのみやこ

ソプラノ歌手「みやこ」の音楽する日々

音楽と性格

2008年09月18日 | 音楽のこと
先日、こんなニュースを読んだ。
エジンバラ大学の教授が、好みの音楽のジャンルによって性格が別れる。と、発表。
http://www.barks.jp/news/?id=1000043238

その発表で興味深いと感じたのは、クラッシック音楽のファンは「あまり社交的でない」と言う結果。

私の知る限り、ファンだけでなく、作曲家、演奏家などでも(もちろん例外は沢山いるが)基本的に、「社交的でない」人がとても多い。
これは、実は多くの音楽家の悩みではないかと思う。
自分を売り込まなければいけない職業でありながら、実は人に気楽に話しかけられない。人が多く集まるところは苦手。という人が多いからだ。

私も例外ではない。精一杯努力しているが、やはり人の多い所は苦手である。パーティーではつい一人隅っこでじっとしてしまう。
知っている人とばかり一緒にいて、知らない人に自分から話しかけるなんて事はまずできない。

これが、「もともとこういう性格だから」クラッシック音楽が好きなのか、
あるいは、「クラッシック音楽が好きだから」こういう性格なのか。。。

先日、ポーランドのピアノの巨匠アルトゥール・ルービンシュタインのショパンのピアノ協奏曲1番を聴いていた。
ここではルービンシュタインについて、あるいはこの演奏についての詳細には触れるまい。(いずれ書こうと思う。)
すばらしい音楽に出会ったとき。
それはもう、表現できない気分に陥る。

感情が先に立つと、表現は出来なくなる。
だから、ここに言葉に表すことが出来ない。

とにかく、「これでいい」と思う。
「何もいらない」と。
この瞬間だけが、すべてだと思える。
そんな感覚。

この感覚こそがおそらく、人を「非社交的」にさせる根源ではないか、と、私は思う。

いずれにせよはっきり言える事は、音楽が人に与える影響力は、おそらく我々が思っているよりも、ずっと大きいものなのだろう、と言うことだ。