切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

2020年1月2日 二詣へ 新熊野神社~新日吉神宮 

2020-01-02 21:49:15 | 日記


2020年初詣 二日目 いやこれはもう二詣

 年金生活者にとって普段の生活は一年中を通して四季の違いこそあれ、特に大きな変わりはない。したがって大晦日とか元旦とか世間では騒いでいても、特に一人暮らしの独居爺いにとってみれば、はっきり言って無縁なものだ。しかし一応、年の区切りとして自分の気持ちをリセットし、改めて残り少ない人生をどう生きていくのか、ということを考える出発点として捉えている。

 近所ではやはり似たようなお年寄りたちが数多く生活されているが、そのお子さん達のファミリーが訪ねてきて、正月をおそらく楽しげに過ごしているようだ。きっと小さな孫にはお年玉などをあげてニコニコ顔で楽しい楽しい時を過ごしているんだろう。2階の窓からは小さな子を連れてキャッキャ言いながら、多分初詣なのか映画でも観に行くのか知らないが、お出かけのファミリーの楽しさが伝わってくる。
 でも独居爺いにとってみれば、それらのこと事は何等関係はなく、1年365日のある日の一日、ということに過ぎない。まぁしかしせっかくなので、この近辺では出歩いている人も車も少ないので、ちょっと混雑している神社に行って初詣でもいってみようという気にはなる。直接自分とは何ら関係なくても、多くの人々が集まっている場所にいると何かしら普段の孤独感とは違って、少しは心に満たされるものがあるような気がしてくる。
 それは昨日の宇治上神社で十分に味わえたし、もうそれだけでいいと思えた。1月2日の今日は目的を変えて、初詣ならぬ二詣に行ってきた。
 初詣というのは新しい年に入って初めて、神社なりお寺なりに参拝に訪れて、お参りをすませれば、それが初詣となる。つまり何月何日というのは関係ない。例えば8月4日がその年の初めての参拝ならばそれが初詣となる。したがって昨日初詣を済ませていれば、本日参拝したのは二詣となる、というわけだ。もちろんこんな言葉はないので自分で勝手に名付けただけの話。
 もちろんちゃんとお賽銭を入れてお参りはしてきた。しかし主なる目的は青空のいい天気だったので、比較的マイナーな神社2箇所を訪ねて正月風景を撮影、と自分なりにテーマを持って行ってきた。

 行った先はともに東山区の相互に近くにある神社2箇所。
 まず新熊野神社。続いて新日吉神宮。共にこのブログで取り上げている。なぜこの2箇所かと言うと、全国に数ある神社の中でも少数派となる、謂わば「ど根性のある神社」なのだ。それは一体どういう意味なのか。
 全国の大半の神社は東京に本部がある「神社本庁」の支配下にある。この神社本庁というのはもちろん右派思想の牙城であり、政治への圧力団体でもある。そういった意味では多くの右派保守派の政治家との繋がりが極めて強い。日本という国を総体的に右派傾向に持って行こうとしている中心的な組織の一つだ。
 ところが神社の中には、そういった政治的な姿勢に対して批判的な神社も結構あちこちに存在する。京都にはかなり多いと言われている。本日参拝した2箇所の神社もそれらのように、神社本庁には属せず、単立の神社なのだ。神社本庁からすれば裏切り者扱いとなるんだろう。
 以前にこのブログにも紹介したことがあるが、京都市内のある神社を撮影している時に、たまたま宮司さんがおられて部屋に通されていろいろお話を聞いた。やはり神社本庁のやり方に対する憤懣というものも、宮司さん達の中にはあるようで、神社本庁から脱して自分たちで新たな結束組織を作っている神社もあるということだ。なるほどと思いながら、その裏にある神社本庁と政治、あるいは現政権との密接なつながりに対する個々の神社のあり方が垣間見えた。そういう点からあえて単立でやって行く神社や、同じ志を持つ宮司さん達が集まって組織を作っている神社などがあるということを、もっと世間にも知ってもらってもいいんではないかと思える。

 両神社とも実は結構人気のある神社で、普段から参拝者もそこそこ訪れている。正月ということで普段よりは少し多めに参拝者が来ていた。確かに伏見稲荷や八坂神社、平安神宮などのように50万人100万人、それ以上といったとんでもない人数が訪れるわけではないが、ちゃんとお正月らしく御神酒を用意したり、おみくじやお守り、御朱印といったものを一通り揃え、人が足りないので、おそらく女学生と思われるアルバイトの巫女さんを前面に出しておもてなしをしている。車で行ったので残念ながらお神酒は飲めなかったものの、ほどほどの人出で、どちらもなかなかいい雰囲気だった。何十万人も参拝者があるから良い神社、すごい神社というわけでもない。やはり神社としての立ち位置に大きな意味があると思う。つまり神社本庁の方を向いているのか、それとも参拝に訪れる庶民達の方を向いているのか、と言う本来の姿勢の在り方だと思える。
 ということから、以前から正月にはこの両神社を必ず参拝しようと思っていた。他にも同じような志の神社はあるのだが、自分が把握しているのはこれ以外ではあと一箇所だけなので、どこがどうなのか分からない。一社ずつ丹念に調べれば分かるだろうが、何かいい方法があれば、無名のような神社であっても参拝しようと思うのだが。
 よければこういった点も含めて考えていただき、参拝の参考にしていただければと思った次第です。


新熊野神社

   

新日吉神社

   
コメント
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