椅子の補修と座編み

2016-07-04 | 椅子
 

30年程使用した椅子の補修と座編みのご依頼を承けました。蒲で編まれたこの座面の縁は一番痛みが激しく、座るのに支障が出てしまっているのですが、
中心部はまだまだつるつるつやつやです。
長い年月にしか作ることの出来ない艶です。もったいない気もします。

 
 

 

座面の枠のホゾが折れてしまっているものがあり、修理が必要でした。
まず分解し、ホゾ穴を掘り直し、新しく同じ形に座枠材を加工し、組み直しました。



背面はがっちりしていたのでそのままで、前面と側面はぐらつきを直すため、分解しました。

  

組み立て直し、ホゾに竹クギカンヌキも打ち、ぐらつきがとれました。
ウエスを硬くしぼって水拭きし、長年の汚れを落とし、
艶出しワックスで磨きました。
傷もよごれも艶になりました。これも長い年月にしか醸し出せない最高の仕上げです。
座編みしてまた生まれ変わるのがとても楽しみです。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする