しかぜきょうこの1日1枚+

スペイン在住フラメンコ研究家/通訳コーディネーターによるフラメンコCD紹介

第71回 マノロ・サンルーカル「メデア」

2006-05-26 20:15:40 | カンテ
ついについにようやく!!!
って気持ちでうれしく買って参りました
マノロ・サンルーカルの「メデア」
これをどんなに待っていたことか。です。
けっこーそーゆー人多いんじゃないかな?

スペイン国立バレエ団の名作「メデア」
日本での公演でも何度も上演されたこのスペイン舞踊史上に燦然と輝くこの作品のための音楽ですが
これまで国立バレエ団の限定版LPしかなかったのですね。
私だってもってなかった。。。この名作がついにCDになったんですよ。めちゃくちゃうれしー!
それもマラガ交響楽団との共演での新録音で、であります。

バレエとしての「メデア」はスペイン演劇界を代表する演出家の一人、ミゲル・ナロウの脚本,演出、
この5月に亡くなってしまったホセ・グラネーロの振付けで、
マヌエラ・バルガスが主演して初演されたのは1984年。
初演にはハビエル・ラトーレやアントニオ・カナーレス、ミゲル・アンヘルも群舞ででてたとゆーのは余談。
また第2ギタリストでイシドロ・ムニョス、第3ギタリスト?でビセンテ・アミーゴも参加してた、つーのも余談。

この作品が名作であるには
・たとえメデアの物語をしたずとも誰にでもわかりやすくつくられている演出と振付け
とともに
・美しくドラマチックな音楽
が欠かせなかったことはいうまでもありません。

んでもって一人の踊り手の力量にのみよるのではないというのも大きいですね。
タイトルロールのメデアもその後、メルチェ・エスメラルダ、アナ・ゴンサレス、ローラ・グレコ、マリベル・ガジャルド…
相手役のイアソンも初演のアントニオ・アロンソにはじまり、ホセ・アントニオ、アントニオ・マルケス、ルイス・オルテガ…
といろんな人が演じたけれど、それぞれがそれぞれに素晴らしく、
作品としての素晴らしさをより印象づける結果となりました。

たぶん日本にいる人の方が、スペインのフラメンコファンよりもこの作品にふれる機会は多かったはずです。
いやーあたしなんかともだちと口オケでほとんど全曲やってましたもん。
魔法のとこ、とかラブシーン、けんか、結婚式、とかいえばすぐメロディがでてくる。
そう、覚えやすい、つまり親しみやすいメロディ、とゆーのも特徴ですね。

日本公演のときとかつかってる録音とはテンポなどいろいろちょっとちがったかんじのとこもあるけど
やっぱいーですわ。
こうしてきいていてもそれぞれのシーンが目の前にうかびあがってくる。
でも反対にいえば、舞踊作品の舞台を観ていない人にどう聴こえるんだろう、という気はしますね。
どうですか?

なお最後の曲はアレンジされ聖週間のマルチャとしてもつかわれてるんですよ~





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2 コメント

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そーゆー人、 (ウエストサイド)
2006-05-27 16:36:11
けっこう多いと、思います。はい、私もその一人。買います。日本にももう入ってるのかな?メデア、ここ数年みていないので、読んでて久しぶりに舞台がまた見たくなりました。そうそう、パセオ今月号の国立バレエ団公演の記事、読みました。国立バレエ、ホセ・アントニオ芸術監督と若手の台頭で、面白くなってるみたいですね。それにしても、ホセ・グラネーロ、亡くなってたんですね…。ショックです。
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めであ~ ()
2006-05-28 19:01:52
グラネーロも突然だったんですよ。ヘレスでは元気そうだったし。

なんかここんとこ毎月訃報かいてるよーな。。。ま、皆生まれたからには死ぬんだけど。

メデアやボレロなどの名作、国立、復活させないのかな。。。

それより前の、グラン・アントニオの作品もみたいけど。
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