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生と死 ・・・ 1.人間として生まれて

2010-11-07 04:43:09 | Weblog
人の生をうくるはかたく

やがて死すべきもものの いま生命(いのち)あるはありがたし

                           (法句経)



私たちはふだん

自分が「人間」に生まれてきたことや

   「人間」として生きていることに

  さほど深い想いをめぐらしたりしないものです。

いわば「人間」であることを 当りまえのことのように思っています。



しかし 何かの拍子に

ふと 自分が人間としてこの地球上に生まれていることに

ある種の不思議さと感動をおぼえることがあるのではないでしょうか。


ひとり庭に出て 空を仰いだとき

生まれたばかりの赤ちゃんを胸にいだいたとき

あるいは

旅先で 重い荷物を引いて坂道をのぼる牛や馬を目にしたとき

捨てられた子犬や猫が ゴミ箱をあさっているのを見たとき

・・・ 「人間に生まれてきてよかった」という気がすると思います。



この「ああよかった」と しみじみとわれをふり返る想い ・・・

これを 釈尊は 「人の生をうくるはかたく」といわれたのです。


かたくとは

「容易ならぬことだ」 「なみたいていのことではない」

  という深い感動をいいあらわしています。



人間尊重とか 基本的人権とかいうことも

  この自覚が土台になくては生まれてきません。



しかし

他の動物とちがう「人間」という

  万物の霊長に生まれてきたことの喜びだけでは

    本当の生命の尊さは ズシンと胸にひびいてきません。



・・・ そのことを 釈尊は

  「やがて死すべきものの いま生命あるは」

            ・・・ とつづけておられるのです。





 

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