出張で福山に来ています。
福山といえば、福山雅治。以外に思いつかなかったけれど、来て見ると
福山城がありました。でも福山城と聞いてもよく分からんので、調べてみ
ると、1619年に譜代大名の水野勝成という人築いた城らしい。でも
水野勝成という人がどんな人なのかもまたよく分からん。まぁ、福山雅
治のことを知っているわけでもないけど。
つまり福山には何の興味もなかったし、知らなかった訳やねんけど、そん
な俺を大の福山好きにさせる出来事があった。
スタッフと晩飯を食べ終わってから、散歩を兼ねて福山駅前をウロウロ
していたら、駅前に天満屋という百貨店があった。中四国を拠点にす
る百貨店らしく、関西ではあまりみかけないので興味本位で入ってみる
と、インフォメーションになんとも品のいい美しい女性が。
そこでまず一瞬にして、ああ、福山好き、という気持ちになった。次の
瞬間、明日からの撮影で使いたかった小道具のひとつ、女性用のおし
ゃれな長靴―大阪で探したが梅雨明けでもうなかったので諦めていた
のだが―があるかどうか是非この人に聞いてみようと思った。当然そんな
ものはあってもなくてもこの際どーでもよかったんやけど、ここはこの人と
話をすることが福山での俺に与えられた使命やと感じていた。
で、それを置いていますか?と尋ねるとまたその人の対応が素晴らしく、
時期が時期ですので・・・と言いながらも、調べてみますので少々お待
ち下さい、とのこと。待ちますとも待ちますとも、少々なんてことを言わず
に一生待って下さいとどうして言ってくれないの、と言いたいところをグっ
と我慢した。
で、しばらく待っていると1Fのこの店にいくつか置いているようですので、
一度見ていただけますか、とのこと。丁寧に道順―といっても突き当た
って右に曲がるだけなのだが―を教えてくれたのである。
まぁ、いえば至極当たり前の対応やねんけど、その間の笑顔のいいこと、
それに話し方の節々に感じられる知性、それに美しさ。それより美しさ。
とにかく美しさ。早い話がとにかく美人。まぁ気持ちのいい時間やった。
今日を含め3日間福山に滞在するけど、とりあえず散歩コースに天満
屋のインフォメーションを組み込むことはもう決めた。
いやぁ、なかなかいいよ、福山。この際福山城主もこの人やったというこ
とでええやんか。