どうも男子はかぶとむしが好きである。
俺もそうやったし、ウチの孫を見ててもそう。孫にかぶとむしをもらって
帰ってきた娘婿も例にもれない。
今日、そのかぶとむしに電極を埋め込み、かぶとむしを自由に“操縦”
することにどこだかの研究者が成功した、というニュースを見た。
なんでもこれは「昆虫兵器」として使うことを主目的にした技術らしく、
それだけでも恐ろしいことやねんけど、当然ゆくゆくは人間にもそれが
可能になることは目に見えているわけで、自分が誰かに好きなように
操られる、ということだってあり得るのがもっと恐ろしい。
今ウチにいるかぶとむしも昔と飼いかたが違い、餌にナスやきゅうりを
マメに与える必要がなく、ゼリーのような専用の餌を与えればそれでい
い。それだけでも飼っている、というよりは、ペット業者の策略にはまっ
て飼わされている、という感が強い。それに加えて今度は操縦できる
かぶとむしも販売されかねない訳で、こうなるともう、「オトコの憧れの」
ではなく、「ペット業者憧れの」かぶとむしである。
サイボーグ、というものが現実になりつつある。しかも筋肉や骨のように
脳の指示で動く部類が機械なのではなく、このかぶとむしのように、指
令系統そのものが機械になる可能性まで含んで。
アイコや井上陽水が歌い、超ロングセラーの車の車名になり、ビートル
ズはバンド名にまでしたかぶとむし。
オトコの憧れのかぶとむしよ、
「鉄を食え飢えた狼よ、決してブタには食いつくな」という尾崎豊の歌詞
をそのまま君に捧ぐ。
2008年9月のこのブログで紹介したドーナツ屋さんの最新情報です。
毎週金曜日にはウチの会社の近くにくるので、例によって今日も買いに行った
んやけど、その時彼から、「今日でこの場所終わりなんですよぉ」と思わぬ言
葉を聞いた。俺が「えっなんでなん?」と聞くと、彼は「店をオープンすることに
なったんで」という。ああ、そういうことなら、と、俺はもうとても嬉しくなってしま
い、まるで友達のように「おめでとう、よかったなぁ」なんてことを言ってしまっ
たわけなのよね。
だって彼は、俺が知ってるだけでも少なくとも2年以上はこの界隈を自転車で
回り一個百数十円のドーナツを売ってきた。雨の日も風の日も猛暑や厳寒の
中でもきっとほとんど休むことなくそれを続けてきたはずや。
そして彼はついに念願(だったはず)の店を持った。
なんかええよなぁ、彼がどんな人なんかは全然知らんけど、とにかく頑張った
人が報われる、ということが目の前で起きたことが嬉しい。
あまり人に影響される性質やない俺やけど、とにかく俺も頑張らなければ、と
思わせてくれたこのドーナツ屋さん。
願わくばずっと自転車で売り歩いていた頃のことを忘れずにいて欲しい。
そして、お店が繁盛しますように。
人生には、おいしいドーナツが食べられなくなるのが嬉しい日もあるんだよ。