夕暮れ時、とある町外れにある橋の上、綾小路寿久は口笛を吹きながら歩いていた。鼠先輩というふざけた名前の歌手の曲を通りすがる車の音に合わせてリズムをとっていた。
橋の途中で、黒髪のショートカットがよく似合う女の子が海の方を見ていた。綾小路が側を通ると、泣き声が聞こえた。綾小路は、泣かせる男とゴキブリがこの世の中で一番嫌いだったので話しかけた。
「誰だい。君をそんなに泣かせるのは。」女の子は、振り返ると大きな目から涙が一筋溢れていた。その涙は、橋の緩やかな風に流された。
「あなた誰?関係ないでしょ。」
「いや。そんな事言わないでよ。名前は、綾小路で、一応男だし、涙を流す女に弱くてね。通りすがったのも何かの縁で、よかったら話しを聞かせてくれないかな。」沈黙が少しあり、橋の上から三隻の舟が見えた。
「わかったわ。あなた結構いい人みたいだし、話したら楽になるかもね。泣いている理由は、他の女となんら変わらない理由よ。彼氏に女ができて、振られただけの事よ。もう彼氏なんかじゃないけどね。」
「君みたいなかわいい子なら、男なんていくらでもいるさ。試しに俺なんかとどうかな?」一時考えて、彼女が腕を組みなおした。
「私と賭けをして勝ったらいいわ。」
「どんな賭けだい?」
「今から、車がこの道を通るじゃない。もう夜の八時を回った所だから、あんまり来ないと思うけど、その車の色を当てるの。当たった方が勝ちで好きにしていいわ。」
「それは面白そうだ。」
「それじゃ、私から行くよ。赤色の車よ。」
「俺は、ブルーだ。」綾小路がタバコに火をつけた。カチッというジッポの音が鳴り響き、煙を吐くと一台の車がやって来た。白い古びたトラックだった。
「二人とも外れたわね。それじゃ二回戦は、また赤にするわ。」
「赤ばかりで、好きな色なのかい?それじゃ俺は、今度は緑にするかな。」また一時すると車が来た。今度は、ジープが通った。色は緑だ。
「やった。やった。当たったもんね。それじゃ約束どおり何をしてもらおうかな。キスなんてどうかな。」
「仕方ないわね。」彼女は目を静かに閉じ、綾小路の頬に軽いキスをした。
「よし、燃えてきた。もう一回ゲームしよう。」
「どんな?」
「ジャンケンで負けたら一枚ずつ脱いでいくっていうのはどうかな?」
「馬鹿じゃないの。ついていけないわ。」
彼女は苦笑いをした。
「それじゃもう一度熱いキスを。」
「もう辞めたわ。一人でしなさい。」
「そんな。今度は唇にしようよ。」橋の上で無邪気に言っている綾小路の姿が楽しくて、いつの間にか、振られた事などどうでもよくなっていた。
二人の姿を追うように赤い消防車がサイレンを鳴らして通って行った。
「次は、私の勝ちの様ね。何をしてもらおうかな。」綾小路はドキッとして逃げるようにその場を去った。
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橋の途中で、黒髪のショートカットがよく似合う女の子が海の方を見ていた。綾小路が側を通ると、泣き声が聞こえた。綾小路は、泣かせる男とゴキブリがこの世の中で一番嫌いだったので話しかけた。
「誰だい。君をそんなに泣かせるのは。」女の子は、振り返ると大きな目から涙が一筋溢れていた。その涙は、橋の緩やかな風に流された。
「あなた誰?関係ないでしょ。」
「いや。そんな事言わないでよ。名前は、綾小路で、一応男だし、涙を流す女に弱くてね。通りすがったのも何かの縁で、よかったら話しを聞かせてくれないかな。」沈黙が少しあり、橋の上から三隻の舟が見えた。
「わかったわ。あなた結構いい人みたいだし、話したら楽になるかもね。泣いている理由は、他の女となんら変わらない理由よ。彼氏に女ができて、振られただけの事よ。もう彼氏なんかじゃないけどね。」
「君みたいなかわいい子なら、男なんていくらでもいるさ。試しに俺なんかとどうかな?」一時考えて、彼女が腕を組みなおした。
「私と賭けをして勝ったらいいわ。」
「どんな賭けだい?」
「今から、車がこの道を通るじゃない。もう夜の八時を回った所だから、あんまり来ないと思うけど、その車の色を当てるの。当たった方が勝ちで好きにしていいわ。」
「それは面白そうだ。」
「それじゃ、私から行くよ。赤色の車よ。」
「俺は、ブルーだ。」綾小路がタバコに火をつけた。カチッというジッポの音が鳴り響き、煙を吐くと一台の車がやって来た。白い古びたトラックだった。
「二人とも外れたわね。それじゃ二回戦は、また赤にするわ。」
「赤ばかりで、好きな色なのかい?それじゃ俺は、今度は緑にするかな。」また一時すると車が来た。今度は、ジープが通った。色は緑だ。
「やった。やった。当たったもんね。それじゃ約束どおり何をしてもらおうかな。キスなんてどうかな。」
「仕方ないわね。」彼女は目を静かに閉じ、綾小路の頬に軽いキスをした。
「よし、燃えてきた。もう一回ゲームしよう。」
「どんな?」
「ジャンケンで負けたら一枚ずつ脱いでいくっていうのはどうかな?」
「馬鹿じゃないの。ついていけないわ。」
彼女は苦笑いをした。
「それじゃもう一度熱いキスを。」
「もう辞めたわ。一人でしなさい。」
「そんな。今度は唇にしようよ。」橋の上で無邪気に言っている綾小路の姿が楽しくて、いつの間にか、振られた事などどうでもよくなっていた。
二人の姿を追うように赤い消防車がサイレンを鳴らして通って行った。
「次は、私の勝ちの様ね。何をしてもらおうかな。」綾小路はドキッとして逃げるようにその場を去った。
と思ったら
最後はやっぱり、
あの彼女さんのことが忘れられないのね
・・・
純な彼に乾杯。
過ぎ行く夏に
さようなら
(↑ひよこさんの涙n特に意味はありません。)
夏も終わってしまいますよね。
切ないです。
秋はそんなせつない物語を書きたいですね。
綾小路は一体どうなるんでしょうか?
面白かったです!これからも良いブログを書いていって下さい☆
期待してます!
良かったら自分のサイトにも遊びに来て下さいね☆
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