6.カモメ 2006年02月27日 | 身近な恋 ボーという音と共に船が旋回して走り出した。私は三月の休みを使い、船に一人で乗って旅をしていた。鞄一つ持って気楽な旅だった。周りを見渡すと乗客はまばらで所々にいた。私は、海を見るために客室から出た。 波の音が心地よくて静かな海が広がっている。私の住んでいる町がだんだん遠く離れて行って、小さくて模型みたいに見えた。古里というものは、一度出るとありがたい気持が湧いてくる。 船の近くをカモメの群れが . . . 本文を読む