言葉のチカラこぶ——『いい言葉塾』

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「『人』や『もの』を見抜く力」を育てるところから

2011-07-05 09:41:53 | 販売促進コンサルタントの日記
こんにちは。
前橋の販促経営コンサルタント、藤田です。
今日もよろしくお願いします。


今日は企業の「人」や新しい「もの」を見抜く力、人財についてちょっと書いてみようと思います。
ちょっと長めで、あちこち飛んだりになりそうですが、よかったら最後まで読んでください。

まずは私事ですが、あるとき、妻が日頃から作っている素朴ですが、おいしいボール型のドーナツをどこかで販売できたらいいなということになり、いろいろな場所を探していたところ、以前に、現在たこ焼きで最大手になっている築地銀ダコの社長である佐瀬さんの話を思い出しました。

佐瀬さんは、最初地元の桐生市内で焼そば屋さんを始め、それからしばらく後に、同じようなドーナツを作り、それを高速道路のサービスエリアの一角で販売したと言うんですね。
今のようにまだサービスエリアが注目されていない時だったので、なんだかすんなり入りこむことができ、そこでは飛ぶように売れた、ということを聞いたことがあったのです。

そこで自分たちも、そうだサービスエリアに一度当たってみようということになり、あるサービスエリアに電話しました。
するとそこで始めて知ったのですが、サービスエリアは高速道路公団(当時)が運営していたのではなく、各サービスエリアごとに様々な企業が一括して運営に当たっていたのです。
ですから、サービスエリアが違うと、運営企業もまったく違うということが分りました。
そこで目星を付けたサービスエリアの運営企業を、何とかインターネットで探り、そこに電話をしてみました。
するとその担当者が言うには、実績も、会社組織にもなっていない、いわゆるどこの馬の骨とも分らないものを、たとえ、臨時的であってもサービスエリアに入れることはできない、と門前払いならぬ、電話口払いでした。

なるほど、単なる思いつきで電話したこちらも悪いとは思いながら、少しばかりは「馬鹿やろう!」という声は出ました。


さて、話はここからです。

この企業だけのことではないと思います。
新参者に対しては、必ず実績を重視します。
「人」ではなく、「味」ではなく、ある意味、過去でしかない“実績”です。
単なる普通の味であっても、実績さえあれば、とりあえずは会ってみるということです。
しかし何もバックにない者には、そこで未来の宝を秘めていようとも、門前払いなんです。
未来の宝を持つものを見極めるのもやはり「人財」の力です。
その企業は「人財」を育ててくることができなかったんですね。

果たしてそれで企業のイノベーションはできるのでしょうか。ふとそんな疑問が湧きました。

実績のない者に対しては、会ってみてその人柄や、持ちこんできた商品を味わおう、試してみようということもせずに追い払う。
そんな人材を揃えている企業の将来は、あまり明るいものではないと思います。

あなたの会社は、新しく人を雇う時は、中途採用が多いですか。
その中途採用ではどういうところを見ますか。
たいていまずは前職の会社を見、前職の実績を見ることでしょう。
そしてその「人」はあまり考慮しないこともしばしばあります。

「あの会社であんな実績を上げた人だ」という過去だけを頼りに、採用していませんか。
その「人となり」だけを見て採用することはないのですか。
その「人となり」を見るということは、採用する人にその「人」の先を見つめる力が必須です。
まず「人」を採用する前に、力のある人財を育てなければならないのではないでしょうか。


あるとき、ある企業が、店舗展開を押し進めるにあたって、大量に人を中途採用したことがあります。
その大半が前職でも同じ業態、同じ企業で働いていた人たちでした。
そして入ってきたとたん、生え抜きで育ってきた人たちの上にポンという感じで配属されました。
過去に実績があったからです。

そこから店舗は短期間に10数店舗、オープンしました。
しかしそのほとんどの店は売り上げが伸びずに、数年後にはほとんどスクラップされ、残ったのは立った3店舗という有様。

そしてそれ以上に、そのときに中途採用した人たちも一人も残らずいなくなっていました。
元の木阿弥、とでも言うんでしょうか。

そのときに中途採用された人たちは、以前にいた会社では不満分子であり、以前の会社では結局役に立つ人材ではなかった、ということを理解したときには、その会社の本部には、荒んだ雰囲気の、淀んだ空気だけが残されていました。



よそからいい人材を入れるのはいいことですが、そこには元からいる生え抜きの方たちにも、充分な配慮が必要です。

また企業に役立つ人財に育て上げるには、長い時間と素晴らしい力を持った上司が必要です。
人材を育てるには、時間がかかります。その時間をおろそかにして、安易によそから人を採用するのも、慎重にしたいなと思います。

いかがでしょうか。

それでは今日はこれで。


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藤田販促計画事務所、お客様力(ぢから)プロデューサの藤田でした。

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