建人 建築事務所 徒然的な”独り言”

日々のことを書いています。仕事のこと、出掛けた先のこと、映画の感想、日々の楽しみなど。建築以外のことも書き込んでいます。

「姉歯事件で行政の過失を認める初判決」の記事を読んで

2009-03-22 15:55:24 | 徒然的な“独り言”

日経アーキテクチュアの2009年3月23日号

「姉歯事件で行政の過失を認める初判決」の記事を読んで

いろんな感情や思いがあるなか、どうしても自身のブログに

書きたいと思い今回載せました。

 

判決の詳しい内容についてはニュースなどで

解説が載っているので省略します。

今回『日経アーキテクチュア』の記事で

“建築主事の審査範囲”の被告の主張を読んで愕然とした。

一体「建築主事や行政は『確認申請の審査』

で何をやるのか?」と思うような主張を述べている。

 

民間確認申請機関などがない頃は

行政から連絡があり『確認申請』の図面の訂正を行ったものです。

その頃も行政はこの判決のような考えで

『確認申請の審査』を行っていたのでしょうか?

一生懸命に指示された部分を修正及び訂正するため足を運びました。

担当者のチェックはいつも様々に詳細なものがあり

「確認申請図書」を隅々まで見て“審査”してくれていると

思っていましたし、そう信じていました。 

 

しかし「構造計算偽装事件」での行政

申請機関の対応や主張を聴いていると

今まで行ってきた『確認申請』の業務は

妄想だったのかと思ってしまいます。

立場は違いますが、設計者と行政、申請機関は

『確認申請』を“済書”をおろすという

相互の共同作業だと思っていたのですが。。。

理想論だったのですかね。。。

 

今回の裁判時に出た被告側の主張に

「建築基準法の目的は、公共の福祉の増進にある。

国民個人の利益の保護を直接目的としたのもではなく、

国家賠償法上の違法はない。」と語っている。

もともと、建築基準法の特定建築物の多くは

国民個人の利益で建てられるものが多いはず

なのに、この主張は「建築基準法」の根底を

覆すことを行政が主張していることになる。

 

お互いの利害関係があると思いますが

私も設計事務所を開設して経営者となり

所員や会社員の時とは違う利害関係が生まれました。

経営者として事務所の利害関係を

考えて仕事をするようになりました。

 

初め「姉歯氏の構造計算偽装事件」が発覚した時

姉歯氏を同情の眼差しで事態を見ていましたが

解明が進むにつれ姉歯氏の倫理感が欠如していたことが分かり

病気の奥さんを盾に嘘の発言を国会で行い

そして、奥さんは自殺をして命を落とした。

 

起こるべきして起こった事件だったとしても

「構造計算偽装事件」では判明した

「建築基準関係法令」の欠陥。

行政主導のもと始まる「改正建築士法」の動き

このとき建築士を取巻く組織が混沌と

存在していることに気づき愕然とする。

 

そもそも今回の「改正建築士法」も建築士が自らの過ちを正すため

建築業界の主導で改正できなかったのが悔やまれる。。。

 

今回の「姉歯事件で行政の過失を認める初判決」の記事は

日経アーキテクチュアの2009年3月23日号に記載されています。

また、建築士を取巻く組織が混沌としている状況は

日経アーキテクチュアの2009年1月12日号にマンガにて

組織の創立時から詳しく解説されています。 

 

↓メインのHPも よかったら見て下さい。

「建人 建築事務所」:http://www4.ocn.ne.jp/~ken_to/

 

何時もご閲覧ありがとうございます。

↓ こちらに一票頂けると嬉しい限りです。よろしくお願い申し上げます。

にほんブログ村 住まいブログ 一級建築士へ


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。