Ken寝る書庫

読んだ本の紹介(+α)

この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 下

2010-10-29 11:21:14 | Weblog
この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 下 (100周年書き下ろし)
白石 一文 講談社 売り上げランキング: 60456
おすすめ度の平均: 3.5
5 読み応えのある小説4 自分度でいうと・・・5 矢の正体3 問いを発し続けることで、瞬間を生きるということ3 何故、上下巻? 


<感想>
上巻で書いた感想とほぼ同じであるが、ボリュームの割にはストーリーに重みが足りないのが残念であった。ストーリーは著者の考えを書くための手段にすぎないのか、とも感じてしまう。別の作品では、ストーリーと著者の主張との融合がもう少し欲しいところ。
<読書期間>
2010年10月25日ー2010年10月28日

この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上

2010-10-29 11:13:58 | Weblog
この胸に深々と突き刺さる矢を抜け 上
白石 一文 講談社 売り上げランキング: 79305
おすすめ度の平均: 4.0
2 2010.2.6再投稿:ネオリベ思想を糾弾する“ド大衆”小説3 心に残る言葉4 「小説」という形式はどこまで変わるのか2 矢と言うより、読んでいると胸の辺りがむず痒い5 批評のための批評はやめよう


<感想>
9月に引っ越しをしたためになかなか本が読めずにいたが、ようやく図書館での貸出しがルーティン化できそうになった。引っ越し先の図書館で借りた1冊目がこちら。白石一文は初めて読む作家であったので、そのあたりも楽しみだった。
ストーリーは平凡な泥沼劇なのだが、合間に綴られる著者の主張が深い。その手法が著者の特鋼なのかどうかはこの作品だけからは判断できないが、苦手な読者もいるであろう一方、止められなくなる読者もいるのだろうと感じた。自分はまだどちらでもなく、この作品だけで著者のファンになるかどうかと言われるとNoだと思った。
<読書期間>
2010年10月22日ー2010年10月24日

永遠の0

2010-10-04 19:33:43 | Weblog
永遠の0 (講談社文庫)
永遠の0 (講談社文庫)
posted with amazlet at 10.10.04
百田 尚樹
講談社
売り上げランキング: 136
おすすめ度の平均: 4.5
5 特攻隊で命を落とすということ
5 優れた作品でした。
3 読みやすい。が、松本零士さんの話と似ている。
5 非常に良い作品でした
5 星10個


<感想>
海外出張でチョイスした3冊で最後の1冊が大ヒット。零戦の「0」が何を意味するのかを気にしながら読み始めたが、すぐにのめり込んでしまった。戦争ものが×な人でも、逆に戦争ものが大好きな人でもきっと感動できるはず。時折、名作に出会えるからこそ読書は面白い。
<読書期間>
10月3日

夜明けの街で

2010-10-04 19:30:15 | Weblog
夜明けの街で (角川文庫)
東野 圭吾
角川書店(角川グループパブリッシング) (2010-07-24)
売り上げランキング: 524
おすすめ度の平均: 3.0
1 ひどい
2 読みやすい。けど、それだけ。
5 こんな甘い恋に出会いたい!破滅してもいいから!
4 不倫とミステリー
4 共感せずにはいられない(女だけど……)


<感想>
東野圭吾作品でありながら東野圭吾っぽさを感じさせない1冊。浮気と殺人事件を絡めるが、浮気について重きを置いたばかりにサスペンスとしては成り立たなくなってしまった。気軽に読める一方で、”東野圭吾だから”という期待感の高いハードルは超えられない1冊。
<読書感想>
10月1日ー10月2日

東京島

2010-10-04 19:23:26 | Weblog
東京島 (新潮文庫)
東京島 (新潮文庫)
posted with amazlet at 10.10.04
桐野 夏生
新潮社
売り上げランキング: 659
おすすめ度の平均: 3.0
4 登場人物にまともな人がいない
4 15少年漂流記より面白いです!
1 谷崎潤一郎賞受賞という帯を見て手に取ったのですが
4 本当に「エグい」「残酷な」小説なのか?
1 気持ちの持って行き場がない本


<感想>
シチュエーションと帯を見て、海外出張の航空機内で読む本の1冊にチョイス。
なかなか読みやすいのだけれど、主人公に魅力のなさ・登場人物の個性の乏しさ・クライマックスに向かうにつれて読むのがおっくうになる流れ、正直期待外れだった。女性がたった一人という背景の割にはまともな書き方ができている点では評価に値するし、心の描写も上手いのだけれども、エンターテイメントとしては外れ。文学作品としては奥が深い一冊。
<読書期間>
9月30日