DrKの株日記

現役医師が仕事の合間をぬって株と格闘するブログ

絶望的な状況

2011年04月20日 | Weblog
今朝、新聞記事を見て原発廃止の必然性を初めて確信した。
そして以下の資料を見て欲しい。

東北地方太平洋地震と福島原発メルトダウン
これは、現在におけるすべての情報を網羅していると言っていいと思うが
非常に専門的で一般の人がこれを理解することは非常に困難だと思う。

そのなかで 京都大学原子炉実験所 小出裕章氏に聞くというビデオインタビューは非常に分かりやすいので1時間に及ぶ動画だが必ず見ていただきたい。

要点は二つ。
①現在、原子炉は冷却はされているがその冷却水は循環されてはいない。
②メルトダウン→水蒸気爆発の可能性があり、その場合は日本全土が危険にさらされる可能性がわずかながら存在している。(これが本当の最悪シナリオだった!)

それ以外にも原発なんて中止しても何も困らないよとかあるけどまずは後回し。

①について
福島第1原発事故 東電、工程表 「水処理」「循環ルート」が課題
これが公表されても、難しすぎて自分にはわからないんだろうなと勝手に思って
チェックしてこなかったのを反省している。

これ、なんにも工程が示されてない!
「こうなったらいいな~」っていう東電の夢?が書いてあるだけ。
言葉を失ったよ。

冷却水が循環していないとはどういう事か?
これはチンチンに熱しているお釜を水で冷やす場面を思い浮かべて欲しい。
今やってるのはお釜に上から水(海水)をただひたすら掛け続けている状態。
循環とはお釜を大きなタライの中に入れてタライの水を氷を入れたりして冷やし続けるということ。
現在、放射能の飛散が低下しているのは放射能(大部分が希ガス)がポンプで汲み上げられた海水に溶けて下に流れ落ち、地下に溜まってるだけじゃん。
あるいは海に流されてるだけ。
炉から放出されるのが空気中か海中(地下水)かの違い。

だから、解決方法としては「圧力容器、格納容器、建屋地下室を一体とみなし」それを完全に覆ってしまう大きなタライを用意し→これが「水棺」ということ。

その放射能が大量に含まれたタライの水から常に放射能を除去しながら中の水を冷やし続けるというのが「循環」と「水(の放射能)処理」

分かっていただけるだろうか?
東電はその方法について何も述べていないのである!

どうやってタライを作るのか?
それが今回の事故の最大の難関である。
その解決法がまだわかってないのに「3ヶ月で出来たらいいなぁ~」って発表したんだぞ!

それが解決されるまで放射能がただひたすら漏れ続ける。
溜まった地下水はタンカーで搬出する?
地下水は放射能高すぎて作業員でさえ近づけないのに?

はっきり言って武田先生の予想は、楽観過ぎて間違っていると思う。
空気中の放射能濃度の低下は遠隔地の人々の安全にはなると思うが
原発事故が収束に向かっているわけではない。

確かに第一段階=爆発は避けられているし冷却はされているので
このまま日数が経てば炉の放射能が低下することも考えられる
しかし外部への放射能の漏出は継続することになる。
その間上から掛けた水は下に溜まりそれを運びだしてまた新しい水を掛けるという作業をし続けるんだぞ。
もちろんその一部は海に流れ出るだろう。
それって収束?
それがちょっとでも滞たら爆発ね。

「循環してない」ってことは絶望的な状況だ。

②について
もう疲れちゃったから動画見て。
最悪の最悪の最悪であるシナリオというのがまだあったとは!

自分は危険を煽るわけでも
みんなを安心させようとか思って書くことはない
それはこれまでこのブログを続けてみてくれた人は分かってくれると思う。

自分が安心だと思ったら安心という。
危険だと思ったら危険だという。

今の状況は絶望的な状況だと思う。

テレビでも原発事故の扱いが減ってきた
海に放射能が流されてるだけなのに…

予言しよう。
ここ数週間以内に、溜まった高放射能汚染水の処理(搬出)が大問題になるだろう。

それは、あたかもくみ取り式トイレの汚水が溢れ出す状況に似ている。


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