きもの屋日記

きもの屋2代目の日々。大好きなきもの屋の日常をご紹介します。

2021 みさやま紬 横山俊一郎

2021年09月19日 15時42分33秒 | 日記
学生終えて社会人になり

とは言え社会人と言っても

自分は一般的な就職ではなく修行である

昔の言葉で言えば丁稚だ

子供達や若い人には通じない言葉かもしれない・・・

はじめて地元横浜を離れ松本での修行の日々

松本市内だけでなく広範囲にお客様のお宅にお伺いする中で

松本の端、松本と上田を繋ぐ三才山トンネルの入り口あたりにも

お振袖の営業で訪れていた

まさにその場所で織られている紬があるとは・・・

当時の自分は全くの無知で大島紬や結城紬はもちろん知っていたが

全国津々浦々に個性がある織物があることを全く知らず

まさか自分が何気なく営業で出向いていた場所から数分のところで

そんな知る人ぞ知る紬が織られていたとは思いもよらず

(本当に何もない農村部でもちろんコンビニもなかったと)

今であればお邪魔してお話をお聞きしたいぐらいです

ご自分の山で採れる草木で染料を作り

ゆっくりとした時間の中で丁寧に織られております

先代のご両親が始めた紬作り

民藝運動に触れたことがきっかけとなったようで

そこには松本と民藝つながりが垣間見えます