きもの屋日記

きもの屋2代目の日々。大好きなきもの屋の日常をご紹介します。

2019 染の百趣矢野

2019年07月15日 15時12分24秒 | 日記
もう二十年以上前になりますが

大学を卒業し信州松本に修業に出て直ぐの時分

みんなが出払ってしまう時に

まだ何にも役に立たないのですが

電話番として留守番をすることが何度かありました

そうすると右も左も分からない丁稚小僧が

電話が鳴らない限りは暇なわけで

当時、お店には「美しいキモノ」という

分厚い着物雑誌がビシッと揃っていました

それを暇に任せて隅から隅まで眺めていくのです

着物の善し悪しや格なども全く分からず

ただただ永遠と眺めるだけ

そんな自分がいつも素敵だなぁ~と思って見ると

かなりの確率で染の百趣矢野と書かれていました



それから数年修業を終え

家業に戻ると矢野さんのものは

凄く高価なものだということがわかり

残念ながら当時の車屋呉服店では扱いがなく

在庫、買取が基本の当店には高額すぎたのでしょう

月日がたち自分が少しずつ仕入れを任されるようになると

また矢野さんの商品をちらほらと目にするようになっていきます

それでもなかなか仕入れられません

今でも忘れられませんが初めて仕入れたのは

京都での仕入れ会で問屋さんの仕入れ方が一枚

黒の留袖をさっと出してくれました

豪華であり尚且つ品があるのです

参考に伺った上代も凄いお値段でした

でも買取仕入れでやってくれるならと

破格の値段で卸してくれました

それが初めての矢野さんの仕入れです!!

その後、留袖を喜んで作って下さったのは

今でもお付き合いがある親しいお客様でした

それから少しずつですがコンスタントに

仕入れれるようになり

今回もまた仕入れましたが

改めて松本の広く静まり返ったお店の中で

見た原点のような気がします

今年の夏は数年ぶり松本のお店に

ご挨拶に家族でうかがう予定です!!








2019 京都八人男旅

2019年07月01日 13時10分12秒 | 日記
京都旅二日目

前日、伏見で飲み祇園で飲み(すべて大衆居酒屋ですが(笑))

最後は〆のラーメンまでいただきホテルに戻ったのは午前一時

それでも朝は早起きし皆で定番のお店で朝食をいただき

いざ二日目の目的地 瑠璃光院へ



八人の中でただ一人の生まれも育ちも京都人の道案内がいまいちだった為か

やたらと歩かされ時間も掛かった(ǖǖ)

それに気が付いたのは帰りに要した時間が、いきの半分以下だったから(笑)

京都人でも信じちゃいけない人だったと痛感

長い付き合いだけど(笑)

叡電はまたイイ感じで瑠璃光院の最寄り駅



八瀬は空気が違う!!



人も多いには多いが、げんなりするほどではなく

観光客も日本人がほとんどか⁈

NHKで放送していた「京都密かな愉しみBlue」で見て以来

ずっーと行ってみたかった場所



テレビで見たそのままの景色が目に飛び込む

日差しの感じや時間帯によって見えるものが変わってくる

晴れたり曇ったりと

一日いても飽きない(自分だけか(笑))



新幹線の時間もあるのでほどほどにして

中心街へ戻る



昨年も買った新京極の八ッ橋屋さん西尾為忠商店へ急ぎ

バタバタと京都の旅が終わる

後ろ髪を引かれるように・・・

だから毎年またと思う



仕入れできている時は観光など一切ないので

京都を知らない

普通の京都 みんなが生活をしている京都

車窓から見える景色

観光客の喧騒から離れた京都を

また来年も楽しみたい・・・自分も観光客なのだが(笑)