新聞を読んで

いろんな、新聞を読んで感じたことを書いて見たいと思います。

今日のコラム

2013-08-25 06:22:46 | 日記


8月25日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

なすべきことをなす

 治にいて乱を忘れずということがある。太平のときでも、乱に備えて物心ともの準備を怠ってはならないということで、指導者としてきわめて大切な心がまえである。

  とはいえ、人間というものは、とかく周囲の情勢に流されやすい。治にあれば治におぼれ、乱に会えば乱に巻き込まれて自分を見失ってしまいがちである。そう いうことなしに、常に信念を持って主体的に生きるためには、やはり心静かに、われ何をなすべきかを考え、そのなすべきことをひたすらなしていくことが大切 である。指導者の要諦とは、見方によっては、この“なすべきことをなす”ということに尽きるとも言えよう。




筆洗

2013年8月24日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)
 
▼井上ひさしさんの遺作になった『一週間』はシベリア抑留をテーマに、革命ロシアの無法と腐敗、兵士らを棄民同様に扱う祖国日本の無責任さを浮き上がらせる長編小説だ

▼井上さんの死によって、予定されていた大幅な加筆や訂正ができないまま刊行されたが、読み込んだ膨大な資料をかみ砕き、平易に伝えようとしている。その技量を支えたのは人間観と歴史観の深さだろう

▼旧ソ連軍最高司令官スターリンが日本軍捕虜五十万人をシベリアで強制労働させる「極秘指令」を出したのは昭和二十年八月二十三日。十年前から、この日に東京の千鳥ケ淵戦没者墓苑で追悼の集いが開かれている

▼今年は田村憲久厚生労働相も出席、平均年齢が九十歳になる抑留経験者と遺族らが参列した。おじを亡くしたバリトン歌手古川精一さんが「異国の丘」を歌う中、献花の列が続く

▼「犠牲者は戦禍に倒れたのではない。ポツダム宣言や国際人道法に違反する奴隷労働と飢えと寒さで亡くなったんです」。国がやろうとしない死亡者名簿を独自に作成している村山常雄さん(87)の声が響いた

▼特別措置法が三年前に制定され、七万人近い生存者に特別給付金が支給された。しかし、特措法に定められた抑留の実態調査や次世代への継承はほとんど進んでいない。せめて追悼式ぐらいは政府が主催すべきだろう。残された時間は少ない。
 



2013年8月25日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)

天声人語

▼ガラパゴス化」という言葉が使われて久しい。例えば、国内であまりに特異に発展したため、海外の市場では受け入れられない製品のことをいう。日本の携帯電話は「ガラケー」と呼ばれる

▼孤絶した南米の島々で起こった進化のドラマを、何かいびつな変容の代名詞のようにいう。そう受け取られると具合が悪いが、最近はこの言葉であらわされる日本文化の特徴を、創造的で格好いい、クールだと肯定的に捉える議論もある

▼昨年9月、日本の国会のありさまを「ガラパゴス状態」と断じたのは、元東大総長の佐々木毅(たけし)氏らによる提言組織「日本アカデメイア」の有志だ。もちろんほめているのではない。いわば世界標準から大きく遅れているという批判である

▼日本の首相は国会に恐ろしく時間を取られている。年間の日数で欧州各国と比べると、桁が違う。これでは外交もままならない。出席する時間に上限を設けよ、閣僚の負担も減らせ、などと唱えた

▼かねて弊害を指摘されてきた「リーダーが摩耗する仕組み」(野田前首相)である。その改革にようやく自民、公明両党が乗り出す。与党に都合のいい話と野党は警戒するが、永久与党と万年野党の時代ではない。歩み寄れるはずではないか

▼時間は削っても審議の中身を濃くする。歴史家の萩原延壽(のぶとし)は滞英中の印象的な経験を書いている。職務に精勤する知人の上院議員が言った。議会の討論は大抵のテレビドラマより面白い、と。こちらの世界標準は、さらに遠いか。


昨日のカープ 勝ちましたよ

2013-08-24 06:53:06 | 日記
【プロ野球】

広島6-2ヤクルト 広島・野村が8勝目

2013.8.23 20:55
3回、タイムリー二塁打を放つ広島・丸佳浩=マツダスタジアム(撮影・森田達也)

3回、タイムリー二塁打を放つ広島・丸佳浩=マツダスタジアム(撮影・森田達也)

 広島は三回に菊池、丸の連続適時二塁打と梵の3ランで5点を先制。1点を返された直後の五回は木村の適時打で加点した。野村は8回2失点で8勝目。ヤクルトはバレンティンが3試合連続本塁打を放ったが、序盤の失点が重かった。

 ◇セ・リーグ        

 広島-ヤクルト17回戦(ヤクルト9勝8敗、18時、マツダスタジアム、22427人)     

ヤクルト000010010-2 

広  島00501000×-6 

▽勝 野村17試合8勝4敗   

▽敗 木谷22試合1勝2敗   

▽本塁打 梵5号(3)(木谷)バレンティン47号(1)(野村)    

このニュースの写真

8勝目を挙げた広島先発の野村祐輔=マツダスタジアム(撮影・森田達也)
3回、内野安打を放つ広島・木村昇吾=マツダスタジアム(撮影・森田達也)
3回、タイムリー二塁打を放つを放った広島・菊池涼介=マツダスタジアム(撮影・森田達也)
5回、本塁打を放ち出迎えられるヤクルト・バレンティン=マツダスタジアム(撮影・森田達也)


パ・リーグ(23日)
楽 天 5-0 ロッテ 終了
西 武 - ソフトバンク 中止
オリックス 2-5 日本ハム 終了



msn産経ニュースより




今日のコラム

2013-08-24 06:08:44 | 日記

8月24日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

我 執

 一人ひとりの人が、そ れぞれに自分の考え、自分の主張を持つということは、民主主義のもとではきわめて大事なことである。が、同時に相手の言い分もよく聞いて、是を是とし、非 を非としながら、話し合いのうちに他と調和して事を進めていくということも、民主主義を成り立たせる不可欠の要件であると思う。もしもこの調和の精神が失 われ、それぞれの人が自分の主張のみにとらわれたら、そこには個人的我執だけが残って争いが起こり、平和を乱すことになる。

 今日のわが国の現状、世界の情勢をみるとき、今少し、話し合いと調和の精神が欲しいと思うのだが、いかがなものであろう。



筆洗

2013年8月23日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)
 
▼正岡子規は野球が大好きだった。<愉快とよばしむる者たゞ一ッあり ベース、ボール也>。学生時代、野球に情熱を注いだ。打者、走者、直球…。子規が翻訳を試みた用語は今も生きている

▼ 野球という熟語も創造し、「ノ・ボール」と読ませた。自分の幼名である「升(のぼる)」の当て字で、雅号の一つとして使った。「ヤキュウ」と音読みさせ、 ベースボールの訳語にしたのは子規の一中の三年後輩に当たる中馬庚(ちゅうまんかなえ)である(長谷川櫂著『子規の宇宙』)

▼近代日本語の最大の改革者が三十五歳で亡くなってから百十年余。ベースボールの本場に渡った日本人が、日米通算で四千本もの安打を重ねる時代が来るとは想像もできないことだった

▼イチロー選手の「快挙」には慣れてしまった感もあるが、桁外れの安打数は賛嘆しかない。米球界でも二人だけしか到達していない偉業である

▼ 「自分自身を模倣し、自分自身をいつもコピーしつづけるのは、安心である。しかし、そこには停滞があり、衰退が待ち受けている。組織であれ、個人であれ、 その生命が持続していくには、自己模倣ではなく、自己の更新が必要なのだ」。世阿弥の思想に基づいた土屋恵一郎・明治大教授の指摘である

▼過去の自分を模倣するだけの選手なら大記録は生まれなかった。限界に挑戦し続け新しい自分を生みだす三十九歳。物語の続きが楽しみだ。




2013年8月24日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)

天声人語

▼降りすぎれば厄介だが、干天(かんてん)なら慈雨と呼ばれ、恵みの雨と拝まれもする。底が抜けたような雨の目立つ夏ながら、水不足に悩む地も多い。雨量分布は斑(まだら)をなして、ある所では田んぼがひび割れ、ある所ではダムの水量が心細い

▼鹿児島県南さつま市では先週、渇水対策本部の初仕事に雨乞いをした。棒でたたくと雨を呼ぶと伝わる巨石に、市長らが願をかけた。サツマイモやミカンへの影響が心配されるといい、降っても照っても農業は気がもめる

▼現代版の「雨乞い」もある。東京都は21日、小河内(おごうち)ダム周辺の人工降雨装置を12年ぶりに動かした。ヨウ化銀の溶液を燃やして煙を上空に放つと、煙の粒子が雨粒をつくる理屈という。間もなくぽつぽつと雨が降りだしたそうだ

▼人工降雨はれっきとした技術で、多くの国が取り組んでいる。北京五輪では「人工消雨」が話題にのぼった。雨にたたられないように、前もって雨を降らせて雨雲を消してしまおうとする試みで、理屈は同じである

▼照れば雨を、降れば陽光を、人は求めてきた。雨乞いはもとより、昔の欧州には、雲に大砲を撃ち込み、刺激して雨を降らそうとした記録も残るそうだ。砲弾はむなしく落下して、雨が降ることはなかったろうけれど

▼きのうは二十四節気の処暑。暦の上では暑さがおさまる頃となり、列島は広く雨の週末である。雨乞いの南さつま市も一息だろうか。気象を操る大望もいいが、天の恵みの好日と好雨はもっといい。秋への傾斜が待ち遠しい。


今日のコラム

2013-08-23 05:53:02 | 日記


8月23日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

強い要望があってこそ

 あらゆる製品につい て、それをお買い求めくださるお客さまの立場に立ち、お客さまの番頭になる気持で、性能、品質をためし、再吟味してみる。これは工場側においてそうである と同時に、これを販売する営業部門においても、同様の気持で厳格に調査して、もし一点でも不満足なところがあれば、工場に返品して再検討を求めるというこ とでなければならない。

 こうして、販売に当たる者も、生産にたずさわる者も、製品の良化を強く要望し、すべて良品にしなければならないという要望が強まれば強まるほど、工場における良品生産も促進されることになり、さらに信念に満ちた製品が提供されることになるのである。



筆洗

2013年8月22日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)

▼鏡面のような穏やかな海に、無数の筏(いかだ)が浮かぶ。三陸・山田湾名産のカキの養殖は震災で壊滅的な被害を受けたが、筏の数は震災前の六割ぐらいまで戻ってきたという。絶望を乗り越えた人たちの苦闘が結実した

▼この夏、三陸の被災地を鉄道とバスで回った。無残に破壊された防潮堤に土のうを積んだ小さな浜が多かった。津々浦々の集落を襲った津波の痕跡は今も生々しい。あったはずの民家はなく、草だけが生い茂る

▼浸水した土地のかさ上げのために土砂を数メートル積み上げる工事が各地で始まっていた。ダンプカーが砂煙を上げて走り回る。遅々とした足取りではあるが、再生の道を歩んでいるように見えた

▼テレビのニュースは大船渡のサバの豊漁を伝えていた。山田湾のカキ養殖と同じように復活の兆しは希望の光だが、同じ被災した漁業者なのに一筋の光明も見いだせない人たちがいる

▼汚染水の海洋流出が明らかになった東京電力福島第一原発で、タンクから三百トンもの高濃度汚染水が漏れていたことが分かった。福島県のいわき市漁業協同組合は、九月から始める予定だった試験操業を延期する

▼原子力規制委員会は国際的な事故評価尺度をレベル3まで引き上げる可能性があるという。タンクに構造的な問題があるなら極めて深刻な事態だ。操業再開の夢は遠のいた。「収束宣言」のなんと罪深いことか。



2013年8月23日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)

天声人語

▼野球音痴、などと呼ばれる人がいる。作家の故・吉村昭さんの妻、作家の津村節子さんもそのくちだったらしい。テレビ観戦していた吉村さんの弟が「長嶋は、全くよく打つなあ」と感嘆した。そのときの応答が振るっている

▼「それなら、長嶋という人につづけて打たせればいいじゃないですか」。吉村さんと弟は絶句したそうだ。その長嶋さんをイチロー選手に換えた珍問答が、アメリカのどこかの家庭であったかもしれないと想像すれば楽しい。イチローは全くよく打つなあ、と

▼打撃の技を最高の域に磨き上げてきた仕事師が、また金字塔を打ち立てた。日本で9年、米国で13年。合わせて4千本目となる安打は、快音とともに、飛びつく三塁手の脇を抜けていった

▼この高みに届いた選手は日本の球界にはいない。大リーグでも過去2人を数えるだけだ。「日米通算」という新しい形の数字だが、価値が減じることはあるまい。大リーグの記録にならなくても、一人の大リーガーの偉大な記録である

▼高校時代の恩師、中村豪さんが言う「丸太の中で、竹ひごが通用した」の祝福がよかった。高2の夏、甲子園で初戦敗退したとき、鈴木一朗君は寄せ書きに「悔しい!」とだけ書いている。努力の天才は細身の少年だった

▼腕っぷし自慢の中で、この10月に40歳。一年一年が勝負になるが、まだ安打記録の「確定」を見たくないファンばかりだろう。伸ばせるところまで――。身を削るような鍛錬に頭(こうべ)を垂れながら、そう思う。


今日のコラム

2013-08-22 06:21:49 | 日記

8月22日松下幸之助一日一話(松下幸之助.COM)

国民を叱る

 私は総理大臣というものは、新しく就任 したならまず国民を叱らなければならないと思います。今は国民を叱る人が誰もいません。国民に対してご機嫌をとることはしても、国民を叱ることはありませ ん。だから国民は甘え、他を頼るようになる。それが経済の上にも、政治の上にも行き詰まりが出てきた一つの大きな原因だと思います。かつて、ケネディ大統 領が言ったように、日本の総理大臣も「私は総理大臣になりましたが、みなさんは私に求めてはいけません。国に対して求めるよりも、国のために何をなすべき かをお考えいただきたい。そうしないと日本はよくなりません」こういうことを言うべきだと思うのです。



筆洗

2013年8月21日筆洗(東京新聞TOKYOWeb)
 

▼うちわであおぎ、打ち水をまいて…。ミツバチも、そうやって猛暑をしのいでいるらしい

▼『ミツバチの世界』(タウツ著、丸善)などによると、気温が三五度あたりを超えると、卵やサナギを守るため、働き蜂は水を巣の中にまいて羽であおぎ、温度を下げる。実験では巣の表面が七〇度になっても、巣の中は三五度に保たれるというから、すごい性能のエアコンだ

▼この「働き蜂エアコン」は、暖房も可能だ。羽を動かすために使う強力な筋肉をただ震わせて、熱を発することができる。ちょうど、車のエンジンを空吹かしするようなものだ

▼さらに驚くべきことに、ニホンミツバチは、この発熱の技を天敵のオオスズメバチ退治にも使うという。スズメバチが巣に侵入してくると、数百匹の働き蜂が一斉に殺到し、天敵を包み込む球になる

▼球の中の温度は四六、七度。ミツバチは約四九度まで耐えられるが、スズメバチは約四五度で昇天。玉川大学の小野正人教授らが発見した蒸し殺しの技「熱殺蜂球形成」である

▼ そんな高度な生き残りの術を持つミツバチも、最近は謎の大量死に見舞われている。犯人と疑われるネオニコチノイド系農薬が、市販の蜂蜜からも検出されたと いう。人間には害のないレベルというが、問題はミツバチの健康。ミツバチが暮らせないような世界では、人間も生きてはいけないだろう。




2013年8月22日天声人語(OCN*朝日新聞デジタル)

天声人語

▼水に恵まれた国土のゆえだろう。私たちは比喩としての水のイメージを豊富に持っている国民だと、本紙歌壇の選者馬場あき子さんが書いていた。たしかに「水もしたたる」や「水を向ける」など、誰でも指折り挙げることができる

▼しかし今、「水も漏らさぬ」は立つ瀬がない。福島第一原発のタンクから、高濃度の放射能汚染水が漏れていたことがわかった。推計でドラム缶1500本分。大部分は地中にしみこんだとみられ、付近から高い放射線量が計測されている

▼原子力規制委は、国際的な尺度でレベル3の「重大な異常事象」にあたるとの見解を示した。そもそもの事故が大きすぎて感覚が鈍るが、平時にこのレベルなら大騒ぎになろう。漏れた原因さえ分かっていない

▼それにしても、水に絡む、次から次への深刻事態である。1日に約300トンの汚染水が海に流れ込んでいるという試算が出たのは、つい先日のことだ。あれやこれやで、東電はもはや、ダウン寸前のボクサーさながらだ

▼立っているのがやっとの一企業に、事故処理を任せっぱなしにはできまい。原発の再稼働や諸外国への売り込みを急ぐために、廃炉、収束は東電に任せて自らの責任は水に流したい。そうした意図が政府にあると見るのは、勘ぐりが過ぎようか

▼「水に流す」とは、なかったことにすること。いわゆる禊(みそ)ぎの思想が裏にあるという。禊ぎは政治家の得意技だが、国策として推進した事実は消しようもない。災害は今も進行中である。