広島が「8・6」にサヨナラ勝ち 「カープは広島そのもの」
原爆が広島に投下された「8月6日」。その特別な日に本拠地で行われた試合で、広島が気迫で阪神を破った。
エースの前田健ら投手陣の無失点リレーに打線が応えたのは九回だった。鳴り物による応援がない独特の雰囲気の中、先頭のルイスの内野安打を足掛かりに得た1死三塁のチャンス。
ここで丸がきっちりと犠飛を打ち上げた。「挽回というか、自分が決めてやるという気持ちだった」。野村監督は「みんながそれぞれ役割を果たした。この勝ちは大きい」と喜びをかみしめた。
一昨年の「原爆の日」、53年ぶりに広島で公式戦が行われ、ナインは野球ができる幸せに改めて感謝するようになった。広島平和記念資料館に足を運ぶ選手も少なくない。丸は「僕の広島歴は短いが、この球団が広島の人にとって生きがい、広島そのものだという気持ちは伝わってくる」と話す。
前田健は「自分の気持ちを見つめ直す大事な日」という気持ちで力投した。チームは3位タイに浮上。この日の勝利を絶対に無駄にしたくはない。(嶋田知加子)
msn産経ニュースより